大阪府

花祥

弊社料理師の研修会にてミシュラン2つ星の表題のお店に行く。調理社員30数人が2班に分かれてお勉強。。

特急サザンに天下茶屋から乗って貝塚駅にて下車。子供のころボーイスカウトで水間観音あたりをハイキングで来たことを思い出す。。

貝塚駅から徒歩3分。。結構近い。風情のあるお店のしつらえは一目で見てとれる 店に入ると香の香り。。。

この店は昭和30年くらいに季節料理のお店「奴」として先代が開業され今は私と同じ年の招福楼で修業された御主人がひとりで切り盛りされている。。

一階はカウンター10席で二階は座敷で十数名が利用できる。私たちの予約のためにこの日は貸し切り状態。12000円のコースを所望する。

冷たいビールで乾杯の前に同伴した10数名の社員に対しマラソン完走の報告と練習する時間をいただけるのは皆さんのおかげと感謝の意を述べさせていただき和やかに食事が始まる。。

先付けはズワイ蟹の酢の物。一口いただくと蟹の上質さがよくわかる。出汁で割られたお酢もたおやかで実に味わい深く先付けと言うより茶懐石の向付けという位置づけなのであろうと推測される。

続いてのお椀は名残の鱧と松茸。。鱧は脂が乗り切って限りなく澄んだ味わいの出し汁に上質の油分をもたらす。この煮物は招福楼そのまま。。個人的にはこれくらいしっかり出した出汁が好み。 似て非なるものはたくさんあるがこの鱧は強烈にうまかった。。

続いての刺身は屋形船の器に乗って登場。。

屋根をあけると鯛、烏賊、かなり大ぶりの車エビ。。。氷の上に直接盛られているが水っぽさは全くない。。それほど旨みが強くしっかりとした魚である。特に鯛は今まで食べてきた天然鯛は何だったんだろうと思うような味わいの深さ。。車エビも多分一匹2000円くらいする天然ものであろう。めったに食せない美味しさだった。

八寸はけれんのない車八寸。。焼き白子は限りなく濃厚。芹の山掛け、引き上げ湯葉、甘エビの塩漬け、本物の蟹味噌、海水雲丹、鯖の寿司。。何もかもあまり手を加えすぎず素材感がしっかりわかるような仕事ぶりと最高の食材に感服する。

お酒は黒松白鹿のひやをいただく。。。

焼き物の鯛は素材の上質さとともに火入れが完璧。。。繊維の一つ一つが旨みを醸し出す。一見簡単に作っているように見えるがかなり手がかかっている。

焼き物のあしらえはイチジクの黄味酢。。。接遇の方に話を聞くと料理は仕入れから調理後片付けに至るまで御主人一人でされていると聞き及ぶ。料理が出てくる間が実に長いのも理解が出来る。。決して作り置きをせずできたての最高の状態を供しようと考えるとこうなるのであろう。

揚げ物は一見シンプルに見えるが手前のカボチャに隠れて松茸と鳥羽産の牡蠣が盛られている。この牡蠣も実に味わい深く火入れ具合が完璧であった。天つゆも煮物と同様かなり美味しい。。。痺れた。。(実際に唐辛子も入っていた・・・)

食事はカラスミ茶漬けで年中茶漬けを出すと聞き及ぶ。茶懐石の湯桶のイメージであろう。この茶漬けが死ぬほど旨い。。相伴者全員言葉なし。。。

デセールは梨のジュースに柿やメロンなどが入ったもので胃がすっきりと通るのが実感できる。 総括するとこのお店は食材にかなりのこだわりがあり調理も丁寧で細かく安定感も抜群で、派手さはないが全ての料理を楽しく美味しくいただけた。

