東天下茶屋

Ikedaya BBQ style

阿倍野にある表記の店を一人で訪問。阪堺電車の東天下茶屋駅から徒歩10秒の場所に位置する。チンチン電車の駅とほぼ直結で昭和40年代の駅舎をリノベーションしたと聞いたことがある。

広くて明るい空間のお店はかなりオシャレで産地直送の肉や野菜を使ったBBQ料理という珍しい業態。マルシェや様々なイベントも定期的に開催されるようで地元に根ざしたお店となっている。併設のベーカリーでは天然酵母を使ったハード系のパンの製造販売が行われている。
丁寧に時間をかけて仕込まれた料理は焼いただけの素人BBQとは一線を画すものとなっている。

生ビールとともに小皿で供される前菜(各550円)を色々と所望する。
マクワ瓜のピクルスはメロンのような味わいで初めていただく美味しさ。オリーブオイルがたっぷりかかったアンチョビポテトはガーリックのパンチが効いていてとてもいい。骨まで柔らかく仕上げられたイワシのコンフィは酢大根との相性抜群でビールが進みまくる。しらすと春菊のブルスケッタも美味しすぎて言葉が出ない。

BBQ料理からソーセージ380円。炭焼きの薫香がとてもいい。添えられたサワークリームソースも秀逸。ピクルスもかなり美味しい。。仕事がとても丁寧。。

肉料理はポークジンジャー(小)480円とスパイシーチキン(小)420円を所望する。どちらも見た目は悪いけどかなり美味しい。素材の美味しさをシンプルかつワイルドに仕上げる技術に敬服する。

酸味のあるカンパーニュはワインが進みまくる。こちらのお店はアルコールのサブスクをされていて月間680円の会費でほとんどのドリンクが半額以下となる。「3杯以上飲めば元が取れますよ」と店主さんが言っておられた。当然のことながらその日のうちに入会する。。会員価格でビール、こだわり果物を使用したサワー各種、山崎ハイボール、イタリア産Bioワイン、モヒート、クラフトジンなどがすべて220円・・・・注文するたびに申し訳なく思ってしまう。。。比類なき素晴らしいお店です。。。

過去のIkedaya BBQはこちら

大阪市阿倍野区阿倍野元町6-25
火曜日定休


カテゴリー 東天下茶屋, その他料理 |

すし豊 5月

阿倍野にある表記の寿司店を一人で訪問。最寄り駅は阪堺線の東天下茶屋。店のファザードも店内も昭和感満載。こちらのお店も通い出して20年以上になる。

昔から変わらない東京言葉で話すご主人との世間話もご馳走の一つ。大阪での江戸前寿司の走りの店と言われグルメ雑誌にはしょっちゅう掲載される人気店。しかしながら会計はいつも下町価格。

カウンター8席と小上がり2卓。ご主人とご子息、奥さんの絵に描いたような家族経営。

最初に瓶ビールと酒肴を楽しむ。レモン汁をたっぷりかけた生食の鮑の肝は大好物。生海苔に山葵を刻んだものを和えたものも出していただく。これだけでビール一本いただける。

続いてはこちらのお店のスペシャリティの和歌山産の熱々のもずく。真っ黒なもずくを2秒くらい加熱して提供される。うずら卵の入った特製の出汁で蕎麦のようにしていただく。

いただいた後は熱々の鱧の出汁をつけ汁と合わせて蕎麦湯のようにしていただくという趣向。

この日のメインは水槽に泳ぐご主人の釣った岩魚。この日のものが最後と聞く。5月からは有田の鮎が解禁になるのでそちらも楽しみ。神経締めした岩魚は最初は刺身で供される。あしらえの蓼の葉を食みながらいただく。

残りの身と骨はしっかりと時間をかけて焦げ焦げ寸前まで焼き上げて熱々の日本酒に浸して骨酒として提供される。これがなんとも言えないくらい美味しい。。あっという間に2合を平らげて次酒をお願いする。飲んでいくうちに岩魚の少しずつ身がふやけてきて酒に色がついて味わいも変化する。結局この日は一人で5合飲んでしまう。ご主人曰く最近、一升飲んだ方もいると言っていた。

