2014年02月

がらくた

地下鉄あびこから徒歩10分の場所は辺鄙なんだけどとてもお気に入りの焼肉店。25年前に南住吉にあった頃に仕事が終わってよく訪問した。当時は優しいお店の奥さんと頑固を絵にしたようなご主人。肉の産地にこだわっていて甘くて美味しい肉を味噌タレにつけてご飯と一緒にザブザブ食べると全身に力がみなぎる。当時の私の元気の源だった記憶がある。

その店もいつの間にかなくなり、お店の記憶も風化し、ご飯と焼き肉を一緒に食する習慣もなくなった50歳を目前にした私はこの地にその店が移転していたことを発見。昨日に普段お世話になっているお酒を飲まないデザイン会社女性社長と訪問する。

以前も同じような記事を書いた気がするがデジャブであろうか。店前にはテイクアウトも出来るようになっていて界隈ではホルモンが新鮮で美味しいので有名と聞き及ぶ。

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ビールで乾杯をしてまずは塩タン700円を所望する。一人前なのにこれでもかという量である。強烈なサシがあって軽く炙って食すと口の中で溶ける。いくら食べても減らないのが嬉しい。

メニューはロース650円、バラ500円、ハラミ450円、タン450円、上ミノ、塩ミノ450円、ココロ450円、キモ400円、センマイ400円、ホルモン380円、ビビンバ450円。とにかく安い。
この日はシマ腸450円、上バラ600円、上ロース700円も別メニューとしておすすめと言っておられた。

とりあえずロースとバラとハラミと並ミノ、小テッチャン、焼きセンマイを所望する。私はあと当然のごとく御飯大(100円)と卵スープ250円

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それぞれが一緒くたんになって盛られて登場。肉がピカピカ光って宝石のように感じるのは私だけか。片っ端からジュージューと肉を焼きながら昔の思い出と一緒に味噌タレで食す。店の奥さんに「お母さん25年前から全く変わらないですね」というと「あなたも全く変わっていないわよ」と誉め合いをして気分が上がる。

同伴した肉食女性デザイン会社社長もいつもながらバクバク食べる。ビビンバも同時に食べる強烈な食欲である。この店の味噌付けタレは私の焼き肉の原風景であり「食べてホントに美味しいねえ」と声に出るもの。濃いー感じなんだけど見た目よりもあっさりして肉の邪魔をしない。普通の事なんだけど当然どの肉もとても新しくて柔らかくて癖もない。今は産地にこだわらずにおいしい肉をご主人が肉市場から仕入れてますとの事。しかしすべて黒毛和牛にはこだわっていますと奥さんは言っておられた。

口の中で溶けまくってうますぎる肉が超低価格で食せる希少なお店。大体界隈の店の半額なり。。。この店もあまり人には教えたくないな。。。気分よくてお酒も飲みまくってお腹いっぱい食べて一人3000円くらいだったな。

大阪市住吉区苅田7-3-26
06-6694-9541 火曜日休み


カテゴリー 我孫子, 焼肉 |

又三郎 2月

弊社社員8人と共に表記のお店を訪問。現在食べログ大阪レストラン部門9位。全国焼き肉部門1位に輝く日本でナンバーワンのお店。今では予約が全く取れない大人気店。

場所は長居公園近所の長居パークホテルの1F。場所は2等地。入り口の雰囲気はかなり高級感な感じ。
重たい扉を開けてお店に入ると正面のショーケースに持ち帰りのケーキや焼き菓子お持たせのパイなどが並ぶ。その左側に巨大な冷蔵庫があって熟成中のドライエイジングビーフが並んでいる。最近は熟成が間に合わなくなって専用の冷蔵庫をもう一つ追加したとのこと。

皆でビールで乾杯のあとシェフ自らがこの日に提供される肉のプレゼンテーション。

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肉の塊の登場に社員君たち驚きと共に写真を撮りまくる。岩手県産の黒毛和牛の外平と呼ばれるモモ肉。外側はカビで真っ黒状態。オーナー曰くこの黒いのは青カビでチーズに付着するのと一緒のものなのよ〜とのこと。

