この日は友人と天満でランチ。コインパーキングに車を止めて表記のお店に天ぷらを食しにいく。
駅の南側のいかがわしいお店の看板を横目で見ながら界隈をぶらぶらしながらお店の視察も兼ねる。店の場所はJR天満駅からマクドの東側にある路地を北に向かってすすんで路地を抜けてから北へ少し歩いたところ。
この界隈って今みたいに賑やかになるからよく知っていて今から30年くらい前に友人がこのあたりに住んでいて大学生だった私は友人と共にこのあたりの立ち飲みおでんによく通ったものである。
時代はバブル真っ盛り、夜中になると北新地のホステスさんがタクシーでおでん屋に乗り付けてくるのを目当てにおでんばかり食しにいった記憶がある。その店も今は経営者も変わって健在中。何回か丹波哲郎にもあった記憶がある。
そんな思い出深い天満界隈も今や立ち呑み業態というかワインバルや立ち飲み炭焼き、立ち飲み焼き肉、立ち飲みイタリアンみたいな店が増えまくって今や梅田やミナミ以上のにぎわいを見せている。
そのなかで個人的に大好きでいろんな意味でこの界隈でリラックスして食事が出来るお店が表記の店である。
このお店も私が大学生の頃からあって天ぷらだけではなくてお造りをはじめとする魚料理もとても安くておいしい。魚中心の居酒屋と言ってもいいが品格がある。そして私の中で天満を代表する店としてリスペクトする理由がこの店にある
お店の中はあちこちにメニューというか品書きが短冊状になって貼られまくっている。この日はいらっしゃらなかったがご主人のおかあさん(たぶん90才は超えている)が今も現役で書いていると聞き及ぶ。
このお店の名物女将さんはチャキチャキを絵に描いたような方で接客、声がけ、天ぷら揚げを一人でこなし元気はつらつ清々しいエナジーをふりまくる。気取りがなくて明るくて優しくて人のもついやみという物が全くない。
ほんでご主人と女将さんは互いに「おとうさん」「おかあさん」と優しく呼び合ってて仲睦まじく仕事を淡々とされ昭和の頃ドラマに出て来るような夫婦の理想の形を目の前で体現される。その様子を見ながらお酒を頂き好きな天ぷらを好きなだけ頂くととても幸せな気分になる。
夜は単品で注文する天ぷらも他店の約半額で食すことが出来る。食事の最後に大根おろしを絞った汁で作る大根ジュース50円は胃の調子がとても良くなる。この日は昼間だったので天ぷら定食650円の赤出しを粕汁に変えたバージョン(プラス150円)を所望する。
この店には伝票が存在せず女将さんは自分の揚げた天ぷらを誰に提供したかをすべて記憶することが出来て勘定をいうとすらすらと復唱してそれをご主人がそろばんを使って計算する仕組み。30人くらい客が入っていても同様である。これは必見の価値あり。。
出てきた天ぷらはこんな感じ。エビの天ぷら3匹にいわし、イカ、茄子、ゴボウに人参、海苔、インゲン。。年期の入った仕事ぶりに感心する。油も良質でとっても軽い後味である。これにご飯がついて650円なり。
この冬初めての粕汁。身体もぽかぽか温まりとっても美味である。夜は9時までなのでこの店で晩ご飯を食べて近くにワインを飲みにいくというのが王道コースであろう。この店はあまり紹介したくなかったな・・・
大阪市北区天神橋5丁目1-14
tel. 06-6353-4714
11:30-14:30 17:30-21:30
日祝休み
天平 (天ぷら / 天満駅、天神橋筋六丁目駅、扇町駅)