喜幸(きいこ)6月 *京都の老舗小料理店

京都の表記の店を久しぶりに友人と訪問。四条河原町交差点から徒歩1分。創業76年の豆腐と川魚がメインの小料理屋で観光客やインバウンドは来ない年配の常連が多い渋店。店の隣では兄弟が家業である豆腐屋を営んでいる。店内はL字カウンター10席のみ。今回は開店と同時に入店。鮎がたくさん泳ぐ水槽の前の席に案内いただく。

お店は女性2人で切り盛り。先代のご主人はお亡くなりになっていて割烹着を着た娘さんが料理を担当。

店の入口に掛けられているサイン色紙は梅原猛、緒形拳、長嶋茂雄、開高健など。開高健の色紙は「この店はいい雲古の出るものを食べさせてくれます 保証します」と書かれてあった。店は静かな感じでお酒や料理を楽しまれている。

最初によく冷えた瓶ビールとお通しのおばんさいを3種類。おからと青豆の汲み上げ豆腐と辛子酢味噌が上品なてっぱい(写真なし)。甘みを感じる豆腐はほんのり温かくて口溶けがとてもいい。唐辛子の焼いたものも夏らしい逸品でお酒がよくすすむ。

小芋の煮物は甘味を抑えた白味噌仕立て。こういうものが美味しいと感じる年齢になったことを実感する。

北海道産のシャコの酢の物。この日は雄を使用。

水槽で泳ぐ天然鮎は京都の綾部の川で獲れたもの。今はサイズは小さいけど10月まで供されるとのこと。鮎の背越しをいただくのも久しぶり。

綺麗に焼き込んだ鮎は頭から齧り付く。天然鮎特有の身質と味わいに大満足。蓼酢は賀茂川の土手に自生しているものを使用。それをすり鉢で目の前で擦り、酢を加えて作る鮮烈な味わい。

秋から冬の期間は川魚の「はや」を女将産自ら鴨川に行って投網で獲って料理されるとのこと。先代の時代から漁業権をもっておられると聞き及ぶ。

この日いただいたのは京都の冷酒5種類
・神滴しぼりたて
・美しい鴨川
・城陽純米吟醸
・桃の滴純米吟醸
・桃の滴しぼりたて原酒

時間が止まっているかと思うくらいゆっくりと時間の流れる大人の雰囲気のお店でとてもいい時間を過ごすことができました。

食後は近くの雑居ビルにある「Barきさらぎ」で一休み。中島みゆきの曲のみをかけ続けておられるフリークの店で全国からファンが集まる。リクエストで1975年のデビュー前の「時代」を聴きながらウイスキーをいただく

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京都市下京区船頭町202
075-351-7856
17:00~22:00
月火休

和食居酒屋 京都市

齋華 *京都で最も予約が取れない(らしい)中華店

カード会社から招待いただいて表記の有名中華料理店を友人と訪問。京都のヌーベルシノワを代表する店と言われる。場所は京都駅からタクシーで10分くらいの泉涌寺の裏手の静謐な林のなかの一軒家。

店内は靴を脱いであがる掘りごたつ式のきつきつカウンターが12席。
カウンター席からはガラス越しに季節の木々のある庭が見える。この日はドリンク別で料理32000円のコースとのこと(別途サービス料)

料理はシェフがほぼ一人で作りホールスタッフさんが3名。接遇は冷ややかで雑、疲れている感あり。ホスピタリティは残念ながら感じなかった・・・京都らしいとも言える。

最初に春巻き登場。中には旬のホタルイカと瑞々しいアスパラガスが入る。上にXO醬がたっぷり添えられる。これはかなり美味しかった。

続いての冷菜は鯛昆布じめの上に生クラゲを乗せたもの。青ネギの中華ソースにベルーガキャビアが添えられる。少し足しすぎの感があるけどこのバランスは好みの問題。

豚肉だと思った料理は胡瓜に穴子という異色の組み合わせ。煮穴子はとても上質で上手に火入れされていた。四川紅油(ホンユ)ソースも深い味わい。

揚げフカヒレのスープ仕立ては分厚くてもっちりしたフカヒレが好印象。わざとかも知れないがトリュフは香りが完全に抜けていた。

花巻ぱんを焼いたものが供された後でスネ、タン、ハチノスの3種類の肉の煮込みを辛めのソースで和えたもの登場。肉を食べた後、余ったソースで皮もっちりの焼き餃子をいただく趣向。

続いて北京ダックが包まれた状態で登場。もちもちしてパリパリする食感の対比がとてもいい。こちらの店のスペシャリテの鮑麺が登場。加水率の高い細麺の上に柔らかく炊いた鮑が乗せられる。ソースは鮑の肝ソース。当初は鮑だけを提供していて常連の方の意見で麺を添えたとのこと。個人的には麺は不要と考える。

締めは麻婆豆腐と坦々麺から選ぶ。(両方を選ぶこともできる)シェフの挨拶は一切なしで常連客と話し込んでずっと料理がなかなか出てこないことに閉口する。また、カウンターで同席の京都人の客が大声で話しまくって最後まで居酒屋のような厳しい空気感となっていた。この店は3回ぐらい訪問すれば私にも良さがわかるかもしれないと思った・・・・

京都市東山区泉涌寺山内町35-3
18:00〜22:00

中華料理 京都市

リストランテ オルティーヴォ ハーベストクラブ京都鷹峯

10月上旬までアメリカロサンゼルス等に外食視察に行きます。最新のトレンドや繁盛店を見て触れて食べまくります。それまでは8月、9月でこの日記で紹介できなかった日本のお店を時差投稿させていただきます。アメリカの飲食店は帰国後まとめて投稿いたします。。よろしくお願いいたします。

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8月に登山の帰りに京都市の北部の鷹峯にある「ホテルハーヴェスト京都鷹峯」内にあるイタリアンレストランを温泉入浴とセットで訪問。広大なしょうざんリゾートの敷地内にホテルは位置する。2014年の開業なので今年で10年目を迎える。

シェフはポンテペッキオ出身でホテルのロビーの奥の広々とした空間にテーブル席が並ぶ。

最初に濃厚な栗のポタージュスープとえんどう豆のソースの敷かれた穴子のフリット。。これらをシャンパンと一緒にいただく。

綺麗に飾られた鷹峯にある京野菜で有名な樋口農園の野菜を使ったサラダ。炙った鱧と紋甲烏賊も入る。

皮目をしっかりと焼き込んだスズキと帆立貝柱のアクアパッツア バターとオリーブオイルと塩がしっかり効いたもの。

ポルチーニ茸とそのソースを使ったタリオリーニの手打ち麺。見た目以上にボリュームがある。

自家製フォカッチャも味わい深い。

メインの陸奥奥羽牛サーロインのローストトリュフのソース。脂がしっかりとついていて美味しくいただけた。あとはドルチェと続く。

肉料理におすすめいただいグラスワインが美味しかった。ごちそうさまでした。

京都市北区衣笠鏡石町47
075-491-0109

イタリアン 京都市