アメリカ視察旅行 その6

時差ボケもなくなり気候もいいのでとても過ごしやすい。ロサンジェルスの気候は本当に素晴らしい。 P4250403.JPG 視察前の井崎先生の朝の講義がとてもわかりやすく前日に見て回った店舗の解説から入ってアメリカの経営の原理原則に至るまで幅広く説明をいただく。又業態については客のTPOSがすべてであること。そのTPOSにあった商品群を客の立場でそろえること。客層を絞り込むのではなくプライスゾーンを絞り込むことが大切であること。それらのことを実例を挙げながらわかりやすく2時間お話しいただいた。 P4260406.JPG この日の最初の視察はFountain ValleyにあるGrocery Outret(売り上げ770億円 125店舗)で賞味期限切れや期限間近のものを取り揃えたスーパー。 P4260409.JPG 米国、世界中の2500か所の工場から仕入れている。このような店でも十分市民権を得てこれだけの店舗を持っていることがすごい。それだけ客がこのような商品を求めているということであろう。 daraturi.JPG Costco PlazaにあるDallar Tree(売り上げ4644億円 3591店舗)は99Cent Only Storeと同じ100円ショップの業態。日常家庭用品、食料品、本、玩具、ギフトなどを1ドルかそれ以下で販売。全品目の40%が中国から輸入している。 P4260442.JPG Big Lots(売り上げ4645億円 1339店舗)もバラエティーストア(全客層生活必需品店) ナショナルブランドメーカーの生産過剰品や生産販売終了品をウォルマート等のディスカウントストアの20~40%割引価格で販売している。 supurante-shon.JPG 昼食はSouplantation(売り上げ300億円 111店舗)サラダ中心のバイキングレストラン。 8.59ドルで上質なサラダ、スープ、パン、パスタ、デザートが食べ放題。女性客に大人気らしい。 子供は6歳から12歳までは4.99ドル、3歳から5歳までは2.99ドル、シニアは60歳以上10%オフ。 ドリンクは小が2.39ドル 大が2.89ドル。                                        最初に好きなサラダをサラダバーから取る。種類もありまくりなので迷ってしまう。トッピングとドレッシングも10種類くらいある。サラダバーで好きなだけ取ったら最初に会計をする。                             席についたら、スープを取りに行く。この日はスープが9種類。チリも好みだがやっぱりクラムチャウダー。クラッカーをのせていただく。 サラダとスープのほかにもパスタ3種類(柔らかめでケチャップたっぷりお子様向き)、ピザブレッド、マフィン、ベイクドポテト、ケーキやフルーツ、アイスクリームもちろん全ておかわり自由です。。。。これだけ食べたら絶対に不健康。。。 デザートは、アイスクリーム、タピオカ、カッテージチーズ、ブラウニー、フルーツ、自分で作るソフトクリーム。どれもが相対的に高品質でブッフェとは思えないおいしさ。特にサラダが秀逸。こんな店も日本にはまだない。                                                                                                                      サラダバイキングで腹いっぱいになったが近くに讃岐うどん屋があるということで潜入。実はこの店の店主は権八(ロスにもあり)で有名な東京資本のグローバルダイニングのアメリカ社長でその会社を退職して奥さんとともに自身のソウルフードである讃岐うどんをアメリカ風にアレンジしないで広めようという考えらしい。                                                                                                                          全て手打ちでいりこと鰹と昆布で丁寧に出汁を取る。。。なんとも生産性の悪いファストフードであるがそういう問題でもないらしい。うどん一杯に根性が入っている。 oudon.JPG かけうどん、ぶっかけは3.45ドル きつねうどんは4.95ドル、天ぷらうどん、肉うどん、カレーうどん、牛丼、天丼が5.95ドル そのほか天ぷらとうどん、おにぎり、カリフォルニアロール、どんぶりの組み合わせがいろいろあった。 menyuoudon.JPG アメリカ人がこの腰のある固いうどんとかそけき風味の出汁の味を受け入れることが出来るのか興味深いところである。かけうどんをいただいたが出汁も含めて香川県の味だったもので感心した。おにぎりのコメはカリフォルニア産のコシヒカリで日本より低価格で美味しいと店主は言っていた。健闘と繁盛を心より祈り店を後にした。 inout.JPG そこからTheDistrict at Tustin Legacyに直行。コストコなどを視察し西海岸で快進撃中のIn-n-Out Burger(売り上げ466億円 233店舗)で3度目の昼食。 この店はカリフォルニアを中心に展開しているハンバーガーチェーン。今のところ、カリフォルニア州と、ネバダ州、アリゾナ州の一部だけにしか店を出していない。この店の特徴はシンプルなメニュー構成。ハンバーガーとポテト以外の食べものを一切売っていない。