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もう一種類はこちらのお店の看板商品の高知の土佐あかうし骨付きリブロース。12月28日に熟成開始なのですでに3ヶ月冷蔵庫で眠る。生産者のもとに定期的の訪問されたりアメリカの熟成肉を提供するレストランを視察したり東京の有名店をシェフと共に廻ったり荒井オーナーの探究心と行動力には目を見張るばかり。

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現在こちらのお店は繁盛しまくりチエ子状態なので冷蔵庫の中は熟成肉で一杯。牛の種類と部位、熟成度で食べ比べるととても楽しい。枝肉ゴロゴロの冷蔵庫を少し開けさせて頂くと甘い茶豆のような香しいチーズのような熟成香が漂う。腐敗臭は全く感じない。聞けば庫内の温度は1~3℃、湿度は60~80%くらい。熟成期間中に、肉の中にある酵素等の働きで肉の繊維がゆっくりと壊れて肉が柔らかくなっていくらしい。

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真っ黒けになった肉の表面は削ぎ落として特製のコンソメスープに生まれ変わる。このスープも名物なんだけど時間がかかりすぎるので最近はあまり見ないな。この冷蔵庫で2週間~4カ月間くらい寝かされた肉はたんぱく質やアミノ酸が多くなって茶豆のような香りとミルキーな深い味わいとなる。

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しばらくして成形された大きな肉の塊が網の上にドカンと置かれる。ここから店員さんがずっとついて焼いてくれる。この日はせっちゃんオーナーがいろいろと熟成肉のレクチャーをされながら自ら焼いてくれる。(感謝・・)

まずは片面を3分くらいまんべんなく焼く。裏返してふたたびまんべんなく焼く。焼きムラがないように肉を移動させながらしっかりと焼く。火から下ろしてアルミホイルで包んでじんわりと火入れをする。

5分くらい休ませて再び焼く。じっくりとまんべんなく焼く。そしてまたまた火から下ろしてアルミホイルで5分くらい包む。一回目よりもしっかりと火入れをする。

またまた休ませて3回目の火入れをしてアルミに包んで出来上がり。その間約35分なり。

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その焼いている間に提供されるのがまずはグリーンピースのスープ。フレンチのコックである大森シェフ(金髪のイケメン。最近忙しすぎて疲れ気味・・)の作られるスペシャリティは見た目も美しい変幻自在の前菜にいつも心が躍る。

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熟成させていないウチヒラの肉を軽く薫製にしたもの。ビールにぴったりでお酒が良くすすむ。ビロードのような舌触りで結構好きなタイプ。

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いつもそうなんだけど焼き上がる肉の工程を見るのがとっても面白い。ファザードのお店の看板は「ビーフワンダーランド」と書かれている。生肉も含め肉をたくさん扱っているのにクリンネスが徹底されているのか店内は嫌な焼き肉の匂いが全くしない。

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年齢不詳のオーナーのせっちゃんはお店を始めて25年以上になると言っていたので多分小学生の頃からお店をしていたのであろう(笑) 創業の南住吉のお店もまだ店舗は残っている。ずっと昔にうら若きオーナーが調理と接客とを必死のパッチでやっていて表でカンテキ洗って・・・そんな姿に感動していた記憶がある。今はもうマダム然とされている。人柄の良さと人を引き付ける優しさは相変わらずでまた業界の成功者としての自信がもたらす風格がオーラとなって溢れている。プライベートに見せる性格はまんま「ドS」と言われている。

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肉にダメージを与えないように眠っている肉を起こさないように炭火の力を借りて優しく優しく火を入れる。いわゆる低温調理を機械を使わないで丁寧に行なう感じ。何回かに分けて焼いては肉を休ませてその間にじんわりと火を入れる。かなり根気のいる仕事。そうすることでで、肉本来の柔らかさも肉汁も保たれる。やっぱ肉を美味しくするのも、 不味くするのも、焼きの技術次第と感じた。

