福岡は居酒屋のレベルとコスパがともに高く、それなりの繁盛店であればどこに行っても一定の満足が得られるのは周知の事実である。フードコンサルの友人のおすすめ店はどこも満席だったので地元の友人一押しの表記のお店を友人と訪問。調べると食べログでもベスト5に入っていた。
JR博多駅(博多口)から徒歩5分くらい。博多駅前通りに面したビルの地下1階。ビルと同様に店のファザードもかなりチープ。店に入ると靴を脱いで板の間に置かれたちゃぶ台のようなテーブルに座る。かなり昭和な感じ。ちょっとこの店やばいかなと心配しながら席に着く。
生ビールで乾杯をしてまずは刺身盛り合わせを注文。いろいろなものを少しずついただきたいとご主人にリクエストするとすべてハーフサイズで作ってくれるとのこと。ここでいきなり好感度アップ。お店はご主人一人とホールスタッフ2名の3人のみ。
天然鯛は締めて独自の方法で6時間のみ熟成らしい。この時期の鯛には珍しいネットリとした舌触りの脂感を感じる切り身に感激。五島列島の釣り鯵も身がコリコリでかなり上質。皮目を炙ったカマスも脂乗りまくりで黙ってしまうような美味しさ。半透明の切り身のアオリイカは新鮮すぎて皿の上で身が動き回る。この刺身と福岡の地酒のマリアージュでノックアウト状態となる。
店員さんお薦めの自家製ザル豆腐。福岡の居酒屋さんでは大体置いているものなんだけど突き抜けた食感の良さと美味しさにビックリ。こちらのお店はカウンタ−とテーブルで30席くらいだけど毎日60人くらい断っていることでも有名。
お酒も名品ばかりが良心価格で販売されている。女性スタッフの暖かみのある接遇も心地よい。
こちらのお店の看板メニューの赤ムツ(ノドグロ)の塩焼きのハーフサイズ。長崎産と言っていた。昆布を下に敷いて焼かれているのが特徴。上質な脂が甘くて日本酒が進みまくる。北陸のものよりも脂のりがよかった。
佐賀牛の炙り焼きは好きな量を好きなだけ焼いていただける。小さなサシがしっかりと入っていて噛み締めると甘い脂と肉汁で口の中がいっぱいになる。食感も見た目と異なり柔らかくてヘレ肉のよう。
ご主人がカウンタ−越しに肉のかたまりを見せてくれた。部位はイチボ肉。おいしい肉はビジュアルも美しい。
珍しいお酒がたくさんあったので獺祭の米焼酎を所望する。パンチの効いた米焼酎独特の風味が脳幹を刺激する。今まで経験したことのないような華やかな味わいにビックリ。米焼酎って甘くて癖のあるイメージだったけど花火を舌の上に乗せたように味蕾が驚く新しいジャンルの酒と言ってもいいかも知れない。イメージで言えば米で作ったリキュールのような感じか・・・
このお酒にはこのわたを所望する。当然のことながら相性は抜群。お酒がドンドンすすむ君。
自家製明太子も所望してお酒をゆっくりと味わう。このお店を選んで良かった・・・と誰もが思えるお店である。コスパ含めて久しぶりに大満足。ワンランク上の大人のカジュアル居酒屋さんでした。
福岡市博多区博多駅前3-27-24
営業時間: 17:30~24:00
定休日: 日曜、祝祭日
電話番号: 092-481-8522