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アメリカ西海岸外食繁盛店視察 ①

9月の下旬よりアメリカの西海岸の成長組の外食チェーン店、最新のフードサービス業態の視察に行ってきました。今年の6月にも訪問してきたばかりだけどアメリカ企業(店舗)観察でアメリカの消費環境のパラダイム変化を知ることでき、そのことによって日本の消費業態の10年後を知ることが出来る。

世界で最も流入人口の多いカリフォルニアでは世界中の企業が実験店をはじめ、新しい業態が次々と生まれるためにそれらを自身の目で観察・分析をすることによって自社の新業態開発、新商品開発、リブランディングのヒントを得ることが出来る。

また、同じ店(飲食店に限らず小売店やサービス産業も同様)を毎年同時期に定期的に観測をすることで環境や時代感の変化を発見することが出来、その変化の理由をビジネスパーソンとしての直感を使って自分で考えるようにしている。。

現地ではアメリカ外食研究・コンサルの第一人者の某先生にレクチャーと案内をいただきながら小売店含めて約70店舗を視察する。その視察店舗の一部を数回に分けて日記に記させていただきます(さまざまな理由で公開出来ない情報等もあり簡単な紹介になりますこと容赦ください)

まずは現在LAで最もホットで予約の取りにくいと言われるイタリア料理の「BestIa / ベスティア」を訪問。

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BESTIAは、ベストLAに由来。”L”の部分は”i”ということ。倉庫街によく馴染むくたびれ感を醸し出した外観はかなりかっこいい。

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店内に入ると300席以上の客席がパンパン。客層はいろいろだけどドレスアップした女性も多い。バーカウンタ−やソファー席、テラス席もあって使い方はいろいろ。

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高天井のインダストリアルな空気感満載の内装と客で溢れる店内がとてもいい感じで映画のよう。

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この日はカリフォルニアワインとともにアラカルトで好きなものを好きなだけ注文する。気候が良いのでテラス席を希望する。

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こちらはパスタが有名で30種類くらいのなかで名物の雲丹の手打ちスパゲティーを所望。麺がモチモチで目が飛び出るような美味しさ。

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肉団子とモッツァレラをあわせたもの。ステーキを食べているような肉感があった。

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蛤とムール貝の煮込みは貝のジュが美味しくてパンですくいまくっていただいた。

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豚肉のソテー。。。炭焼きで表面カリカリで中身がロゼピンクの仕上がり。不味いわけがないな・・・・

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牛肉とチキンの料理もバンバン注文して怪獣のようにガツガツ食す。

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店内は薪窯もあって本格的なピッツアが焼かれる。

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ケールとモッツァレラを乗せたものとマルゲリータの両方をいただいたがかなりよかった。どの料理もいい食材をこねくりまわさないでシンプルに調理をされていてとても好感が持てる。

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翌日はプエンテヒルズの「パネラブレッド2.0」で朝食をいただく。パネラは現在約2000店を超えるベーカリーカフェの大チェーン店。客単価は客単価9ドル63で店舗あたりの売り上げは2億6000万。此方の店は昨年も訪問したパネラブレッド最新コンバート店。業種はグルメコーヒーとカフェとベーカリーとスープのお店。コンセプトは「都会のオアシス」らしい。ランチ売り上げが全体の55%と聞き及ぶ。

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焼きたてのパンやそれを使ったサンドイッチ、スープにパスタなど商品構成もいろいろあって選ぶのも大変。こちらの新業態のお店の特徴はスタバと同様セルフオーダーキヨスク。お客さんが自分でタッチパネルを使って注文できる。ページャーをもってテーブルにつくと店員さんが席までもってきてくれる。又アプリで注文してピックアップする仕組みも出来ている。すべて顧客ベネフィットを一番に考えている。

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タッチパネル式の商品購入をマクドナルドも一部店舗で実験されているがそれを確かめに訪問した店舗ではオペレーションの不備の為に数ヶ月前に取りやめたとのこと。このようにアメリカでは小さな投資で実験店を出店し観察分析を繰り返しながら新しい商品や業態開発を行うのが通例となっている。

