大阪福島の表記の人気和食店を友人と定期訪問。毎回工夫を凝らした茶味あふれる料理は日々の活力のもとになる。何年も通っているけど毎回新しい料理と器と意匠で楽しませていただける。
カウンターで相伴するお客の筋もとてもいい。誰もが大きな声を出さずにひそひそ声で話をする。厨房の中でも音を出さずに料理を作られる。
現在は新規客を取られていない大阪屈指の予約困難店でミシュランは星2つだけどそのことには歯牙にも掛けない。
食事のスタートは14時と17時半の2部制。茶味あふれる料理のおいしさとご主人をはじめとするスタッフさんの気配りの効いたコミュニケーションにいつも魅了される。大阪では最もいい食材を使用しながら革新的で美味しい和食を提供されている店と思っている。コース料理は使用される食材で変動。この日は25000円(税サ別)のコースを8席のカウンターで相伴させていただく。
お店は大阪の「本湖月」や「かが万」等で修行をされた温和な人柄のご主人と着物姿の奥さん、調理師学校を出た全員21歳の見習いスタッフさん3名トリオで切り盛り。最初に見習君がこの日使用する鱧を客前で下処理されるパフォーマンス。初々しくてニコニコと笑いながら仕事をする姿に見惚れてしまう。
料理の写真掲載は不可なので忘備録のために献立のみ記す。
・氷を敷き詰めた器の中に青竹でトマトのすり流しと桃のシャーベット
・淡路島産鱧の山椒煮の握り寿司
・新潟産枝豆の真薯、黄韮、青柚子、留辛子
・油通しをした和歌山産伊勢海老と明石産アマテカレイ 塩水とポン酢
・塩締めした鯵に発酵した米を入れたとろろをかけたもの 花穂紫蘇
・とうもろこしのゼラチン寄せ 焼き万願寺とうがらし
・島根県高津川の90グラムサイズの鮎の塩焼き 擦りたての蓼酢にて マッカ瓜梅肉
・焼いた鮎の頭と骨を油で揚げて白玉粉で作った皮で巻いたもの 黒ビールと共に
・山口県萩産の巨大鮑を3時間蒸したもの 餡掛け仕上げ 加賀瓜
・白ごはん 伊勢海老の出汁の赤だし 香の物
・鱧卵の即席醤油漬け ゴーヤと鰯味噌 ちりめん山椒とピーマン
・桃のコンポート デラウエア
・水羊羹と抹茶
お酒も純米酒を中心に5種類いただきました。今回も大満足で心も体も満たされました。
大阪市北区大淀南1-9-16