2012年04月

又三郎 熟成肉試食会 その1

私が20代後半の頃、長居の外れにまあまあセンスの良さげな焼き肉屋がありたまに雑誌とかで紹介されていた。。うら若き女性店主で宝石屋からの転身と聞いて驚いたことを覚えている。

スタンプカードのポイントをためるとアクセサリーをもらえるとかそんな感じだった。頑張っている姿に心を打たれしばらく通った。そのうちそのお店にも行かなくなりその存在も忘れかけていた頃、店主がアメリカで勉強したエイジング(熟成)したお肉を食べさせるお店として専門誌で見ることがあった。

彼女の真摯に肉を研究する姿勢は多くの共感者と協力者を得、数年前に移転をし、オープンキッチンでパティシエをもつ焼肉店として女性誌に引っ張りだこで店主の記事や番組もしょっちゅう登場され今や熟成肉について執筆もされておられる。

今や土日はほとんど入店できない大繁盛店として県外など遠方からのお客でいつもにぎわっている。去年久しぶりに店主と再会し懐かしさとともに彼女の成功に心がキュンと震えた記憶がある。

お店の情報や普段のメニューはHPをみていただきこの日は表題のイベントがありご招待いただいた。広い店内はマスコミの方や業界の方で埋め尽くされシャンパンとともに熟成肉について各方面の著名な方々から説明があった。

第一部は熟成肉の食べ比べで左から土佐赤牛のグレンフェッド(総合飼料)を食べさせたメスの6週間熟成肉、真ん中が「強力」と言う名の国産グラス(青草)中心に飼育した赤牛の10週間熟成、右が「優男」という名の地元のグラス中心飼育の6週間飼育。これを炭火で肉を休ませながら焼き上げ塩で一切れずついただいた。

数年前にニューヨークでピータールーガなど有名店で熟成肉を食しまくったけど和牛にはあわないと思っていたところこの赤牛を食して頭をどつかれた感じがした。土佐赤牛は今日本に2400頭くらいしかいないと聞く。

この食べ比べも赤牛の餌の違い・熟成期間の違いによる味の変化が楽しめてとても面白い。食感は硬いけど噛めば噛むほど濃い旨みが広がる。山形県のだだ茶豆のような香りとミルキーなコクがある。とにかく旨味が猛烈に味蕾を攻撃する。

この後は東京からこの日のために来られた塾生肉料理の名手といわれる「カルネヤ」の高山シェフと又三郎の大森シェフの熟成肉を使った料理バトル。。

BGMも縦乗りのランス系で料理ライブを見ながらワインを片手に楽しむという趣向。荒井世津子オーナーのセンスの良さがよくわかる。

熟成肉に有効な料理法をそれぞれのシェフが本気で考えそれを同時に作って食べ比べをする。。(上の写真は大森シェフ)

又三郎の熟成庫内は食べ時を待つお肉でいっぱい。見た目はかなり強烈。真っ黒けのけ。。

肉が本来持っている酵素が働きやすい温度と和牛が乾燥しすぎない湿度の環境を作ることで肉のポテンシャルと熟成庫に棲み付いた菌が肉に有効に働き自然が作る旨味へと昇華させる。

農業プロデューサーのやまけんさん(山本謙治氏)が自ら育てた2頭の牛を食すとき彼の説明の饒舌さは最高潮。。私よりも若い方らしいが本物を感じた。

*店の前でやまけんさんと記念写真。

キハチの社長や京都の某料亭のご子息も来られていた。。

できたての料理はまずは大皿に盛ってプレゼンテーションをする。この料理は旬の大振りのホワイトアスパラガスに「強力」の塩漬けバラ肉を巻いたもの脂身が黄色いのはグラス飼育の証拠とやまけんさんが言っていた。

骨付きのバラ肉を豪快に炭火で焼き上げる。。このままガブリとかぶりつきたい・・

牛の形をしたパイにはLOVE & PEACE & BEEFと書かれている。このパイの中ももちろん熟成肉である。

切り分けたらこんな感じ。。

リブロースのローストと熟成脂で作ったヨークシャプディング。。これは供された赤ワインにドンピシャ。。

いちど大きく盛りつけてから銘々皿に盛られていただくという趣向である。。

*その2に続く

大阪市住吉区 長居2-13-13

お店のHP 詳しくはこちら


カテゴリー 長居, 焼肉 |

王様のスプーン

歯科治療の後あんまり固いもん食べれんので南森町でお気に入りのカレー店に訪問。昼時は結構満席で界隈のランチ店舗たくさんあるが人気はナンバーワン。

しっかりとスパイスが利いたサラサラ系でしかしながらしっかりとコクのあるカレーは女性店主が一人でしっかりと手間をかけた完成度の高いものである。カレーって好みが分かれていて私はこの店とCoCo壱番屋が口に合う。

