地域

仏事料理専門店 三徳庵 大正店

身内に不幸がありしばらく更新が途絶えておりました事、読者の皆様にお詫び申し上げます。

と言う事で私どもが経営する表記のお店で精進揚げの料理を親戚と相伴する。この店はご法要やご葬儀、お通夜など、お偲び事にまつわるお料理をお出しする専門店でこの大正店の他にも北区、平野区、東大阪市の合計4店舗を大阪で展開。

普通一般的に葬儀の精進揚げは葬儀場で葬式をしてそこから火葬場に行き、葬儀場に帰って精進落とし、そこから火葬場で収骨して葬儀場に戻って初七日法要と言うのが関西の一般的な葬儀の流れ。

しかしこの店は火葬場の前に位置し、バス等での移動が少なくなるので施主の肉体的かつ精神的負担が小さくなることと、私どもが経営する料亭の懐石料理徳(のり)が料亭で40余年培ってきた上質の日本料理を提供出来る事、専属のアテンドリーダーをはじめとするサービススタッフの接遇でお辛い場面での精神的な苦痛をお癒しすることで年間5000件位の予約を頂いている。

この日は会席膳「みさき4980円(税抜き)」を30名の親族と一緒に相伴する。

2014-04-05 12.59.06

献杯のあと先付けの蓬を練り込んだ胡麻豆腐。やわやわでかなりいい出来。

2014-04-05 13.06.44

お造りは鯛、鮪、烏賊。赤い菊と黄色い菊をゼリーで寄せたものがあしらい。菖蒲を形どった独活も口直しにぴったり。

2014-04-05 13.16.03

吸い物替わりで茶碗蒸し。卵白で作ったメレンゲが浮かんだ餡がかかる。春はあけぼのやうやう白くたなびく・・・

2014-04-05 13.38.36

焼肴は鰆の雲丹焼。幽庵地につけられた鰆に練り雲丹を酒で伸ばして秘伝のたれをあわせたたものを乗せて焼くが若い人に受け入れられにくい味であろうから献立の変更を後ほど指示する。あしらえは大根の焼酎漬け、ミニトマトのワイン煮、桜寿司。

2014-04-05 13.25.44

海鮮豆乳鍋は出汁と豆乳の割合がポイント。ほとんど豆乳を感じさせない。しかし最後は豆腐が出来るようにするのがこの店流。中身は蛸しゃぶ、フレッシュ帆立貝柱、川鱒。食したあとの変更として重たいので川鱒の替わりに生湯葉と生麩を入れるように指示する。

2014-04-05 13.16.19

この店の料理は基本月代わり。精進揚げのお弁当のイメージを一新。あたりまえのことながら冷たくしていただくものはより冷たく、熱いものは熱いうちに召し上がっていただけますよう配膳も最新の注意を払う。

2014-04-05 13.51.53

強肴は丸茄子の田楽。真ん中にはウズラの卵を温泉卵にしたものが乗る。これで味噌の味がよりマイルドになる。

2014-04-05 12.56.26

自家製の飛竜頭。中には山菜が入る。小振りで食べ安くて味もいい。この店の料理長はまだ30歳前半。大抜擢の上で活躍中。

2014-04-05 14.08.28

この店ではすべてのお客様にアンケートをとらせて頂いていて人気ナンバーワンが揚げたての天ぷら。海老、蟹爪、筍、木耳、たらの芽など。。

2014-04-05 12.56.19

酢の物は「寄せ煮穴子」柔らかく炊かれた穴子で海老をサンドしたもの。横にあるのはほっき貝。。コリコリして美味しい。

2014-04-05 14.15.11

徳島産のコシヒカリに自家製のちりめん山椒。合わせ味噌のみそ汁は大振りのあさりを使用。

2014-04-05 14.38.18

デセールは大根で作るババロア。これもこの店の名物となっている。ここまで食すとお腹いっぱい。おいしい料理と行き届いた料で少しでもお客様のお悲しみを癒す事が出来ればとスタッフが大奮闘。お帰りの際は料理長を始め皆でお見送り。自画自賛ですがとてもいい店です。

