カテゴリー:和食

Il Povero Diavolo/イルポーベロディアヴォロ  12月【大阪市 大国町】

個人的に一番好きなイタリアンを久しぶりに訪問。12月は当然の事ながらどんな日も満席なんだけど、この日は2日前キャンセルが出たらしく知人を誘って早い時間に伺う。

こちらは大国町の木津市場横の簡易商業施設にある唯一の高級レストランなんだけど食材には魚だけを使用し、独創性と芸術性に溢れた逸品を提供される。こちらの羽田シェフの科学的に食材の特製と相性を考察し、様々な技法を駆使しながら独自の世界観を持つ料理に昇華させる技術とセンスにいつも敬服する。最近は辻調理師学校の講師もされていると聞き及ぶ。

この日は全10品のフルコースをカウンタ−でシェフの手元を見ながら楽しませていただく・・・・と思いきや、撮った写真の半分を誤って消してしまった・・・

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いつも最初はグリッシーニが出て来るんだけど、この日は手作りのビスケットのようなものが登場。コースの始まりは「烏賊と三つ葉」を使った一皿(写真なし)。生の甲烏賊とその下足とイカスミを合わせてスフォルマートしたもの。三つ葉を素揚げしたものと一緒にいただく。文章にすれば単純だが細かな手間がたくさん入る。

2皿目は真魚鰹のお造り状態のもの(写真なし)を根パセリのソースと一緒にいただく。脂の乗った真魚鰹は新鮮だけどどうしても味が淡白なので羽田シェフは帆立のジュを加えたりして深みを出す。

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3皿目はホウロウの鍋で提供される。鮮魚をヒバと杉板に挟んでフィンランドサウナ状態で蒸し焼きにしたスペシャリティ。火入れする前のプレゼンテーションも嬉しい。

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中身は新鮮なオーブンでレアに焼き上げた鱈とその白子が入ったもの。「これはもう完全に和食でしょ」と尋ねると「この料理は羽田(シェフの名前)が作る【羽田リアン】です」との答え。あしらえは百合根のペースト。

どの皿も和の食材や調味料を一部に使う事でとっつきの良さと食べやすさを工夫されている。

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4皿目は絶妙な火入れをした「鰤大根」。オーブンで常に中心温度を測りながら的確な焼き具合を探る。身の中心はロゼピンクだけど皮目はパリパリ。大根はシャーベット状態。鰤との温度差も刺激的である。

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5皿目は若布に包まれて蒸し焼きにされた鰆。青さ海苔のソースとグリーンレモンでいただく。鰆を柔らかい若布と一緒に青さ海苔のソースをつけていただくと瀬戸内海の海に浮かぶ島々が目に浮かび、「瀬戸は〜日暮れて〜夕波~小波~」と小柳ルミ子さんの歌声が頭の中を横切る。

6皿目はヨコワを焼いたものなんだけど苦手なのでパスさせていただいた。コースをすべていただくといつもお腹がはち切れるのでちょうどいい。

7皿目はワタリガニのスープのようなもの(写真なし)。

8皿目は自家製の大和芋で作ったニョッキ。自然薯とパルミジャーノの濃厚なソースはバケットとともにいただくと中毒になりそうな後を引く味。

この辺りになるとワインのアルコールのせいで頭が酩酊状態となり記憶も不確かとなる。

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デセールの一皿目はフレンチトーストにはったい粉で作ったグラニータを乗せたもの。その上に粉末のはったい粉がかかる。食べた事がない食感だけど懐かしいお味。

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最後はホワイトチョコでくるんだ液体状の「安納芋」でフィニッシュ。杏仁豆腐やバナナのときもある。。でもビジュアルはいつも同じ。。

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すべての料理にワインをペアリングしていただく。価格は料理と同じくらいなのでかなりお得。いつもお任せだけど外した事が全くない。スタートは果実味たっぷりの辛口シャンパーニュ「ロワイエ・エ・フィス 」。続いての「スキオペット」のソービニオンブランは果実味たっぷりで酸味とミネラルのきいたヴォリューム感のあるもの。真魚鰹のお造りにドンピシャ。

「リムー・ブラン[2015]シャトー・ド・ゴール」は シャルドネ中心の淡いイエローのふくよかボディータイプ。余韻も長くて蒸し焼きの鱈との相性もいい。

鰤大根と合わせたランドックの「ゼリージュ=キャラヴァン」は更にボリュームのある黄金色の 味わい深いもの。香りも濃厚でモンラッシェのような印象に残るエレガントな佳品。いつまでも残る余韻にうっとりする。本当に「美味しいな〜」と思う最近のスマッシュヒット的な一杯。

