料理ジャンル

茉邑 (ますみ) 7月

5月に初めて伺ってからの2度目の訪問。なにわ筋沿いの「二勢」のラーメン店の2階の隠れ屋高級家庭料理店。会員制並みのお客さんの濃さが特徴。どういうわけかドクターが多いとマダムが言っておられた。この日はおそがけだったので軽い食事とお酒を所望する。最初にビールをいただいて突き出しは枝豆。

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普通の枝豆じゃなくて何かで煮染めていてとっても美味しい。これは最後まで何かはわからなかったでもビールにぴったりでかなり美味しいカウンターの上に並んだおばんざいがすべて一手間かかっていてかなりクオリティーが高い。

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蕗とズッキーニの炊いたものは糸鰹を載せて供される。高級和食のような感じでもとっつきもよくてしんみりした塩梅は和食職人以上の腕を持っておられると推察される。こういった焚き物が美味しくしっかり美しく炊かれているのは珍しい。

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これもおばんざい3種。カボチャの白和えと茄子の煮浸し、満願寺唐辛子の煮浸しなどどれも秀逸。麦焼酎と共にいただく。。。

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冷やし茶碗蒸し。。。トウモロコシと枝豆が涼感を醸し出す。味は普通でした。

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「お造り食べはりますか」 と聞かれたのでお願いしますと答えると鱧の焼き霜つくりとホタテ貝が登場。ホタテ貝もかなり新しくよかった…

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自家製の信太巻のようなもの。。手作り感が満載で麦焼酎が進みまくる。カウンター8席なので隣の客とすぐに仲良くなってしまう。。

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〆は名物のカレーうどん。。これが刺激的すぎるくらいに辛い・・・でも旨い。。ごちそうさまでした。。いい店にはいい客が集まる。。。

大阪市西区北堀江1-22-23 北堀江ビル2F
Tel06-6533-0102
定休日 月曜日


カテゴリー 心斎橋/四ツ橋, 和食 |

又三郎 熟成肉食男子の会

表記の店にて「熟成肉食男子の会」を開催。

今や関西の熟成肉ブームを牽引し週末はほぼ予約の取れない店となった長居の「又三郎」オーナーの荒井世津子氏が今回特別に土佐あかうしと熊本あかうしの骨付きリブロースの食べ比べや熟成肉を使用した料理の色々を提供いただく会を実施する。この日は肉食女性も2名参加。友人のオーナーにお願いして46ヶ月肥育の熊本あかうしと30ヶ月肥育の土佐あかうしの骨付きリブロースの食べ比べをメインに特別献立を作っていただいた。

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週刊新潮で平成12年最も価値のあるレストランベスト10にはいり、グルメぴあ焼き肉版では準グランプリを取ったまさに旬真っ盛りのお店。高級和食店とのコラボや予約の取れない料理教室などメディアでも最も注目されている焼肉店というよりも肉料理店です。

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店にはいると大きな熟成庫が登場。中には黒毛和牛やあかうしのいろいろな部位が塊で個体識別番号や熟成日を記されたものと共に満タンに入っている。。熟成庫の庫内温度は2~3℃、湿度70%と言っておられた。2013-07-23 19.11.25

着席するとオーナー自ら本日使用する熟成肉をテーブルまで持ってきていただく。岩手県で仔牛を育てて熊本に出荷されて育てられたものが6月7日からの熟成なので約2ヶ月くらいの熟成期間。

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もう一つは高知県で育てられたあかうし。今回は同じあかうしでも産地と肥育期間も熟成期間も異なるのでそれぞれの異なりを楽しむ事が出来る。

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まずはビールで乾杯して早速熟成肉のパテが前菜で登場。盛りつけもとても端正。咀嚼して喉に入れたときの茶豆のようなフレーバー(食後の香り)が鼻に抜ける。。この商品も地味ではあるがこちらのお店のコンテンツキラーとなっている。本来は鶏のレバーを入れたりして味を整えるんだけど直球勝負のお始めの佳品。タスマニアマスタードもいいアクセント。

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金髪シェフの大森氏はフレンチ出身でステーキ以外の料理でも各所に光るところがあり普通の焼肉店とは異なったテイストを醸し出す。この日も骨つきのリブロースを持ってテーブルにご挨拶。参加者カメラで撮りまくり。。まさに撮影会状態。お客を楽しませようという姿勢があってとっても嬉しい。

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ビールのあとはお約束のシャンパンで乾杯。ローノワ ブラン・ド・ブランの”キュヴェ・ヴーヴ・クレモンス” 私は以前どこかでいただいた事があるが一本15000円くらい支払った記憶がある。このシャンパーニュの大方は、フランス国内とベルギーで消費されると聞いた事がある。グランクリュ100%シャルドネでかなり美味しい。甘い柑橘系の酸味もあってスタートにはぴったりなバランスいいエレガントな吸い込み。