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現在私どもの会社でも取り組んでいるハラル対応レストランを訪問。ハラルとは簡単に言えばイスラム信者が食べることが許されている料理のことで豚肉とアルコールが禁止であることはよく知られているがそれ以外でもいろいろと制限がある。

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こちらの「ハラル・ガイズ」はその名の通りイスラム教徒でも安心して食べられるお肉料理を提供。主なメニューは以下の3つで,いずれも7ドル。

Chicken over rice
Gyro over rice
Mix (Chicken & Gyro) over rice

チキン・オーバー・ライスは名前の通り,ご飯の上に鶏肉が盛られているもの。Gyroは羊肉,mixは鶏肉と羊肉が半分ずつ盛られたもの。

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元はニューヨークでナイトクラブの帰りの客が食べにくる屋台で当初は名前もなかったらしい。3人のエジプト人が創業者で現在ニューヨークの屋台の店は朝7時から深夜4時まで営業し今でも屋台の店は1店舗で1億5000万円製造販売するらしい。

此方の店のようなテーブルのある店舗型の店は13店舗で現在FC待機が400件あると聞き及ぶ。

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注文するとサブウエイのように流れ作業で調理される。写真のオレンジ色のものは,ニンジンではなくパサパサした粘りのないサフランライスのようなライス。

あっさりとした味付けの鶏肉とナツメグやクミンパウダーを付けてギロピタ(ジャイロ)で焼き上げ、さらにジャイロからカットしたケバブのような肉を鉄板で焼き上げた羊肉の組み合わせとたっぷりの野菜。これにマヨネーズ系のソースと真っ赤なホットソースをかけていただく。

よく掻き回していただくと何とも言えないジャンク味で癖になる感じ。丼好きの日本人にも親しみやすく日本に帰ってからも懐かしく又食べたいと思う内容。サイドディッシュとしてひよこ豆のコロッケなどもある。

アメリカ国内のハラル市場は2兆円。世界には16億人(世界人口の23%)いる。アジア太平洋地域に10億人で我が国政府は2020年度までに訪日外国人を4000万人、2030年までには6000万人にすると発表しているためハラール食の提供は飲食店の成長戦略で大きな柱になることは間違いないであろう。当社でも現在進めている日本食のハラール化の研究の推進の急務を今回の訪問で実感する。(続く)

その他料理 海外

Cafeマロニエ【大阪市 聖天坂】 【大阪市 天下茶屋】

聖天さんの近くにある界隈ではとても有名なカフェを訪問。 平屋の蔦の絡まる古民家で明治時代に立てられた旅館をリノベーションしたものらしい。

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何とも言えない空気感漂うファザードは大きな看板のないお店なんだけど存在感満点。

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お店の中も時間が合っていない大きな古時計と黒電話、オルガン、古いミシン、ラジオ、外国映画のポスターなどタイムスリップしたかのような内装。ガラスを通じて入る柔らかな日差しと穏やかなセピア色の空気が店に満ちている。すべてのものが古いけど綺麗な感じもあってこれがセンスなのかなとしみじみ感じる。お店は高齢のマダムとご主人の2人でされていて接客はとても丁寧。

パンやケーキは手作りでベーコンもご自身で作られているらしい。それらを使ったサンドイッチやトーストがこちらのお店の看板商品で満席の店内はサンドイッチを食べている客だらけ。

 

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深入りの濃い珈琲と自家製チーズケーキで780円。ケーキも珈琲もとても結構なお味でした。

大阪市西成区聖天下2-1-15
06-6653-6755
営業時間[月~土]10:00~18:00
[日]9:00~18:00
定休日火曜日 第三水曜日

*今日から10日間アメリカに飲食店の視察に行ってきますので日記お休みします・・・

cafe マロニエカフェ / 北天下茶屋駅聖天坂駅松田町駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 聖天坂大阪市 天下茶屋 カフェ