ここで日本酒登場。秋鹿の「朴」は特別純米無濾過生原酒。木の香りがほのかにして甘めで濃厚な旨味たっぷりで熟成感と野趣溢れながらもまとまりのある穏やかな原酒。料理との相性は当然ドンピシャ。

続いていただいたのはスロバニアのワイン。アメリカでいただいた事があるが日本では初めて。しっかりしたボディと圧倒的なふくよかさとまろやかさでムルソーのようなミネラル感と葡萄の凝縮感を感じる。

最後に出されたニョッキと一緒にいただいたのはトスカーナのビオワイン「ソラティオ・デ・ラ・チェレータ」 素直で優しい味わいで自然な甘さがソースによく合う。

最後はイタリアのpantelleriaという島でつくられる「Moscato Passito di Pantelleria(モスカート・パッシート・ディ・パンテッレリア)」というデザートワインをいただく。栗や杏のような甘い香りが特徴。葡萄を乾燥させて糖度を高めて発酵させるものでフランスの貴腐ワインも同じ製法(だと思う・・・)。こういったワインをハードタイプのチーズと一緒に食すのが大好き。

料理のみならずお酒も大満足の良い時間を過ごす事が出来ました。そのあとは市場にある太平の湯で温まってマッサージをしていい気分で帰宅する。

過去のIl Povero Diavoloはこちら

大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

和食大阪市 大国町イタリアンワイン日本酒

市内某串揚げ店【大阪市 姫松】 【大阪市 北畠】

阿倍野区の高級住宅街にある11月中旬に開店した1日6名限定の串揚げのお店。ひっそりとした看板は店の存在を打ち消すくらいのかそけきもの。(ここではあえて看板名消しています)地下に続く階段を下りると北新地のサロンのような瀟洒な空間が現れる。

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食事はすべてお任せでお腹いっぱいになったらストップのシステム。ここまでなら界隈によくある串揚げ屋と同じなんだけど串を揚げているオーナーシェフが超有名な調理師歴30年以上の和食の職人。若い頃は船場にある料亭で修行をし、その後そちらの料亭の支店を一切任され超繁盛店にされその後独立。割烹業態の店と和食店を自身で経営された後、御弟子さんにその既存店を任せてこちらの店を静かに出された。

ネットも含め広報はこのブログが初めてで、完全予約制だけど電話番号は一切公表していない。貸し切りであれば9名までは入店することが出来るけど店主はあまりそういったことを好まないようなことを言っていた。現在は本当の口コミで予約の取れない日が続く。

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提供される串揚げは和食職人の目利きと手練がしっかり効いたもので他店との異なりはかなり明確。目の前にはソース、ポン酢、醤油、辛子の入った器とサラダが供される。

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串の扉は身の中に味噌を鋳込んだ「伊勢海老」 から。いきなりのカウンタ−パンチにビックリ。「牛肉」は一口いただくと黒毛和牛と判るもの。使用する油は米油で食感も軽く後口もいい。

「銀杏」は熊本産の大粒のものを薄く切ったはんぺんで包んで供される。「牡蠣」は驚きの大粒。新鮮でふわふわの「太刀魚」は紫蘇とアスパラが鋳込まれる。ちゃんとつくられた「赤飯」は昆布が入る。

「うずらのササミ巻」も和食の出会い(食材同士の相性)を感じさせる。「椎茸」、「穴子の八幡巻」と続いて、初めていただく「生湯葉」はトロトロで秀逸。「蓮根海老ミンチ鋳込み」、今が旬の「ワカサギ」と続く。「子持ち鮎」は3枚に下ろして小骨を取って塩焼きにしたものを再度揚げるという手間のかかったもの。「鯨ベーコンの水菜巻」も初めて頂いた。目からうろこの美味しさにビックリ。

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日本酒はこだわりのものが並ぶ。ほとんどのものが1杯500円。お酒だけいただきたいくらいの名品ばかり。特に新政の限定酒の美味しさにはビックリした。

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中にカレーを鋳込んだ「春巻き」、「アスパラに豚肉巻」は安定の美味しさ。「蕪の鯛巻」は出汁につけていただく。これは和食の鯛蕪を再構築したもの。「じゃがいもベーコン」はソースをしっかりつけていただく。

ネットリした「里芋の豚肉巻」、「むかご」の素揚げと続く。隣にいたお金持ち風30代女性客は「こんな美味しい串カツ初めて〜」「日本橋の六◯燈とか法善寺のWa◯abiよりずっと美味しい〜」とひっきりなしに言っておられた。調理師としての年季が違うので当然のこと・・・と心で思う。