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桃をシロップ漬けにしてピューレにしたものをジャガイモと合わせた桃の冷製スープ。しっかりとコクがあって思ったよりも甘くはない。始めて頂いたので驚いた。このような料理が出てくる事がこちらのお店の真骨頂なり。

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コールドビーフはすね肉をコンソメで炊き込んだもの。(と思う・・)テクニカルなものも素晴らしいがコールドビーフの上にのっかった生ハムには悶絶級の驚きがあった。私的にはこのハムは今まで食べたものの中で一番旨い。ありがちな塩気ではなく上品なアミノ酸の旨味を感じた。表現が難しくなるが上質の昆布と鰹節をたっぷり使って水出しした一番だしに塩を入れずにいただくようなもの。

味わいはマリアナ海溝並みに深いんだけど喉の奥にストんと落ちる。。。上品な香気が後味でしっかり残る。他の店では絶対に食せないもの。。このシェフ天才やね。。。

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大森シェフ再度焼きたての熟成肉ミートパイを持って登場。誰かが「大きな餃子やな」と言っていたがこれも私たちのために作っていただいたスペシャリティーなり。

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カットされて端正に盛りつけられて登場。熟成肉のたぶん端肉がたくさん出来るのでそれらを使って作り上げたものなんだろうけど素材がエクセレントなためにできばえが半端なくレヴェルが高い。熟成肉の甘くて上品で香り高い脂が生地の皮の間に挟まれたクラッカーに吸い込まれて香気あふれる逸品となっている。味わいも当然深く旨味の宝石箱状態。

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ここで赤ワイン登場。。この日のワインセレクションはオーナーにお任せだったんだけど天地人と書かれたジャケットでおなじみの「ブルゴーニュでつくられたMade in Japan」こと仲田晃司さんのブルゴーニュルージュ。このピノノワールは バランスのいい果実味にきれいな酸があって色は薄めなんだけどとてもコクのある大好きなタイプ。綺麗な赤い花を連想させる。簡単に言うとサッパリしながらコクがあって複雑な味わい。。ミートパイとのマリアージュは言うもがな。。いいピノノワールは人を幸せにさせる。

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ここでメインディッシュの熟成肉の厚切りリブロース登場。この日焼き上げる肉登場。しっかりと室温に戻されてスタンバイOK。肉の厚さは約4センチ。この日はオーナー自らが焼き上げしていただく。

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紀州備長炭を使って肉の4面をまず焼いて肉汁を閉じ込める。そしてすぐにアルミホイルで巻いて余熱でじっくりと火入れ。これを三度繰り返す。何とも根気のいる作業である。肉にストレスを与えないように静かに優しく焼き上げる。

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オーナ自ら肉を焼きながらいろんなお肉の話を聞かせてくれる。1ヶ月前にNYに行きピータールーガー、ポーターハウス、ブライアンクーパー・ステーキハウス、ウルフギャング Club A Steakhouseなど有名どころの熟成肉を大森シェフと食べ歩かれたそう。

アメリカのステーキハウスは私も経験があるがブラックアンドブルーといって表面真っ黒に焼いて中は生焼けで出すところが多いと言っておられた。そんな事を考えるとこちらの店のお肉は最も肉がおいしくなる最善のアプローチを考えられてお客に提供していることがよくわかる。

あと最も注力されているのは仕入れと言っておられた。ポテンシャルの高い肉を探す事がオーナーの仕事。熟成する事で更においしくなる肉があると言っておられた。血統、肥育月齢、育て方、サシの入り方、肉色、脂質をイマジネーション力を最大限に活かして見ると言っておられた。

よい肉が仕入れられないと熟成による最大限の効果は得られないと言い切られてもいた。そのためにご自身で高知県の生産農家を訪れ自分の目で直接見て仕入れをされる。この店のオーナーのお店と肉に対する情熱は半端なくすごい。

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焼かれた肉は厨房でカットされて美しいお皿に盛られて登場。普段はホースラディッシュと塩でいただく事が多いんだけどこの日は熊本産は塩で高知産はチェリーのシロップ漬けでいただく。熟成によって凝縮されたアミノ酸の深い味わいと茶豆のような塾成香が咥内を満たし至福の時間を味わう事が出来る。。美しいロゼピンクの断面はちゃんと火が通っている。。参加者全員美味しすぎて言葉にならない。。

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熟成肉にあわせるワインはペンフォールド BIN 28 カリムナ・シラーズ 2009年。オーストラリアを代表するタンニンのしっかりしたフルボディー。味わい深くいろんな味とアロマがする。プラムのようなリッチなアロマが特徴。スワリングさせて時間がたつとシナモンの香りもする。骨格のしっかりした分厚くてどっしりしたシラーズ特有のバランスのいいテイスト。

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ステーキの端肉を使った熟成肉サンド。なんとリッチな味わいなんだろう。。ここまで食べまくっても全く食べ飽きない。このサンドイッチは白ワインでいただく。

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〆の冷麺も手抜きなし。。しっかりと研究し尽くされた韓国風のもの。

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焼肉店では珍しい専属パティシエの高見君がオーダーが通ってから作るでデセールは女性から見たら感涙もののできばえ。ハイレベルなものがたくさんあって選ぶのに一苦労。フレンチテイスト溢れるハイセンスなものばかり。

63918_497775976975617_761349732_n私はパイナップルのカタラーナを所望する。簡単に言えばイタリアン冷凍プリン。キャラメルゼされた表面は温かくて不思議な感じ。 こちらのお店まさに看板に表記されているように焼き肉屋でもなくステーキハウスでもなくまさにThe Beef Wonderland.