詳しくはこちら


カテゴリー 大正, 和食 |

串焼屋

地方から来られた友人3人と表記の焼き鳥店に行く。国道26号線の玉出の交差点を北へ200mほど行った左角に位置。地下鉄四つ橋線5番出口から徒歩3分くらい。
お店は扉や壁がない。じゃんぼ総本店のお好み焼き屋にビニールシートをかぶせた感じの店。カウンターが6席〜7席。急角度の階段を上ると小さな座敷もある。いわゆるバラックのような感じなんだけどご主人を含めて渋めの男性3人で切り盛りする。

メニューはかなりこだわりがあるがほとんど串は一本100円。こだわりの野菜が450円〜700円。朝方まで営業しているので友人と地元で〆に使う事も多い。素材にはこだわりがあり鳥、牛、豊富な野菜、お酒すべてが秀逸である。炭火を使って完璧の火入れをされる。

下処理や味付けもかなりレヴェルが高い。ビニールシートはただの見せかけなのに驚く。ビールで乾杯をして串を頂く。

2014-03-31 19.44.24

まずは好物のハート。他店よりもサイズが大きくて食べ応えもある。新鮮なのは一口頂けばわかる。お酒は地酒(純米酒)が中心で地ビール、地ワイン、焼酎、梅酒など。結構こだわりが感じられる。

2014-03-31 19.46.51

すべて火入れはミディアムな感じ。玉ヒモは口に入れた瞬間にプチンと弾ける大きなキンカンが特徴。タレもかなり美味しい。玉のとろみが純米酒とぴったり。これが100円とは驚くぜ。

2014-03-31 19.48.49

カレー焼きは2本で250円。大きなモモ肉がとてもジューシー。遠赤外線効果のせいか表面はパリッとしていて中はとってもジューシー。

2014-03-31 19.53.11-2

「三角」(ぼんじり)は脂が多んだけどカリッと仕上げておられる。食べればジュッと音がする。軟骨の歯ごたえもいい。すべてに焼きの上手さが光る。

2014-03-31 20.09.07

かなりデカい手羽先(100円)も皮がパリっとしている。でも中心部分はレア状態。

2014-03-31 20.21.56

レバーも甘くておいしい。癖などは全くない。焼き過ぎない焼きはなかなか難しい。すべての焼きが丁寧で1串ごとに目が行き届いた調理が光る。これも100円・・・

2014-03-31 20.47.55

背ギモも同様にレアな仕上がり。この頃にあると日本酒5杯目くらい消費。どんどんお酒がすすむ。

2014-03-31 20.40.57

たもぎ茸をいただく。こだわりの茸や野菜が勢揃い。考えるととってもヘルシーな取り合わせ。西成の名店だなここも。

大阪市西成区玉出西2−2−1
6651−0844
17:00〜28:00


カテゴリー 玉出, 串料理 |

焼き肉道場 松ちゃん 4月

友人と長居公園で夜ランしたあと表記の焼肉店を訪問。最近こちらのお店はディナータイムはほぼ満席状態で予約をしないと席の確保は困難な超繁盛店となる。オープンからクローズまでほぼ客が入っている状態。とっても辺鄙な場所にあるのにこの人気の秘密は推して知るべし。最近は電車や車で遠方から来られるお客さんも多いらしくわざわざ名物の「サーロインロースの薄切り」を電話で予約される方もあると聞き及ぶ。

この日も遅掛けの9時半の訪問なんだけど客が殺到していたのに驚く。長居公園や駅からは離れているんだけど気軽に美味しい焼き肉を食しに客が集まる。

2014-03-30 20.48.23

ビールで乾杯をしていつものタン刺し。最近は原材料の高騰と品薄なので売りきれている事が多いと聞き及ぶ。超薄切りの肉を舌の上に乗せるといつもながらに熔けまくる。宝石のようにちりばめられた胡麻と塩こしょうと肉の脂が舌の上で渾然一体となりジュワーという音が聞こえるような食感に驚く。あっさりしていて旨味がたっぷり。更にお腹が減る一皿。ビジュアルの美しさにいつもうっとりするこの店のスペシャリティー。

2014-03-30 20.58.15

この日はご主人にメインだけ指定してあとはお任せでお願いをする。最初はあばらの中にある「ゲタカルビ」が登場。この店でよく頂くけど成りの姿を見るのは初めて。

2014-03-30 21.00.35

肉の筋が多いんだけど上手に包丁することで適度な歯ごたえを残しながら美味しく頂けると言っていた。一口噛むごとに肉の旨みと脂がほとばしる。メイン以外はお肉はすべて塩焼きで頂くのが最近の私流。この部位は味が深くて肉を食べていると言う気分が上がる。