ドリンクは1.3ドルで飲み放題(だったと思う) ハンバーガー1.85ドル、チーズバーガー2.15ドル、ダブルダブル(肉2枚重ね)3.15ドル、ポテト1.4ドルとそれらを組み合わせたセットメニューのみ。                                                                                                席数は80くらいだがドライブスルー併設なので延々と車が並んでいる。どえらい人気である。 この店は冷凍モノを使わないのをウリにしていて、他のハンバーガーチェーンとは一線を画した味の違いを提供してくれるらしい。そこそこ厚みがあって肉の感触と肉汁が感じられる荒挽きの肉、柔らかめのパン、新鮮なパリパリのレタスとトマト、生の玉ねぎも珍しい。 そして、ジャガイモを丸ごと機械にかけてカットし、そのまま揚げたフライドポテトがこれまた絶品。その作業が丸見えなので見ていてとても楽しい。 作り置きをしていないので少し待たされるが分業制で作る勢いも強烈である。 会計の時にドリンクカップを渡されてドリンクを自分でいれて飲みながら5分くらい待つ。店も厨房も美しい。クリンネスが徹底されている。                                                                                                                                                            menyuinout.JPG 包み紙にビーフもポテトも冷凍のものは一切使わない。バンズは防腐剤を使わず、本物のパン生地を昔ながらの方法で作っている。レタスは毎日フレッシュなものをちぎって使用。ケネベック産のポテトを毎日皮を剥き、カットして使用。使用しているオイルは創業当初から全てコレステロールフリーのものを使用。と書かれている。。。料理は新鮮で作り立てが一番。ファストフードでも大切なことがよくわかる。                                                              rasusi.JPG 鼻からハンバーガーが出そうなのを我慢してBENIHANAが買収した寿司バーのRA Sushiに一人で潜入。全米に12店舗あるらしい。日本の寿司屋とは無縁のFunkyな音楽がガンガンかかり、Barエリアは若者で賑わうらしい。 アメリカでは寿司は基本サビ抜きなので山葵とガリは別盛り。 お店の内装は赤と黒、アメリカ人にとって和のイメージは赤と黒なのであろう。ハリウッド映画に出てくる中国系の和食職人みたいなのが寿司を握っていたので一人でうけていた。。寿司自身はネタもシャリも秀逸であった。でも値段がかなり高かった。これだけで10ドル近くした。 peiwei.JPG そのショッピングセンターの中にPei Wei asiandiner(売り上げ278億円 159店舗) があったので潜入。現在も急成長しているテーブルサービスレストランのPF Chang’s china Bistoro(売り上げ920億円 189店舗)の新業態レストランである。この店はファストカジュアルレストランなのだが食材はすべてフレッシュでテーブルレストランに近い品質の料理を出す中華料理店。5つの食材(牛、豚、鳥・・・)と11種類の調理法・調味料を客が選択して組み合わせるというもの。店内のポップも液晶で動いたりITを駆使しているところも勉強になった。さすがにお腹いっぱいで食べることが出来なかったが店に入って観察だけさせていただいた。 thiku.JPG Chick-FilーA(売り上げ2962億円 1425店舗)というチキンを主力商品としたファストフード店は創業者がクリスチャンなので日曜日は店休日というお店。 したがって従業員の定着率がよく売上収益も好調らしい。。この店も見るだけ。 horufuzu1.JPG このショッピングセンターでは時間があったのでホールフーズを徹底的に観察させていただいた。。 HPで調べるとホールフーズのモットーは”Whole Foods, Whole People, Whole Planet(自然食品、健康な人々、健全な地球)らしい。1500坪以上の巨大なフロアに食料品マーケット、花屋、自然ボディケア店舗、ヘアケア、化粧品、雑貨類、カフェに至るまで日常生活に必要なほとんどのものを取りそろえている。 店内はウオルマート等に比べると店員が比較的多く、ショッピングカートを整理したり果物・野菜類の陳列に目を配っていることが目に見える。。 horufuzu33.JPG まず店の入り口には「オーガニック」の定義と、土作りについての説明が大きなパネルでなされていた。                                                                野菜や果物の約80%がオーガニック。低農薬?栽培のものも販売しているが、その場合は、オーガニックと同様に、大きくて見やすい表示をきちんとしている。                                果、肉類、魚介類、乳製品などの食料品、量り売りの惣菜コーナーも充実していて、レジをすませた後、店内のあるイート・インコーナー(ちょっとしたレストランの雰囲気)で食べることもできる。総菜コーナー用の容器はリサイクルペーパーでできているのにも感心する。 