Matasaburo(又三郎) 10月【大阪市 長居】

長居にある表記の肉料理店を久しぶりにお会いする某団体先輩と訪問。大阪メトロ長居駅・JR長居駅から徒歩3分の長居パークホテルの1階にお店は位置する。関西では有名な熟成肉のパイオニア店で在阪有名シェフは必ず訪問されていると聞き及ぶ。

若い頃はジュエリーデザイナーだった荒井勢津子オーナーの審美眼と全ての食材に対するこだわりが多くの客を魅了する。実は創業は30年以上前からで熟成肉が日本に入っていない頃にニューヨークに単身渡米して様々なステーキハウスを訪問し、試行錯誤の中で今の業態を確立。こちらの店を真似するお店はたくさんあるけど様々なノウハウと改善力、愛情を持った仕入れの確かさはどの店も追随できないと言われる。

2年前に店内を大改装されてさらにおしゃれでモダンな格好のいい店となる。同時に店名を標記の英語表記にされた。重く大きな扉を開けて高い天井の店内に入るとすぐに巨大なドライエイジング用の熟成庫が壁の中に埋め込まれていて、その中には赤色や茶色の骨付きのさまざまな部位と種類の塊肉が納められている。取り扱う肉は全て一頭買いで枝肉で仕入れる。ステーキ以外の部位はソーセージにしたりハンバーグにしたりスープにしたりとフル活用。かっこいい高級感あふれる個室もあってデートにもぴったり。

今回は熟成肉を楽しむコースを所望する。これ以外にも肉の量や部位などの異なりで数コースあり。当然オーソドックスな焼肉やアラカルトメニューもある。現在、高級食肉が値上がりの中でどれもがかなりのお値打ちの値付けであることは間違いない。

最初にビールで乾杯をしたのち座付に赤身のユッケ登場。当然免許を持っておられる商品。使用する塩にもこだわりがありとても味わい深い。カラトリーを始め使用する食器はどれもがかなり美しい。。界隈にある焼肉店のレベルではないことは確か。

続いてピンクの断面が特徴的なカツサンド。部位はわからないけど肉の味が濃い気がする。パン自身の美味しさも秀逸なり。

この日に使用される熟成肉のプレゼンテーション。この日は岩手産の黒毛和牛メスのランプとイチボの混ざった部分とこちらの店でもなかなか巡り合わない高知産の土佐赤牛メスの骨つきロース70日熟成と岩手産短角牛の未熟性のハラミ肉の3種類が登場。これだけでかなり気分が上がりまくる。

この日は荒井オーナーが担当で焼いていただくこととなる。トリミングされた塊肉を高知産の炭で優しく火入れし、アルミ箔を巻いて休ませながら約40分かけて仕上げる。煙は全て吸気口から吸い上げられる。その間の荒井オーナーのウイットに富んだ話はとても面白く、まさに一刻千金の内容。売れていない在阪漫才師が話法を習いに来るとも聞き及ぶ。

焼いている間に魚介の料理登場。かなり新鮮なホタテ貝と皮付きのハリイカを炭火で焼き上げたもの。ピリッと辛いネギの薬味を付けていただく。

焼けた熟成肉は調理場でカットされ綺麗に盛り付けされて再登場。表面は炭火ならではのカリッとした食感で切り口はロゼピンクで完全無欠な火入れに感激。非熟成のハラミ肉は藁焼きにして供される。生の胡椒や辛めのソースなどをつけると味が変化してとても楽しい。熟成肉独特の茶豆の香りと凝縮した肉の味わいは比類なき美味しさ。

この日はオーナーチョイスのボルドーワインと一緒にいただく。あまりにも美味しいので非日常感が強くなってしまうのが欠点かもしれない。

締めは茶漬けなど数種類のものからチョイスできる。ワインが余ったのでチーズを数種類サービスで持ってきてくれたことにも感謝。

デザートもメニューにある中で好きなものを選べるようになっている。年中所望できるミルク金時でフィニッシュ。まさに長居の名店。。いつ来てもいい時間を過ごせるお店です。週末の予約はできるだけ早めがオススメです。

過去の又三郎はこちら

大阪市住吉区長居2-13-13
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日:日曜日・木曜日

 

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