西安その4

西安に行ったことのある友人がお薦めの「羊肉泡饃(パオモウ)」という料理を食しに行く。回族の料理なのでそこらへんの道ばたでも食べることは出来るがこの日は少し高級な店を通訳者にセレクトしてもらう。1階は庶民向けで使用した2階は個室で豪華な感じとなっている。

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いつものように青島ビールと前菜をいただく。酢蓮根のようなものやナツメを甘く炊いたものなど味に特徴のあるものばかりで食べ飽きない。

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主菜は川魚を揚げて甘いケチャップのようなソースをかけたものや胡麻を衣にした牛カツ。塩分不足のおすましのようなスープや固い焼うどんのようなものなど普段食べる中華料理と全く異なる回族の料理だけど食べ進むうちに慣れてくるのが楽しい。

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最後に登場したのが名物の「羊肉泡饃(パオモウ)」

西安人の主食である饃とよばれるパンというかピザ生地のような小麦粉のかたまりを手で小さくちぎってお椀に入れる。2階の個室の客はお店の方がちぎってくれる。そこに羊肉のスープを入れて春雨と柔らかく炊き込んだ羊肉のチャーシュがトッピングされる。濃厚でコクのあるスープが泡馍に染み込んですいとん状態となる。これをスプーンですくっていただく。泡馍がどんどん水分を吸収するので食べても食べても量が減らない。付け合わせのニンニクの漬け物や辛味噌を入れると風味が変わって楽しい。

古くなったパンを食べるための羊文化圏の方々(ウイグル)の料理と説明を受ける。味はイマイチであるがシルクロードに想いを馳せることが出来る食事でした。


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西安その3

今回の旅行の目的であった西安の名物である餃子料理を食す。
西安で1936年創業の最も老舗で有名な「徳発長」という国家特級酒家の店を当日、通訳ガイドに予約いただく。

今は西安のあちこちで食せる餃子宴と言うオリジナルの餃子コースを考案されたお店で4階建ての店鋪は1000人収容出来るらしい。1階は普通のテーブル席で2階以上が特別個室席となっている。この日は内容を特別仕様にしていただき餃子宴を楽しむ。

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まずはビールと前菜。玉子で巻いたハム状のものや牛タンの冷製、白菜の塩漬け、胡瓜の漬け物、乾燥豆腐の和え物など・・特にどおってことはないものばかり。

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イカスミを練り込んだ皮で作ったものやおなじみのほうれん草を練り込んだ皮の翡翠餃子、ピリ辛の焼き餃子。アヒルの形をかたどった餃子の中はアヒルの肉の餡が入る。

ユニークなのは胡桃の餡が入った胡桃の形をした餃子やココア味の生地などもある。形はとても面白いけど味はかなり普通。あらかじめ蒸して置いているので皮が全体的に硬くなってしまっているのが残念。しかし華やかなので見た目で楽しめる。日本語が出来る女性店員もいてかなり楽しめる。

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パンダの形をしたものはパンダの肉が入っているかと思ったが豚肉だった・・・オレンジの皮を練り込んだの餃子は初めて食べた。食べ放題のスタンダードな水餃子が一番美味しかった。他にも白鳥、金魚、蛙、兎、亀、蝉、猿の顔などの形をした餃子があるらしい。現在は中身と包み方の異なる180種類の餃子レシピがあると聞き及ぶ。

最後にホットボットで供される名物の西太后真珠餃子が登場。
一つの大きさが指先サイズで中には手羽先の肉が入る。それぞれの茶碗に取り分けるときには、小さな餃子がみんなに行き渡るよう配分せずに中身を見ないで自分で盛りつけるのが正式な分け方らしい。

いざ食べるときにそれぞれの茶碗にいくつ餃子入っているかを数えて、最もたくさん入っていた人は運勢がいいという遊びをする。
「1つだと仕事がうまくいく、2つだと恋人とうまくいく、3つだと健康になれる・・・・」と店員さんが説明されていた。

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その他にアヒルの焼いたものや白菜の漬け物、朝鮮人参のお酒なども提供いただき楽しみまくる。飲み過ぎを見て冬虫夏草ドリンクもサービスで出してくれた。デセールはあんパンみたいなものとパイ包みのお菓子とフルーツ盛り。お腹パンパンで店を出る。

中国の観光地やレストランの子供料金は身長で決めるらしい。120㎝以上あればすべて大人料金と通訳者が言っていたが真偽は不明。

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西安その2

西安天龍宝厳素食館という精進料理点を訪問。私どもの会社も三徳庵と言う仏事に特化した和食店を4店舗運営しているため参考になると思い現地旅行社に予約を依頼。

藤原紀香さんお薦めのこちらのお店は西安のシンボルとされている大雁塔の直ぐ傍にある。仏教をテーマとした風格のある個室に案内いただく。
日本の精進料理の技法を取り入れ健康素食をテーマに調理されているらしい。現地の裕福層を中心に大繁盛と聞き及ぶ。総席数はなんと600席らしい。

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料理はどれも丁寧に作られていて彩りも美しい。苦瓜をはじめとする身体に良さそうな野菜や茸など植物性のものや大豆の粉で作る擬製豆腐のようなものや生麩のようなもの豆腐を乾燥させたようなものまでいろいろと揃っている。

食感を重視して牛肉や豚、鳥などに似せたものまでとてもよく出来ている。全体的にあっさりした味付けなので日本人の口によく合う。

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食パンをくりぬいた中にカレーソースで炒めた大豆で作った牛肉もどきの料理はとてもお見事。
大学芋のようなもの「抜絲地瓜」と呼ばれるもの。味は大学芋とほとんど同じ。華北の料理らしく西域(イスラム)から中華圏にやってきたもののひとつ。

調理の方法によって全く味わいやニュアンスの異なるものを提供されるということにビックリ。さすが中国4000年の歴史である。中国の歴史は実際、殷以前の遺跡は発掘されていないので3200~3600年くらいが正しいと私は思う。夏の時代の文字の書かれた遺跡が採掘されれば4000年が立証されると言われている。

中国の歴史の長さは石器時代を含めると5000年といわれ、それを臆面もなく主張する私の周りの中国人は実に多い。石器時代を含めるとどこの国でも5000〜7000年くらいになると思うのが・・・続く


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