日曜日は早起きして長居公園を15キロ走る。。そっから帰ってシャワーして福岡に日帰り出張。社業のこれからの展開を相談しに飲食店コンサルでは100戦100勝の先生のもとに飛行機に乗ってゴー!。。。
私よりもずっと年下だが経験と理論に裏打ちされた説明に納得し通しであった。ホテルの喫茶で数時間話をして一緒に連れて行きたい店があるといわれ博多駅から徒歩10分の表記の焼肉店に向かう。16時半に予約の紙(客待ちリスト)に名前を記帳する。そして再び話をして17時半に再び店に出向く。。最近では珍しい予約システム。。。
簡単にいえば電話では予約はできないということ。店の前に並ばせたら近所迷惑になるということで苦肉の策であろう。開店直後に名前を呼ばれ返事しないと飛ばされるらしい。
無事に名前を呼ばれ大きな小上がりにあがって注文する。
こだわる所と、割り切る所がはっきりしてると聞いてはいたが客はみんな一斉に席につきいっせいに注文。店員さんも慣れたもので聞いたものを片っ端からどんどん出していく。最初から炭がいこった七輪と割り箸と紙おしぼりが超チープな四角いテーブルに乗っかっている・・・
名物の上カルビは1人2人前までで 追加は不可能らしい。しかも最後に出てくる。牛肉は全て黒毛和牛のA5クラスらしい。
ちなみにメニューは上カルビ490円、 上ロース、上ミノ、上ホルモン470円 上タン、ハラミ680円 上センマイ450円 黒豚肩ロース、トントロ450円 などでかなり絞り込んでいる。サイドメニューも焼野菜、キムチ262円 ビビンバ441円 スープ(玉子、ワカメ)各231円くらい。この価格は大阪では情熱ホルモンと同じくらい。」
飲み物は 瓶ビール472円 淡麗ジョッキ399円など。。
まず出てきたのは上ロース。これは伊万里牛とのこと、見た目同様に実に柔らかい。。炭火でさっと焼いて口に入れるとやはりとろける。。肉の甘みが満載。これが100グラムしっかり入って470円。
毎日仕入れる肉の種類は違うらしく、その日の最良の国産牛を仕入れているとのこと。
上センマイは半分は生で食す。鮮度と下ごしらえがいいために全く臭みもない。生ガキを食べている気分になる。
タンは並380円を所望。それでもこの内容。。見ただけで美味しいものであることがわかる。。
ハラミは玉ねぎの醤油漬けを巻いて食す。。これで680円なり。
上ホルモンは丸腸で甘い脂がたまらない。。この頃になると周りの視界不良となる。。煙モクモク。。換気扇一切なし。客は若い方が多いが煙モクモクの七輪囲んで皆幸せそう。。飲食店経営の原点ここにあり。。客が喜んでいる姿に経営者と従業員は喜ぶ。。この構図がなければ長続きしない。それだけ飲食店って見た目より大変。
接客も事前に聞いていたほど悪くはない。博多弁が心地よい。。。
そしてメインの上カルビ490円。上ロース470円よりは若干高価。肉全体にまんべんなく脂が入り,絵にも書けない美しさ。さっと炙れば意外にあっさり。脂もしつこくなく品のある味だった。。推定原価は700円とみた。大阪では1800円くらいの値付けが普通であろう
1人様2人前までというキャップがついた原価割れ商品。周りの客はみんな一人2人前注文しているよう。
飲食店の原価って3割程度と言われるが、和牛を扱う焼肉店は4割と聞き及ぶ。
だから焼肉店ではっきり言って儲かってるお店は少ないのが現状。この店の原価は推定7割とみた。経営構図を先生といろいろ話していると今後のわが社の進むべき方向を定める羅針盤となることに気づく。
こんな店をチェーンでやりたいですねえと話をしたが、飲食店は自分が調理含めた経験がなければ職人を雇わなければ、仕入れができず、この店であればお肉のカットもできない。人件費もたくさんかかってしまう。材料の肉の供給がすべてと言っても過言ではない。。これが簡単なようでなかなかうまくできない。
この店はまず価格設定から入り、若いお客さんが払える金額(2000円程度)を決めてその中で利益がでるギリギリラインまで上質の商品を提供する。時流がこの店を後押しする。。客目線で見ると夢のようなお店である。
久々に非常に刺激を受けたお店になった。
匂いのお持ち帰りをして新幹線に乗り帰阪する。
福岡市博多区博多駅南1-5-3
092-483-0329営業時間:17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日:月曜日
焼肉 多牛 駅南店 (焼肉 / 博多駅、東比恵駅)