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ワインはすべて国産品を揃える。甲州のものが多いがこの日は「北島秀樹」をすすめていただく。北海道余市町で栽培・収穫した葡萄で醸造した白ワイン。さっぱりとした酸味の辛口ワインで串揚げのみならず寿司や和食全般に合うと思った。どのボトルも仕入れ価格の2倍の超良心的価格設定。売価3000円から4500円までのワインが豊富に揃う。

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この後は定番の「蟹爪」、生姜を忍ばせた「砂肝」、分厚い身の「鱚」、「大黒シメジ」 、活シラサエビ(写真撮り忘れ)と続く。日によって仕込む量は異なるが全部で20本から25本くらいと言っていた。

気になる会計は串揚げコースが5000円という破格の価格。何本食しても同じ価格と言っておられた。この店近いうちに予約2年待ちとかになる事は必至。

店名・住所は今は秘匿
1日6名のみの完全予約制
*興味のある方は直接私(ペロペロ店主)まで連絡ください。
shatyo@nori-net.jp

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「The Dining 彩」

今から25年前に当時お世話になっていた得意先から無理矢理薦められて和歌山の紀伊田辺にある東急ハーベストクラブという会員制リゾートマンションのをビックリするような価格で購入。買ったときは使わないともったいないと思い家族でよく出かけたがここ何年かは存在すら忘れていた。現在の販売価格は購入当時の20分の1になってたのにまたまたビックリ。数年ぶりに仕事関係の忘年会で訪問する。

業界では超腕利きで有名な門料理長のお任せコースは食前酒は南部の南高梅で漬けた「なでしこ梅酒」。

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割り山椒の形の柚子釜には大振りの渡り蟹の身と卵が盛られて蟹味噌を使用した共酢でいただく。浜防風が上に飾られる。

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煮物椀はよく肥えたカワハギの身が入る。紅葉の形に抜かれた焼き豆腐と針葱と雁葱が入る。上品な塩梅の出汁には露生姜が少し入る。見た目は地味だが手間ひまはかなりかかっている。いろいろな意味で玄人受けする完璧なお椀。

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造りはてっさ。独特の酵素臭のような癖を感じる。魚体によって当たり外れがあるのはしょうがない。最近は養殖技術が進んでいるのに少し残念。(個人的な見解です・・・)

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造りの2皿目はヨコワの重ね盛り。マグロは苦手だけど添えられた胡麻醤油が美味し過ぎてビックリ。

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蓋物の器に入って出てきたのは旬の海老芋と鶉の治部煮。芋は綺麗に包丁されて揚げ煮にされている。とても柔らかくてホクホクした食感。鶉のおいしさに目が飛び出そうになった。これも見た目は普通だが玄人受けするハイテクニック調理技術を感じることが出来る。

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驚きの焼き八寸として木の葉の皿に白甘鯛の幽庵焼き。むかごを蒸して炊き込んで調味して鰹の粉をまぶしたもの。生姜の酢漬け(ガリ)を大根と一緒に巻き込んで黄味酢を掛けたもの。風干しした鱚に調味した卵を塗って焼いたもの。車海老芝焼きは伝統的な和食の仕事。黄色い皿には焼き青唐の出汁漬け、新物の唐墨を炙ったもの、高菜の小袖寿司、辛子明太子を干したものに卸酢を掛けたもの。カボスの器に入った烏賊にナマコの卵の塩漬けを掛けたものなど。小鉢には胡桃和えと活伊勢エビの蕪蒸しに干し子を添えたもの。

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最後はクエの一人鍋。多分養殖だと思うけど久しぶりにいただいたらやっぱり美味しい。近畿大学でも養殖していると聞いたことがある。クエの養殖は出荷可能な3キロ以上のサイズになるのに5〜6年かかるので奄美大島まで運んで育てると言っていた。

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以前に地元の漁師の方に聞いたことがあるが魚体20kオーバーの天然クエはたまに上がるが宣伝でよく見る30k以上のものはワンシーズンで10匹も獲れないと言っていた。天然クエ使用とうたう料理店もほとんどが九州で獲られた別の魚種を市場で仕入れるらしい

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食事はモクズ蟹(川蟹)のご飯と赤味噌の汁。

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水菓子は走りの苺とあんぽ柿。最初から最後までこだわった食材をシンプルに素材感をしっかりと示しながら提供されていて、美味しかったのはもとより献立、料理技術含めてとてもいい勉強になりました。

和食和歌山県