肉類とその加工品(ソーセージ、ハム等)はホルモン剤や抗生物質を使用していない。それが一目瞭然にわかる表示もしっかりとしていた。。 他に、卵、乳製品、ピザや豆乳などの加工食品もオーガニックが中心であった。 魚売り場にはお店の「約束」を書いたボードが立ててあった。内容は完全にはわからなかったが 抗生物質、化学薬品、保存料は使っていないということと週に6日またはほぼ毎日仕入れをしている、だから新鮮という意味のことが書かれていた。 肉売り場もショーケースに飼料はすべて農薬のない草と書かれていた。 食料品マーケットは、ベーカリー、チーズ、シーフード、肉類、お惣菜、コーヒーなどのセクションに分かれ、自然に優しいオーガニックフードがきれいに並べられている。日本のデパートのようにてんでばらばら、どこに何があるのかさっぱりわからん状態になっていない。。。目的別にきちっと計画的なコーディネイトされているのに感動する。 horufuzu22.JPG カフェスペースでは2日前にいただき、見た目も味も秀逸であったサラダバー、ホットバー(イタリアン、アジアン、メキシカンの食べ物がそれぞれ単体でお店のようになった惣菜売り場)寿司バー、サンドウィッチバー、ピザバーがありどれもが一定のレベルであった。スープの種類が豊富でアメリカ人がスープを食べるという感覚が理解できた。 全般的に味と見た目の鮮やかさに感心する。身体にいいものでも、本当においしく、見た目においそうでなければアメリカでは勝てないことも学習した。 ヘアケア・スキンケア製品や石鹸もオーガニックの品ぞろえがたくさんあり安くて上質なものをお土産にどっさり買っていった。 horufuzu44.JPG 歩き疲れてジュースバー。。。体の状態やその日のコンディションに合わせて野菜とフルーツを選んでくれる。。。もちろんすべてオーガニックである。。。 リーマンショック後業績が一時落ち込み苦戦していたらしい。敏腕若手コンサルのF氏によるとホールペイチェック(給与全部がなくなるくらい高いお店)と皮肉られ価格政策の見直しを余儀なくされたらしい。                                                                もちろん景気だけではなく今回視察した多くの競争相手の参入も関係するのであろう。 帰国してHPなど様々な資料で分析したところ株価も2009年を底に2006年の水準までほぼ戻している。。。リーマンショック後、少しづつ回復基調にあることが見て取れる(分析が浅いかもしれませんが・・・・・) P4260525.JPG そのあとThe Promenade Shops at Doa Logoというショッピングセンターに移動。               Dressu Barn(売り上げ1427億円 1428店舗)は30歳から50歳の働く女性をターゲット。中間クラスの服をディスカウントで販売。そのほかにもVictoria Secret(売り上げ5607億円 1332店舗)はかわいい下着を手ごろな価格で販売。。この業態も日本にない。。。写真を撮りたかったが変態親父のようなので控えた。 P4260522.JPG 妊婦と新生児をターゲットとした店も日本にはない。。。かわいらしいおしゃれな服が低価格で販売され。ていた。。。これぞ業態店である。。。。頑張れ西松屋。。 P4260523.JPG Pet Smart(売り上げ5065億円 1112店舗)はペット業界全米1位。13400品目を取り扱う。グルーミング、トレーニングサービスも行う。店舗の半数は動物病院も併設。日本との大きな違いは店でペットを販売していない点。。F氏に聞くとアメリカでは生きた動物は店頭で販売する慣習がないらしい。                                                                井崎先生の話によるとアメリカは全世帯の62%でペットを飼っておりその原因はストレス社会であるとおっしゃっておられた。。。。 P4260524.JPG Staples(売り上げ1兆4153億円 218店舗)は事務用品売り上げ高世界一。標準面積550坪に7500品目を販売) P4260494.JPG TJ Maxx(売り上げ1兆3162億円 847店舗)もアパレルを中心に靴、アクセサリー、バッグなどメーカーの廃盤品、在庫処分品を扱う。 onzaboda.JPG 同じショッピングセンターにあるOn the borderというメキシカンで一足早い晩ご飯。 店内の雰囲気はカジュアルな感じで、仲間やファミリーなどとわいわいがやがや楽しむ感じである。 最初にトルティーヤチップスがサルサと共に運ばれてくるが、チップスが無くなると何回でもお替りを持ってきてくれるサービスも嬉しい。 まずは大好物のワカモレを所望。。。イケメン店員がアボガド、玉ねぎ、トマト、香草、レモンと塩を石のボウルに入れてかき回す。。。。ディップ状になったものをナチョスに付けていただく。。。ドリンクはフローズンマルガリータ。。。最高! takosu.JPG そのあとホットチリウイングとEnchilada(エンチラーダ)を所望する。具はビーフ、チキン、ポーク、ベジタブルと選ぶ事が出来たのでビーフを選ぶ。それぞれをタコスに挟んでいただくという趣向。 1人だいたい$8~$13の会計であった。。。 ホテルに帰って就寝。。。。


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