自家製の葛饅頭はシナモン風味。小ぶりの抹茶とともにいただく。。。 帰りは御主人と女将さんが姿が見えなくなるまでお見送りをしてくれた。。。

帰りもサザンで天下茶屋までノンストップ。。。

貝塚市近木975-

花祥懐石・会席料理 / 貝塚駅貝塚市役所前駅


カテゴリー 貝塚市, 和食 |

うどん亭 たからや

八尾空港に行く道中、炭水化物摂取のためにうどん店を捜す。ぱっと見は街中のうどん屋さんといった店構えなんだけどやたら駐車場に車が止まっているので少し期待。 店に入りメニューを見ると旨い店であること確信する。。このあたりの店選びの勘はあまりはずしたことがない。あとで調べるとかなりの人気店で難波の釜たけうどんのお弟子さんらしい。 天ぷらおろしぶっかけ850円を所望する。 しばらくして出てきたうどんは透明感のある美しい艶が特徴。少し細めの麺は食べやすく硬すぎず柔らかすぎずでかなり上質である。モチモチでピカピカ。固くないんだけどグイーんと伸びる感じとコシが心地よい。小麦の味も甘さを感じさせる。青ネギとおろし生姜がとてもいい。 海老の天ぷらは大ぶり。。普通に美味しい。。鴨のうどんなどもあったので次回はそれに挑戦。  八尾市若林町3-104-7 072-949-8139

たからやうどん / 八尾南駅


カテゴリー 八尾市, 麺料理 |

トミーPART2

堺の今最も旬の洋食店。 堺の食べログ洋食部門ナンバーワン。

サーファー系のTシャツを着た高齢親父2人で切り盛り。リーゼントの親父はぱっと見怖そうだけど気軽に話しかけてくれる。。

初めて伺っても「まいど~」と挨拶いただく。この店は阪神高速堺線の高架の下の住宅街にあり 駐車場がなく少し前までは歩道に乗り上げて駐車していた。店はひたすらローカルで一見で飛び込むのはかなり勇気がいる。

徒歩5分のコインパーキング(40分100円)を勧められて駐車しに行く。「最近通報が多くて、遠くまで停めに行ってもらってごめんな~」と言う優しい声掛け。。

お店は相変わらず昭和の香り。しかし不潔ではない。私が小学生のころの地元の喫茶店のような感じ。

メニューは

Aランチ(魚フライ・ミンチカツ・トンテキ)750

Bランチ(海老フライ・ミンチカツ・トンテキ)850

Eランチ(海老フライ・クリームコロッケ・一口カツ・オムライス)1000

デラックスランチ(一口ヘレ・魚フライ・ミンチカツ・トンテキ)1100

Mのランチ(海老フライ・ミンチカツ・オムライス)1000

最近登場の「Eランチ1000円」を所望する。 女性にぴったりと注釈がついているその代物は少し小ぶりのオムライス(少し残してごめんちゃい)海老フライに一口ではいただけないサイズの一口カツ。海老クリームコロッケとこれでもかの盛り込みである。。味噌汁もいい塩梅。

いつも通り出来あがれば「おまっとうさん~」(まるで吉本新喜劇)と言いながら持ってきてくれる。他のメニューさながら「ぎょえー」と叫ぶボリューム。同じものが難波の地下街の洋食店で1600円くらいだった。

最初にいただいた一口ヒレカツはひたすら柔らかでお箸で切れる感じ。ラードの風味と相まってデミグラスソースがかなり美味しい。

えびフライは衣がさくさく。タルタルソースは自家製のマヨネーズに角切りの搾ったキュウリを混ぜ込みカウンターの客席の後ろにある青のりを常連に取ってもらって投入。

「ちゃんと袋締めといてな~」といいながら再び青のりの袋をお客になおしてもらう。そしてレモンの搾り汁を大量に入れてかき回して完成。。

巨大なクリームコロッケもトロトロではなくベシャメルがぎっしり。。

オムライスは注文のたびに一つづつ丁寧に作る中には脂身の甘い豚がごろごろ入ってカレーとトマトソースの合い掛けでいただく。

付け合わせのキャベツもたっぷりで、ふわふわのポテトサラダにはりんご酢が使われていて、 程良い酸味でサッパリして食べやすい。

美味しいだけではなくコストパフォーマンスも抜群でしかもアットホームな雰囲気と顔に似合わない優しい声掛け。。いつも心が温かくなって帰る。商売っ気のない不器用な感じが辺鄙な場所にお客を呼び込む秘訣となっている。

堺区南庄町1丁1-4

072-229-9452

11:30~15:30 17:00~22:00

【定休日】 第1・第3月曜


カテゴリー 堺市, 洋食 |