残った味の抜けた岩魚の身は山椒味噌を塗って焼いて再び供される。カリカリに焼き上げた岩魚を頭からかぶりつく。。。これも日本酒がさらに進む。。

ここから寿司を少し所望する。最初に黒ゴマを鋳込んだハリイカ。紅葉おろしとアサツキを乗せた和歌山の鯛。シャリは甘さを抑えた白酢。

大きなサイズのコハダはほぼコノシロのサイズ。こちらのお店はこだわりがあり、いつもこのサイズを使われる。大阪で最初に煮はまぐりを提供したのはこちらのお店と言われる。

かぶらに包まれた酢締めしたヒラマサは味の3段ロケットと呼ばれ、この店のスペシャリティーとなっている。最初に蕪の酸味を感じて次にヒラマサの旨味、最後に唐辛子のピリっとした辛味を感じる。「味が三回変わってから飲み込んでね」とご主人の弁。

丁寧な仕込みの後で酒蒸しされたアンキモもかなり美味しい。「口の中で溶けちゃうよ〜」と言いながら提供される泉州産の穴子は熱々のふわふわでスフレ状態。「提供されて15秒以内で全部食べてね」とのこと。お腹いっぱいになってこの辺りでこの日は終了する。ご馳走様でした・・・

*こちらのお店のご主人は東京生まれで東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したと言う話もかれこれ25回は聞いている。名前は安田豊次、だから「すし豊」。いいお店です。

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

 


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |

オオサカ堂 10月

阿倍野にある表記の店を久しぶりに訪問。阿倍野筋松虫交差点南30m、電車では上町線の東天下茶屋駅、または松虫駅から徒歩3分の場所に位置する。ミーツ最新号に見開き2ページで掲載され今現在若い客で大賑わい。YouTube番組にも出演予定とも聞きおよぶ。

2018年11月の開業で店名の通り大阪愛に溢れた店でオールジャンルのメニューの全てが大阪産の食材を使ったもの。このこだわりが半端ではなくドリンクから調味料に至るまで徹底しているところが素晴らしい。

毎日仕入れで変わるメニューは「大阪もん鮮魚」「大阪もん野菜」「大阪ウメビーフ」「犬鳴ポーク」「河内鴨(松原)」「なにわワインたまご(富田林)」ととことん大阪の食材にこだわったメニューが250円から600円という相場の半額くらいのお手頃価格で提供される。一人2000円あれば大満足。。

お店はベレー帽を被った店主が一人で営む。ワンオペだけど提供はとてもスムーズ。調理仕事も綺麗でとても丁寧。食器のこだわりも合わせて盛り付けの美しさは突出したもので居酒屋のレベルを超えている。

白を基調とした綺麗な店内はBGM含めとても格好いい。アットホームな雰囲気でいこごちもとてもいい。

マストメニューの泉州産お造り盛り合わせ880円は当然全て天然物を使用。梅肉を載せた名残鱧、鯛の昆布しめ、スッキリした味わいの天然カンパチ、尾鰭の黄色いチヌのような魚の「キビレ」、ハリイカなど。。

泉州産のタコぶつ切り650円も味が深くてかなり美味しい。。お酒も大阪産にこだわるアサヒ樽生ビール(通称:マルエフ):380円 ・大阪名物の甘酢生姜を入れたガリチュー:350円、大阪で造られている唯一の米焼酎『國乃長』など。日本酒も大門酒造の「静香」、秋鹿酒造の「摂州能勢」、西條合資の「天野酒」などの地酒のほか、カタシモの「ひやしあめ」、能勢酒造の「ノセミネラルソーダ」「能勢ジンジャーエール」、大川食品工業の「大阪サイダー」なども勢ぞろい。

さまざまなメニューで使用されている醤油は、元禄2年(1689年)創業、堺の『糀屋雨風(あめかぜ)』の「泉州うまくち醤油」という旨味の強いもの。

その雨風醤油を使って煮込んだ大阪梅ビーフのスジ肉580円。。一緒に富田林産の胡瓜を自家製塩麹に漬け込んだ漬物200円でさっぱり口直し。

なにわ伝統野菜の勝間南京で作ったポタージュ320円も絶品。。この他にも食べたいメニューが勢ぞろい。泉州産の魚をたっぷり入れて出汁を使って仕上げるスパイスカレーも最近新登場。ネットではまだ情報が少ないけど大阪の宝のような店です。

過去のオオサカ堂はこちら

大阪市阿倍野区阿倍野元町4-9
tel:0677108002
営業時間 17:00~23:00(LO22:30)
定休日 水曜


カテゴリー 東天下茶屋, 松虫, 居酒屋 |