JR長居駅北側にあるパークホテル一階で土佐の赤牛を長期熟成させた肉を提供しているお店。最近熟成肉ブームであちこちでよく同じようなものを見ることがあるがすべて似て非なるものがある。
ドライエイジングした肉を4センチの厚切りにし炭火でミディアムレアに焼く。ただそれだけなんだけど、どこの店にもまねの出来ないこだわりと完成させるまでの苦労がしっかりとある。
この店の複雑で濃厚な味わいの長期熟成肉をいただくとああ肉を食べたと言う気になる。熟成させることで肉の中の水分が減りうまみ成分のアミノ酸が増える。上手く熟成させた肉からは山形のだだ茶豆やミルクの香りが立ちあがり食後のフレイバーが口の中で「ふわっと」広がる。ピノノワールと組み合わせるのが私の好み。
この日は1人前4000円でティスティングコースってのを今回初めて所望する。お店のおすすめが少しづつ入っているコースらしい。
最初の前菜はフレンチ出身の大森シェフの渾身の一皿。オムレツはふわふわ。ローストビーフも脂の融点がかなり低く、舌の上で溶ける。フルーツトマトは限りなく甘く野菜のフリットもとっても美味。ローストビーフだけあと5枚くらいいただきたい感じだった。これだけでワイン2杯くらい行っちゃう
出てきた熟成肉はウチヒラと言う部所と言っていた。まず表面を4方向ともにさっと火を入れる。それをアルミで包んで休憩させる。これを何度か繰り返すので焼き始めてから約30分。強く焼くとこの繊細な香りが飛んでしまうので少し焼いてはホイルでくるんで余熱で火を中までゆっくりと通す。根気がいる焼き方である。
その間に普通の焼き肉をいただく。モモ肉にハラミ、赤身のロースと脂乗りまくりのカルビの4種類といっていた。どれも一切れずつだけどすごく美味しい。
最後の仕上げで熟成肉のかたまりを焼くとそれをおもむろにキッチンに持っていきカットされて出てくる。こだわりの塩と西洋ワサビで食す。
じんわり温めていくことで、肉本来の柔らかさも肉汁も充分ありとても美味。数年前に行ったニューヨークのステーキハウスの名店「ピータールーガー」を彷彿させる。。でもその店より確実に繊細な味の細やかさを感じる。生々しいがしっかりと火も入っていて熟成のせいで肉の旨味がかなり濃いく感じる。
これはもう実際に食さないと何ともこの美味しさは説明できない。。野生がよみがえるような味わい。
そのあとホルモン3種。。ツラミにセンマイ、アカセンどれも新鮮で美味しいが、赤牛の熟成肉をいただいたらあまり興味がなくなる。それほど熟成肉の味の深さに魅了される。
〆は梅茶漬けを所望する。
デセールはメニューから好きなものを選べる。。専属のパティシエがいるのでどれも秀逸。この辺りがこの店のすごいところ。写真はバニラアイス。
コーヒーゼリーも仕上がりがそこらの店とはひと味違う。
ソフトクリームに熱いエスプレッソをかけたもの。。
上記の献立でしめて4000円のコースなり。東京だったら多分3倍の価格は最低するであろう。コストパフォーマンスもいつもながらすばらしい。
最後帰ろうとしたらサービスで「小松菜のドリンク」を出していただいた。
青汁みたいに苦いように見えるがオレンジや果物の甘さで苦みがほとんど感じなく口の中と胃がすっきりする。なんか体にも良さそうでかなり美味しかった。
お店のHPはこちら *肉の熟成カレンダーもありよく出来てます。
荒井世津子オーナーも店にいらっしゃれば必見。。全身から素敵オーラ出てます。。
TEL:06-6693-8534
住所:大阪府大阪市住吉区長居2-13-13 長居パークホテル 1F
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00