地域:四天王寺前夕陽ヶ丘|ジャンル:寿司

まさる 7月【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

今年大学2回生になる長女と二人で夕陽ケ丘の表記の店を訪問する。毎季節ごとに15年くらい通っているんだけど7月上旬のこの時期は絶対にはずさない。小さな表札だけの知らなければ通り過ぎてしまう店構えなんだけどいまや大阪を代表する江戸前寿司店となっている。私の友人もたくさん常連となっている。

店はカウンターのみ9席。店主の顔面がいかついとこのブログで毎回紹介するとその顔見たさに客が訪れると聞き及ぶ。小さなお店なので当然予約は必須。ビールを頂きながらまずはいつものようにお造り盛り合わせを頂く。

2014-07-08 20.27.48

コリコリした食感でとってもいい香りの赤貝、皮目を炙った分厚い太刀魚、これも皮目を炙って骨切りをした脂がノリノリの穴子。あっさりしてるんだけど脂っ気も感じるコチ、釣りの鯵、真ん中は剣イカに淡路の雲丹を乗せたもの。

これだけでビール2杯所望してしまう。何を食しても美味し過ぎで全くの隙がない取り合わせ。このあとはどんどこおまかせで握って頂く。。

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最初に軽く〆られた鱚。大葉が中に鋳込まれている。6月(梅雨時)の鱚は絵に描いたものでも食べろと言われるくらい脂がのっていてまさに旬真っ盛りの白身魚の代表。高級魚のあまて鰈はマコカレイの関西式の呼び名で同じ白身のヒラメとは違ったねっとりしてもちっとした舌触り。身にしっかりと脂が乗っていて甘くて熟成感も感じられ上品でとてもふくよかな食味。

そしてこの日のメインイベントというかお目当ての新モノのシンコ。この日は驚愕の8枚付け。仕入れ値は1キロ2万円と言っておられた。歩留まりが悪いので最高級のトロよりも高くつくのは私も飲食業なのでよく理解している。金魚のような魚体を丁寧に若い板前君が三枚おろしをして薄い塩水で締める技は気が遠くなる作業である。

原材料だけで一匹150円位するので原価は1200円くらい。店主が「お客さんへのお中元みたいなもんですわ」と笑って言っておられた。関西でこのシンコを仕入れてこの価格でお客に出する気概のある店は他には知らない。

握られたシンコはしっかりと旨みもありコハダの味がしっかりとする。身は稚魚なので瑞々しくてフワッとして柔らかく、さっぱりした食感とかそけき食味は梅雨明け間近の夏の到来を感じさせる。

初ものをいただいたので75日は長生きが出来るなと喜ぶ。。隣の席で一口で食べまくる大学生の娘には少し贅沢だなと思いながら出てくる握りを堪能する。

皮目を炙った旬のカマスはとても香ばしく皮と身の間の脂がじゅわっと染み出して口の中が旨味満載となる。旬のカマスは炙った皮が特別おいしい事で有名。

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きんきは皮目を軽く炙って肝と芽ネギを乗せたもの。。これも皮の部分の脂分がとてもいい。握られた寿司はどれもがビジュアルもよくてシャリに空気がたっぷり入っているので皿に置かれた瞬間少し沈み込む。口に入れるとはらりとほどける。。。。とにかく端正で美し過ぎる寿司である。

巨大な真イワシをしっかり締めて薄板昆布を巻いたものは塩気もしっかりしていて麦焼酎にとてもよく合う。

アワビは大振りのものを時間と手間をかけて柔らかく炊き込む。いつも好物のエンペラの部分を選んで切り付けてくれる。ぐにゅぐにゅして柔らかで噛めば鮑の旨味が溢れる。東京の甘ったるいものとは違い江戸前を更に進化させたこの店のスペシャリティーである。まさに心の奥まで届く味わい。贅沢な話だけどこれを食べたら生の鮑や鉄板焼きの鮑は食べれない。

車エビもこの店のスペシャリティ。。。中に海老味噌を射こんでて身もプリプリで美味しいのは当然なのだがその立ち姿も凛々しい。。。。見た目の美しさだけでなく食べやすさもいい。。このエビの握りはため息が出るくらい美味しい。。魔界でしか出会えない味といつも表現する。