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最近あまりにも予約が取れないので私に連れて行ってと言う周りの方の声掛けがとっても多い。土日をはずせば1ヶ月前ならなんとか予約出来そうな感じかな。。あと出来るだけ早い時間で予約を取るのも方法。夜のピーク時間は電話鳴りまくり状態。特にお気に入りの12席の個室はこじんまりと仲間でいいワインをあけながら会食をするのにぴったり。

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白、赤も界隈の焼肉屋さんでは滅多にお目にかかれない、センスが溢れたチョイス。
ワインによってはグラス、ボトルの両方があります。
銘柄もフランス、イタリアからニューワールドまで。写真はチリワインなんだけどとても飲みやすい。値付けはとても良心的。ワイン以外も焼酎、日本酒、マッコリなどなんでもとりそろう。

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最近のスマッシュヒット商品の熟成肉のミートパイ。。ホントとってもよくで来た逸品。お肉の旨味とその旨味の染みこんだパイ生地がとてもいい。付け合わせのソースもとっても美味しい。

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ついにお肉が出来あがり〜!ここ最近自分でナイフとフォークが出て自分で食べたいサイズに切ることが出来るようになった。土佐あかうしのリブロースは噛めば脂がジュワッと出る。茶豆のような熟成香も心地いい。香りはいつもよりも少し軽い目かなと感じた。骨付きなので熟成に時間がかかるのであろう。この日は強烈なミルキーさは感じないがこれはこれでさっぱりして旨い。

いつもこの店の複雑で濃厚な味わいの長期熟成肉をいただくとああ肉を食べたと言う気になる。熟成させることで肉の中の水分が1割位減り、うまみ成分のアミノ酸が増える。上手く熟成させた肉からは山形のだだ茶豆やミルクの香りが立ちあがり食後のフレイバーが口の中で「ふわっと」広がる。上質のピノノワールと組み合わせるのが私の好み。

黒毛和牛の方はそとひらなのに凄い脂分がある。熟成していないともたれてしまって一口でギブアップと言う感じかな。口の中で噛み締めるとしっかりとした肉の旨味を感じることが出来る。

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そのあとは普通の焼き肉を少しだけいただく。モモ肉にハラミ、赤身のロースと脂乗りまくりのカルビ、みすじの5種類といっていた。どれも一切れずつだけどすごく美味しい。

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2本目のワインはフランス産。廉価なものだけどとても上質。 炭火焼なんだけどほとんど煙を感じない。当然匂いも感じない。。

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〆は梅のお茶漬け。お出汁が入っていてとってもサッパリして美味しい。

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デセールは好きなものをチョイス。パティシエの高見君の本領発揮。オーナーのお勧めのパフェを所望して頂く。

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普段はこういうもの食さないんだけどたまにはいい。そして美味しい・・価格以上の価値は間違いなくある。東京では2倍以上はするであろう。来年のミシュラン☆取得はまちがいなし。更に予約が取れなくなるな・・・・

大阪市住吉区長居2-13-13長居パークホテル1F
TEL 06-6693-8534
11:30〜14:00
17:30〜23:00(L.O.22:30)
定休日 木曜日


カテゴリー 長居, 焼肉 |

名店復活! 邯鄲小吃館 (ハンダンショウチュカン)

日曜日の夜はランニングのあと汗を流して住之江の国道26号線沿い浜口交差点にある看板のない中華料理中国家庭料理のお店。注文してから皮をこねる水餃子が超有名で看板がない店なのに入店出来ないくらいの繁盛が数年前にずっと続く。今でも出張料理を続けられていてあちらこちらによく呼ばれると聞く。私の友人の美人フードコーディネーターの披露宴にも餃子を作りにきて頂いた。

その忙しさに店主が嫌になって(本人が言っておりました)ある日突然6人以上の客のコース料理のみにメニューを変更。また週の営業時間の半分を店主の奥さんが担当する和食店にするなど常識にとらわれない営業を続けておられた(結果は推して知るべし)が本年から再びメニューを絞って家族連れ以外の大人なコアな客が来る店に変更中。2014-02-23 19.35.09

日本の中華料理のメニューは何一つない。このお店の冷菜の名物の口から火が出る麻拉鶏(日本語表記)も復活。トマトの砂糖和えや湯葉とセロリの和え物、砂ずりの黒酢和えなど中国家庭料理店ならではのレアメニューがそろう。

