日曜日の夜はランニングのあと汗を流して住之江の国道26号線沿い浜口交差点にある看板のない中華料理中国家庭料理のお店。注文してから皮をこねる水餃子が超有名で看板がない店なのに入店出来ないくらいの繁盛が数年前にずっと続く。今でも出張料理を続けられていてあちらこちらによく呼ばれると聞く。私の友人の美人フードコーディネーターの披露宴にも餃子を作りにきて頂いた。
その忙しさに店主が嫌になって(本人が言っておりました)ある日突然6人以上の客のコース料理のみにメニューを変更。また週の営業時間の半分を店主の奥さんが担当する和食店にするなど常識にとらわれない営業を続けておられた(結果は推して知るべし)が本年から再びメニューを絞って家族連れ以外の大人なコアな客が来る店に変更中。
日本の中華料理のメニューは何一つない。このお店の冷菜の名物の口から火が出る麻拉鶏(日本語表記)も復活。トマトの砂糖和えや湯葉とセロリの和え物、砂ずりの黒酢和えなど中国家庭料理店ならではのレアメニューがそろう。
当然、名物の水餃子も復活なんだけど具が羊の肉だけになった。家族連れは排除のお店の方針がここにも現れている。
その日のお勧めは別のホワイトボードに記される。トマト鍋は上湯にホールトマトの缶詰と生トマトと塩とオリーブオイルで仕上げたものに鶏肉などを入れたもの。
この日は一人で訪問したんだけどどういうわけか最初から知らない女性の一人客と一緒に食すこととなる。隣の2人組のお客さんからお裾分けということで「ジャージャー豆腐(日本語表記)」を頂く。カットされた豆腐を湯がいて炒めた肉味噌と一緒に和えるんだけど界隈のものとは全くレヴェルが違う。最初から旨過ぎ。。パンチあり過ぎ・・
お店はオープンキッチン。というか小さな家庭の台所みたいな感じでフライパンは小さなテフロン。包丁は家庭用の普通のもの。それを使って手早く調理をされる様は見所満点。
隣のお客さんがかぶりついてご主人の調理の様子を見られているのを撮る。ご主人は日本人なんだけど以前中国河北省の邯鄲に住まれており、現在も定期的に訪問するので屋台の味や最新の家庭料理の味を再現される。お店の名前は邯鄲の小さな食堂と言う意味。
ご主人は自身もビールを飲みながらいろいろと四方山なことを話しながら一つずつ丁寧に調理をされる。もちろんどれをとっても優しくて塩分控えめな塩梅。店主の奥さんもとても優しくていい人柄。この方と話すのも訪問の楽しみ。
大好物のトマトと卵の炒め。最近よく似たものを見かけるが酸味が強かったり水臭かったりで簡単な料理ほどテクニックを要する。フワフワでトマトの旨味凝縮でかなり美味しい。この料理は高級ホテルでは出せない味。
烏賊の鉄板焼きは新鮮なスルメイカをさっと焼いてクミンと塩と唐辛子と言うシンプルな味付け。最近の中国の屋台料理も健康志向でこのような料理が増えていると聞き及ぶ。烏賊が新鮮なのでかなり美味しい。
またもや隣のお客さんからのお裾分けのほうれん草と卵の炒め。こういうものが普通に美味しい。そして嬉しい・・
海老好きの私は特別に天ぷらを所望。ズッキーニと一緒に揚げてもらう。揚げ物もフライパンに油を注いで揚げる。まさに家庭料理なり。
海老はお酒と塩と砂糖で味をなじませて卵と片栗で揚げる。ズッキーニはごま油と塩と砂糖とその他。。下味がすべての料理のポイント。山椒を混ぜた塩で頂く。
続いて小麦粉をこね出して丸めてこねてそれをらせん状にねじって押さえて油を混ぜて丸めてねじりを繰り返すと生地が階層になってパイのような感じになる。それにネギを混ぜ込む。
お好み焼きみたいな感じなんだけど中国の東北地方ではポピュラーなものらしい。料理の名前を聞いていたんだけど忘れてしまった「〇〇餅」と言っていた気がする。食材はシンプルなんだけどこね方に高度な技術がいる感じ。
それをフライパンで食用油を使って焼き上げる。サクサクしてかなり美味しい。生地の真ん中がパカッと割れて中国ではそこに残り物の料理をはさんで食べる習慣もあるらしい。発酵させた豆腐の腐乳を載せて頂くと更にコクがでてどんどん食べることが出来る。昔は腐乳って食べること出来なかったけど最近は中国に行ったらお粥に載せて頂くのが楽しみ。味の深さはまさに中国4千年の歴史だな。店主曰く小麦料理だけで中国には2000種類くらいあるらしい。
予約をして数人で行ってシェアして頂くのがお勧めです。一人で作られるから出てくるまで時間はかかるよ。予約の際はぺろぺろ見ましたと言うとわかりやすいです。あとお店の中での携帯は禁止なり。それ以外はとってもフレンドリー