2021年06月

あまの凡愚

日曜日の休日は和歌山県の高野山の麓にある表記の蕎麦店を訪問。元写真家のご主人と、元デザイナーの奥さんが1980年に大阪市大正区の画廊を改装して「蕎麦切り凡愚」を開店。その当時はよく通った記憶がある。

2014年に手付かずの自然と神仏の歴史が入り混じるこの地に移転。。こちらのご主人のもとで修行された弟子や孫弟子の店は大阪で超有名店となっている。

南海高野線急行で市内から橋本駅まで40分。JRに乗り換えて笠田駅下車。そこからコミュニティーバスで30分。。バス停から徒歩10分というなんとも言えない時間と距離を費やして到着。。駐車場は4台分。

かっこいい暖簾とトレードマークの山椒魚の看板が見える。入り口で手作りのスリッパに履き替えて入店。古民家を改装した店の中は絵本の世界に迷い込んだような錯覚に陥るくらいかっこいい。

こんな辺鄙な場所なんだけどどういうわけか予約客で満席。休日の晴天に訪れたにも関わらず空調は一切必要なし。大きな窓から心地よい空気が流れ込んできてとても気持ちが良い。この日は目の前に緑が飛び込んでくるかなりいい席に案内いただく。

食事は完全予約制で2,500円、4,000円、6,000円のコースのみの提供。今回は6000円の「あまのスペシャル」を所望する。

店のあちこちに飾られる小物の意匠のセンスにも痺れる。。

一品目は名物の蕎麦のお刺身と野菜料理。分厚く太切りの蕎麦はかなり硬めでもちもちの食感。最初は2種類の塩で食べ比べ。そのあとは山葵と小豆島の醤油でよく噛んでいただくと口の中に蕎麦の風味が広がる。

人参のラペや新鮮で甘々の胡瓜、豆腐で作った野菜のテリーヌ、フルーツトマトに一寸豆のペーストなど野趣溢れながらも体に優しそうなとても贅沢な前菜。。

ビールは缶だけど手捻りのジョッキでいただくと味わいも変わる気がする。

名物の蕎麦がきは葱の入った濃い口の醤油でいただく。大正区に店があったころ修行をした女性が東住吉区でそばがきの専門店「ぐーちょきぱー」をされている。。独特のねっとりした食感を楽しんで飲み込むと蕎麦の香りが鼻からふわっと抜ける。

続いて細切り蕎麦。石臼で挽いた蕎麦と、機械で挽いた蕎麦の2種類を食べ比べ。2つの蕎麦の違いを楽しめる。蕎麦粉100%なので喉越しはイマイチだけど上品な蕎麦の膨よかな風味がしっかりと感じることができる。

大根おろしと一緒にいただく細切り蕎麦。食べ比べると味の異なりがしっかりわかる。

そしてメインは鴨汁そば。。このつけ麺タイプの蕎麦のパイオニアがこちらのお店と言われる。選べる蕎麦は釜揚げを所望する。。鴨が入ったつけ出汁の美味しさにびっくり。つゆの上品な脂分と鴨肉の抱き身と蕎麦の味わいがなんとも言えない。ボソボソと蕎麦が切れそうになるけどそれはそれでいい感じ。

デセールは奥さんが焼く蕎麦粉を使用したシフォンケーキとご主人が土鍋で焙煎するというコーヒーでフィニッシュ。食事終了まで2時間半。いこごちの良さと相まってゆっくり快適に過ごすことができました。ここ最近の中では久しぶりのホームランのお店でした。

帰りはお店の近くの世界遺産の1700年創建の丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)を参拝。とてもいい遠足になりました。

和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野2040736-20-6800
営業日 : 木・金・土・日・祝日(月曜日~水曜日は定休日)
営業時間 : AM11時〜PM3時(※完全予約制)

あまの凡愚そば(蕎麦) / 上古沢駅下古沢駅紀伊細川駅

昼総合点★★★★ 4.0

蕎麦 和歌山県

なにわカレー商会 おだし【大阪市 長堀橋】

ジムの帰りに表記のカレー店を訪問。昨年の12月1日にオープンしたらしく壁に書かれた大きなサインと、店前の看板の「日本人は、やっぱりお出汁」のキャッチコピーが目を惹く。

カフェのような白を基調とした外観に木製の扉枠と暖簾のファザード。女性スタッフさん3人で切り盛り。最小にオーダーと支払いを済ませてからカウンターに案内される。

メニューはカレーライスとカレーうどんのみ。出汁カレーとバターチキンカレー、そしてそれをアソートしたもの。今回は出汁カレーとバターチキンのミックスに肉増し200円をトッピングして注文する。

カレーは少し粘度のある欧風カレー風でしっかりと節系の出汁が前に出たマイルドな味わい。ご飯も出汁感を感じさせる。とても食べやすいけどパンチにかけるかな・・・・牛バラ肉は普通に美味しい。。バターチキンカレーはよくあるタイプのものでこれはこれで安心の味わい。ポテサラと野菜のサラダは口直しにちょうどいい。ごちそうさまでした。。

大阪市中央区博労町2丁目3-3

 

なにわカレー商会 おだし 博労町店カレー / 長堀橋駅堺筋本町駅心斎橋駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 長堀橋 カレーライス

米増 5月【大阪市 福島】

毎月定期訪問する表記の店。緊急事態宣言中なので17時入店でアルコールの提供はなし。ノンアルコールビールやノンアルコールスパークリングとともに旬の料理を楽しむ。普段の予約は半年以上先になる超繁盛店。最近辻調理師学校から新しい見習いさんが入店。

カウンター8席をご主人と調理師さん3名、女将さんで切り盛り。

本湖月出身のご主人の人柄と端正な茶味溢れる仕事に惹かれ個人的に大好きな和食店の一つ。場所はJR福島駅を北に徒歩8分。この日は18000円税別の料理とのこと。食材によって価格は変動する。

床の間は大きな菖蒲と鎧帷子が飾られる。

座付は丁寧に巻かれた粽から。中には昆布締めにした甘鯛の寿司が入る。

舞鶴産の大きな鳥貝のプレゼンテーション。

鷹峰の新玉ねぎ。。料理の写真撮影は禁止なので忘備録と献立のみ記載。

・綺麗に巻き込んだ粽は徳島産の白甘鯛の昆布〆の寿司
・東広島のの新じゅん菜
・鯛の卵と石川県能登町の山蕗と蕨の炊き合わせ
・明石の春日鯛と蒸し素麺の吉野仕立ての煮物椀 吸い口は柚子の花
・兵庫県二見町の甘手カレイの薄造りを葱を入れた肝醤油で
・和歌山県すさみの初鰹を鬼おろし山葵醤油で。(私は煮鮑に変更)
・京都産の鴨ロース煮は椎茸のピュレを掛けて
・鷹ヶ峰産の新玉ねぎと高知産のどぐろを炊き上げたもの
・舞鶴産の鳥貝と山形のコシアブラの酢味噌和え
・垂水のアコウ鯛の昆布蒸し
・釜たきのご飯と焼いた桜鱒と海苔を和えたもの、夏野菜の味噌和え、ちりめん山椒
・静岡産のメロンのスープ
・柏の葉を添えた蓬餅
・抹茶

大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食