女性店主のセンスの良さが店内含め店のあちこちに感じられる。カレーについてくる野菜サラダも女性にはうれしいであろう。

王様ベースと書かれたスパイス系のルーとオニオンベース でスパイスマイルド系のルーの二種類があってそれらにカツなどをトッピングをしていただけばかなりのごちそうとなる。

メニューはだいたいこんな感じ

ブレーンカレー700円

鍋焼きスープカレー800円

ビーフカレー800円(王様のみ)

ハーブチキンカツカレー800円

辛口チキンカツカレー800円

季節の野菜800円

ミックスカツ900円

いつもいただくプレーンを所望する。

ル-は10種類以上のスパイスを使用し野菜や果物を加えているとHPでは紹介されている。じんわりと胃にくるので二日酔いにはいいだろう。

後味もとてもいいしスパイス系のカレーにありがちなベースの頼んなさはみじんも感じない。野菜と果物の甘みもしっかり引き出している。

この店の一番のごちそうは見るからに優しそうな女性店主。。常連客が多いのも納得か。

夜はワインと手作り総菜の店になると聞き及ぶ。

詳しくはこちら

大阪市北区西天満5-11-4 Tel.06-6362-8028


カテゴリー 梅田/JR大阪, 西天満, 南森町, カレーライス |

TABERNA TRINCA

神戸の友人のバルを視察した帰りに友人と4人で会食。近くの三宮駅前のスペインバルを予約したところ新しく出来た店でゆったり座れるところがあるからと近くのスナックビルの3階に連れて行かれる。。。何やら怪しい空気を感じたので店の姉さんに「僕らあんまりお金持ってないですから・・・」と言いながらエレベーターにのる。。

食べログ等にも未掲載の店でとりあえずビールの後はすすめられるままに前菜の盛り合わせ1400円をいただく。。。喧嘩せんでええように大盛りにしときました~と接客君。。(結構男前で好印象なり)

抹茶のフォッカッチャとニンニクの効いたポテトサラダ、鴨ロースの燻製とスペインオムレツ、魚介のサルピコン。サルピコンも最近こんな感じのバルに行けばよくいただくんだけど魚介のみじん切りにワインビネガーとオリーブオイル。。。なんか味が足りないなあと感じてしまう。。ポン酢持ち込んでかけたかったぜ。。

雑穀のサラダも超酸っぱい~こればっか食べたら身体に良さそう。。どうでもいい話をしながら白ワインをバキバキいただく。

またまたお勧めのお肉のタパス盛り合わせ1600円というものを所望する。。これも人数分カットしていただいた。

まん中のサラミが美味しかったのと右下がハモンセラーノ。。。やはりハムは切りたてが美味しい。。時間がたてばどうしても酸化してしまうのだろうね。。

鬼アサリのワイン蒸しも貝が大きくてプリプリでとっても美味しい。。ムール貝で作ったやつをよくいただくがこの貝も季節感があってとっても良かった。。

季節のメニューに載っていたタコとオリーブのアヒージョ。。この店はアヒージョが売りで海老やマッシュルーム、鴨肉、タコなどいろんなアヒージョを取りそろえていた。アヒージョって最近どこの店でも大人気で結構簡単に作れて安上がりな料理である。。誰でも失敗なく作れるので牡蠣や白魚、今だったらホタルイカやしらすとかでも超うまいだろうと思う。個人的には黒コショウを入れるのが好み。

神戸ポークの赤ワイン煮込み1400円は予想以上にかなり美味しかった。。脂も適度に抜けてスペイン産の赤ワインにぴったり。。

いかすみのパエリアも量は少なかったけど秀逸。。ちゃんと手順を踏んで作っているのでかなり美味しい。。シーフードもいいがお歯黒御免!のイカ墨も味わい深くて好物の一つ。。東南アジアのどこの国か忘れたけど大きなパエリア鍋で目の前で作っていただいたことを思い出す。

美味しいものを提供しようとする姿勢が見えるしサービスも頑張ってる感もあって嫌みもない。。どんどん進化して繁盛店になるであろう予感。。

詳しくはこちら

兵庫県神戸市中央区北長狭通2-11-5 グランドコーストビル3F

Taberna Trincaバル・バール / 三宮駅(阪急)三宮駅(神戸市営)旧居留地・大丸前駅


カテゴリー バル, 神戸市 |