2014-03-30 21.04.30-2

レモンの汁をつけて頂くのもいいんだけど最近のマイブームは鉄板の上で焼きニンニク(300円)を作ってもらってそのにんにくの味の付いたオリーブオイルにつけて肉を頂くこと。味は推して知るべし。。一言で言えば脂っぽさが抜けて旨味が引き立つ。「ここまできたら焼き肉じゃないな」とご主人と笑いながら話す。鷹の爪を入れてもイイネと会話する。

2014-03-30 21.07.08

お酒はビールから羽曳野のウチモトさんという読者さんからの差し入れの赤ワインをいただく。フランス製の安価なハーフボトルが結構美味しくてお勧め。塩こしょうでカリッと焼いたゲタカルビを熱したオリーブオイルで再加熱。それを噛み締めながら肉汁と脂と赤ワイン。。最高のマリアージュを新たに発見。。これはかなりヤバいな・・・

2014-03-30 21.15.09

続いてタンの厚切り。。脂もたっぷりでこれも熱したオリーブオイルとレモン汁の交互で頂く。ここまできたらワインがすすんで止まらない状態となる。

2014-03-30 21.23.33-2

のどちんこ950円も細かく包丁を入れて塩コショウで味付け。。まん中に脂があって噛みごたえもあり味が深い。オイルの中でしっかりと火が通りホクホク状態になったにんにくと一緒に頂くと目眩がしそうなくらい旨い。ガーリックオイルとガーリック、赤ワインとそれぞれが肉の味を引き立てる。

2014-03-30 21.28.55

やわやわになったニンニクは鉄板で再加熱すると表面はカリッとして中はふわふわ。ニンニクの嫌なアクや尖った臭みは全く皆無。このころになると満腹中枢が完全に麻痺状態。永遠に焼き肉を食べる事が出来る錯覚に陥る。

2014-03-30 21.33.58

たまたま残っていたサーロインの頭のところについているスジを焼いていただく。これは始めて頂く部位なんだけどスジ肉を焼き肉で頂くのは初めて。しっかりと包丁目を入れているので特有の固さは全く気にならない。サーロインの脂の部分も入っているのでしっかり焼くととっても甘い。さらにオリーブオイルでフォンデュ状態にすると別の食べ物のようになる。これは食材があれば絶対にお勧め。

2014-03-30 21.45.15

普段はここでこの店のスペシャリティーの脂乗りまくりのサーロインの塊肉を丁寧に手切りで薄く切って特製のモミダレにつける薄切り1300円を所望するところであるがこの日は29(ニク)の日だったので特別にステーキにして頂く。まずは肉の披露。。そこそこ頂いたあとなんだけどこの生肉を見ると再び戦闘モードに入る。

2014-03-30 21.56.18

薄焼きと同様に甘くて辛い真っ赤っかのタレに漬け込んで味を浸みさせておもむろに鉄板で焼き上げる。最後にレモンをひと絞り。レア状態のものを一口頂くと咥内を口いっぱいに肉の旨さとタレに絡んだガーリックの旨味が絡み付き、その後に肉の焦げの香りと焼き上げた直後にふりかけたレモンの酸味やヤンニンジャンの辛みなどが絡まって旨味の曼荼羅の世界に入り込む。野生の血が蘇る旨さ。見た目よりはあっさりしているのに驚く。アルバイトの店員さんも「美味しそう、私も食べたい」と言っておられた。

これもオリーブオイルやニンニクと一緒に食すと脂ジュワーの肉がとてもあっさりと頂ける。特に醤油の焦げたところが何とも言えない旨さを醸し出す。

2014-03-30 22.00.06-2

大御飯をもらって究極のステーキ丼。上に乗っているのはニンニク。。若い人は鼻血が出る事必至なので要注意。薄焼きもいいけどこの食べ方もかなり贅沢。価格はステーキハウスの半額。焼き肉と思わずにステーキを食べにきたと思えば価値の高い逸品。赤ワインとの相性も抜群。。この日も2時間くらい食べ続けてしまう。このステーキは4人くらいで来て最後の締めにするのがいいかも。

*ウチモトさんいつもありがとうね! 会った事ないけど大好きです(笑)


カテゴリー 長居, 焼肉 |