当然、名物の水餃子も復活なんだけど具が羊の肉だけになった。家族連れは排除のお店の方針がここにも現れている。

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その日のお勧めは別のホワイトボードに記される。トマト鍋は上湯にホールトマトの缶詰と生トマトと塩とオリーブオイルで仕上げたものに鶏肉などを入れたもの。

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この日は一人で訪問したんだけどどういうわけか最初から知らない女性の一人客と一緒に食すこととなる。隣の2人組のお客さんからお裾分けということで「ジャージャー豆腐(日本語表記)」を頂く。カットされた豆腐を湯がいて炒めた肉味噌と一緒に和えるんだけど界隈のものとは全くレヴェルが違う。最初から旨過ぎ。。パンチあり過ぎ・・

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お店はオープンキッチン。というか小さな家庭の台所みたいな感じでフライパンは小さなテフロン。包丁は家庭用の普通のもの。それを使って手早く調理をされる様は見所満点。

隣のお客さんがかぶりついてご主人の調理の様子を見られているのを撮る。ご主人は日本人なんだけど以前中国河北省の邯鄲に住まれており、現在も定期的に訪問するので屋台の味や最新の家庭料理の味を再現される。お店の名前は邯鄲の小さな食堂と言う意味。
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ご主人は自身もビールを飲みながらいろいろと四方山なことを話しながら一つずつ丁寧に調理をされる。もちろんどれをとっても優しくて塩分控えめな塩梅。店主の奥さんもとても優しくていい人柄。この方と話すのも訪問の楽しみ。

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大好物のトマトと卵の炒め。最近よく似たものを見かけるが酸味が強かったり水臭かったりで簡単な料理ほどテクニックを要する。フワフワでトマトの旨味凝縮でかなり美味しい。この料理は高級ホテルでは出せない味。

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烏賊の鉄板焼きは新鮮なスルメイカをさっと焼いてクミンと塩と唐辛子と言うシンプルな味付け。最近の中国の屋台料理も健康志向でこのような料理が増えていると聞き及ぶ。烏賊が新鮮なのでかなり美味しい。

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またもや隣のお客さんからのお裾分けのほうれん草と卵の炒め。こういうものが普通に美味しい。そして嬉しい・・

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海老好きの私は特別に天ぷらを所望。ズッキーニと一緒に揚げてもらう。揚げ物もフライパンに油を注いで揚げる。まさに家庭料理なり。

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海老はお酒と塩と砂糖で味をなじませて卵と片栗で揚げる。ズッキーニはごま油と塩と砂糖とその他。。下味がすべての料理のポイント。山椒を混ぜた塩で頂く。

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続いて小麦粉をこね出して丸めてこねてそれをらせん状にねじって押さえて油を混ぜて丸めてねじりを繰り返すと生地が階層になってパイのような感じになる。それにネギを混ぜ込む。

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お好み焼きみたいな感じなんだけど中国の東北地方ではポピュラーなものらしい。料理の名前を聞いていたんだけど忘れてしまった「〇〇餅」と言っていた気がする。食材はシンプルなんだけどこね方に高度な技術がいる感じ。

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それをフライパンで食用油を使って焼き上げる。サクサクしてかなり美味しい。生地の真ん中がパカッと割れて中国ではそこに残り物の料理をはさんで食べる習慣もあるらしい。発酵させた豆腐の腐乳を載せて頂くと更にコクがでてどんどん食べることが出来る。昔は腐乳って食べること出来なかったけど最近は中国に行ったらお粥に載せて頂くのが楽しみ。味の深さはまさに中国4千年の歴史だな。店主曰く小麦料理だけで中国には2000種類くらいあるらしい。

予約をして数人で行ってシェアして頂くのがお勧めです。一人で作られるから出てくるまで時間はかかるよ。予約の際はぺろぺろ見ましたと言うとわかりやすいです。あとお店の中での携帯は禁止なり。それ以外はとってもフレンドリー


カテゴリー 住之江, 住吉公園, 中華料理 |