ワインも12人で10本あけて飲み過ぎ食べ過ぎ。。参加者みんな大満足なり。。


カテゴリー 長居, 焼肉 |

梅の花 OPA店

心斎橋にある表記のお店を弊社社員8名と訪問。スタンダードな湯葉とお豆腐が中心の5250円のコースに単品を追加して皆でワイワイと会食をする。

先付けは炙った鱧に酢みそをかけたもの。皆でビールで乾杯。

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すべて個室使用になっていて和服の女性が担当でお世話いただける。マネージャーらしき人もきちんとご挨拶されてとても教育が行き届いている印象。2段になった器にはフワフワに作られた抹茶豆腐。その上の芋茎もいい感じ。周りにジュンサイがあしらわれていてとても夏らしい逸品。お茶の香りもよくてかなり美味しく頂けた。

もう一つはプチトマトのワイン煮。これも季節野菜のベビーコーンと三度豆、オクラがちりばめている。

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この献立のメインと言うかお店の名物の引き上げ湯葉が最初からテーブルの真ん中に登場。国産大豆で作った豆乳の入った四角い鍋を電磁コンロにかけて豆乳の表面に薄い湯葉が出来かけたらお箸でひっかけて少し甘めの専用醤油で食す。

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お世話いただくお姉さんも愛想がよくてチェーン店とは思えない温かい接客をしていただく。含めて教育が行き届いていていい感じ。2回目からは自分で引き上げするルールとなっている。

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出来立ての湯葉はとても柔らかくて優しいお味。日本酒と合わすととてもいい感じである。

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別注文の 湯葉刺し600円。。生湯葉特有の甘みと舌触りが心地よい。山葵醤油で頂くんだけど目の前にある引き上げ湯葉の豆乳に浸すと更に柔らかくなって美味しくなる。。こればかりしばらく食べたくなる錯覚に陥る。

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お造りはこの日はシマアジの薄造り。魚の下にはみょうがや貝割れ大根など。上には大葉の刻んだものが乗る。この店はほとんどセントラルで作っていて調理師はほとんどいないと聞いたことがあるがこのお造りをパートタイマーで作っているとは信じがたい出来である。

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茶碗蒸しはしっかりと鰹の味も感じられて上品で活舌触りもふわふわしてかなり美味しい。具材の白玉団子もとても柔らかくてよかった。ベースになる鰹出汁がとっても上質。。

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冷やし豆腐550円は別注品。大きなガラスの器の中に入った豆腐の上にミョウガ、生姜、大葉、ネギ、鰹節などの薬味が大量に載せられてそれをお姉さんが取り分けてくれる。

これは誰がどう見ても日本酒にぴったりでお酒がどんどん進む。この店の唯一の難点はビールをはじめとするお酒の価格がかなり高いこと。。。

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蒸したての湯葉に包まれた蟹シュウマイはふわふわしてとても美味しい。蓮根饅頭はしっかりと鰹出汁が効いていては蓮根のシャリシャリした歯触りもよくて焼酎と合わせるととてもいいマリアージュを感じた。

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生麩の田楽も蓬麩と粟麩の2種類。ふわふわしてモチモチしてとっても美味しい。

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中にはんぺんのようなフワフワのすり身を湯葉で包んだこの店の名物でお土産もある湯葉揚はレモン汁とカレー粉をつけて食すとテイストが変わってとても美味しい。大豆のとてもいい香りが鼻に抜ける。。

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メインディッシュは煮た蝦夷アワビの冷製か魚の味噌漬けか和牛ロースの溶岩焼きの三種類から選べるようになっている。

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店舗には調理師はいないとのことだけど味付け盛り合わせなど、プロなみの技量が引き立ってすべてが計算し尽くされた繊細な料理となっている。

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豆腐や湯葉以外の季節ものの献立もそろっていていろんなシチュエーションにはまるいい店である。

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最後は湯葉の吸い物と生姜ご飯で締め。どの料理も平均よりもクオリティーが高く接客のよさが更に満足度を高めている。

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豆乳のアイスにきな粉と黒蜜をかけたもの牛乳の味がしないし動物性でないのでとてもあっさりした大人の味。

今度はアメリカ人の友人を連れて行ってあげようと思った。。。きっと外国人は喜ぶと思うわ。。。

梅の花 心斎橋店豆腐料理・湯葉料理 / 心斎橋駅四ツ橋駅長堀橋駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0


カテゴリー 心斎橋/四ツ橋, 和食 |