三ツ輪食堂【大阪市 大国町】

35年前、私がまだ大学に入って家業の仕出し屋を手伝っていた頃、父と一緒によく仕入れに行った大国町にある木津市場の中のご飯屋を訪問。現在は建物すべてが新しくなって温泉施設も併設され近代的に見える市場も当時は平屋の木造でその一角にこの店もあった。その頃から約15年間毎日の仕入れで此方の店か別の食堂か寿司屋で朝食をとるのが日課だった。

当時は店主のお父さんが仕切っていて来店する客の顔をすべて覚えていて「いらっしゃ〜い〇〇さん」と迎えていたのが印象的。商売人さんが早朝に市場で仕入れをしてそのあとにビールと一緒に朝食をとるだった。当時は今のように昼間に客は誰も来ない。此方の店の特色は市場の中なのでメニューの数の多さにある。メニューになくても時間があればなんでも作ってくれた・・・そんな昔の記憶がある。

当時、ご主人(店主)には息子さんが2人いて娘さんも一緒に働いていた記憶がある。次男のマスオ君はお父ちゃんにいつも「マスオ!ちゃっちゃとせんかぁ」「〇〇さんとこのお茶つぎにいかんかいなぁ」とかボロクソに毎日叱られていた。

そこから35年経った今、その兄ちゃんがお父ちゃんの立っていたカウンタ−で料理を作りマスオ君(推定65才くらい)は当時と同様に給仕をする。お兄ちゃんの作る料理は当時のお父さんの味そのまま。カウンタ−だけの小さな12席の店だけど店の中は人情が溢れまくる。昼間の客の飲酒率は70%くらい。店に入ると「ビールにしますかお茶にしますか」と聞かれる。となりの「大和」のうどん屋は15人くらいの行列が毎日続くが私はそちらには興味がない(若いときにはよく行ったが)

「マスオ君、来たでぇ!」と挨拶したら「まいどぉ〜ひさしぶり〜」との返答。最近は市場に行くことがないのでどうしてもご無沙汰になるがホームグラウンドに帰ってきたような気がする。

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ご時世なので定食がいろいろあるのだがいつものようにアラカルトで注文。この店の看板商品の肉巻は甘辛く味をつけた和牛(食せば判る)をふわふわの出汁巻で巻いたもの。肉がいいから脂身が甘い。よく似たものはそこら中にあるが何とも言えない後味のよさは比類なきもの。ご飯との相性はいわずもがな。これぞ本当のマリアージュなり。

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台の上に並ぶ大鉢の中のものを適当に盛りつけて〜とお願いすると、子芋の炊いたん、高野豆腐と豆の卵とじ、鯛の子を盛り合わせてくれた。どれもがビールが欲しくなる逸品。

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サービスで出してくれた冷や奴。特にどおってことないんだけど豆腐の裏に生のタラコが添えられていた。こんなちょっとした心遣いが嬉しい。

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海老の天ぷらをお願いする。メニューにはないけど黙って作ってくれる。昔と同様何も言わなければ5匹。個性的なビジュアルも面白い。低温で揚げるのが特徴。。

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〆は貝汁。あっさりした出汁が心にしみる。これ以外にも魚の煮付けもむちゃむちゃ美味しいし刺身は新鮮極まりない内容。私も将来リタイアメントしたら毎日朝の10時くらいからこちらでビールと一緒にブランチを楽しみたいと訪問するたびに思う。

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彫金教室で作ったシルバーのバングル。シルバーの棒をカットして鞣して叩いてサイズを作って、それを何度も繰り返して表面に意匠を付けて裏に刻印をして出来上がり。最近頭のイメージに近いものが出来るようになってきた。ご希望の方はお作りいたします。(๑˃̵ᴗ˂̵)و

大阪市浪速区敷津東2-2-8木津卸売市場内
営業時間3:00~13:00
定休日日曜、祝日、第2第4水曜

大阪市 大国町 和食