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お造りでも頂いた淡路の雲丹は海苔なしで握られる。1年間で一番美味しい時期と言っておられた。えぐみやミョウバン臭さは当然ない。好物のタイラギ貝と皮目だけを香ばしく炙った鱧は追加注文。味噌がたっぷり載せられた甘すぎる身の毛蟹も旬真っ盛り。

この店のもう一つの名物はご主人の顔面の怖さ。坊主頭でカウンターで直立不動で仁王立ちすると夢に出てきそう。でも話し方は穏やかで気さくで性格はとても優しい。。寿司にかける情熱がこの顔をつくるんだなと納得。

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この時期旬のツブ貝もコリコリして磯の香がとてもいい。焼きたての鰻で寿司米を包み、それを焼き海苔で巻いて出される。鰻が鰻屋よりもうまいという掟破りの反則技。

巨大な煮ハマグリもこの店のスペシャリティ。火入れが絶妙で身がふわふわ。江戸前はしっかりと醤油を入れ炊き込むんだけどこちらの店はミディアムレアで出汁に漬け込む技術が素晴しい。この店のハマグリの握りよりおいしいものは今まで食べたことがない。

大間産の大トロは軽く炙って供される。私は苦手なので遠慮したが娘は口に入れた瞬間悶絶状態となる。

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私はトロの替わりに剣イカの一番太い足部分を所望。いろんな野菜と山芋や海老や鰻の端っこがたくさん入った袱紗玉子もこちらのお店の名物商品。

〆は軽くボイルされたキャベツを巻き込んだもの。娘と二人でお腹いっぱい胸いっぱい。。次は秋に訪問予定。。

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*地元の商店街でこんなおじさんが歩いてたな・・・背が高過ぎやな・・・

大阪市浪速区下寺2-3-10
06-6649-7227
平日17:00~翌2:00日祝17:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 寿司

まさる 2月【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

夕陽ケ丘の表記の寿司店を久しぶりに訪問。1万円以上の予算でいい鮨をゆっくり食べたいときにはここと決めている。かれこれ15年通っている。最近は新しい見習いの兄さんも入って3人体制でお客を迎える。グルメ雑誌の常連で関西を代表する名店の一つとなっている。人通りのないロケーションに看板のないファザード。駅からも遠く、知らない人はここが飲食店と決してわかんない。

しかしながらいつ行っても客層はいい。客が店を作るのか店が客を作るのかはわかんないがとにかく店内カウンター8席は凛とした空気が漂う。

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まずはビールを頂いていつものようにお造りの盛り合わせ。天然鯛に赤貝、皮を炙った太刀魚、脂ののった伝助穴子、剣先イカの雲丹のせ、しまあじなど。。どれもが秀逸。関東地方の豪雪のために仕入れが不自由でネタがそろっていないと言っておられたけどこれで充分。

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毛ガニがあったので少しだけ三杯酢で所望する。毛ガニって癖があるのでたくさん食べるといやになるけどこれくらいがちょうどいい頃合い。

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店主渾身の一夜干しを所望。この日は大羽イワシ。脂ののりも最高。。。こちらのお店はアテも普通以上に美味しいのでいつも食べ過ぎてしまう。この日のイワシは推定30センチくらいの大きさ。照り焼きにされた魚の脂と旨味が凝縮された逸品。日本酒と一緒に頂くとナイスマリアージュである。

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此処から握りにしてもらう。鮨のスタイルは江戸前と上方の合わせ技だそうです

最初の鱚の昆布締めは小さいながらも品のいい脂の旨味がある。カワハギはもみじおろしと肝と芽ネギを乗っけていただく。鮮度が良さそうな鯵は叩いてなめろうにする。青臭さや癖は全くない。旨味が味蕾を駆け巡る佳品。鯖の漬けは魚の水分が抜けて旨味凝縮。マスタードが載ることもあるがこの日は大根おろし。炙った皮目の香ばしさが後口に残る。皮目を炙ったキンキも皮付きで提供。肝の旨味が秀逸である。コハダは大きな一枚漬け。

どのお寿司もとにかく美し過ぎる。このような美しい寿司が不味いわけがない。この店の寿司はすべて凛とした品格がある。魚も幸せであろう・・・2−---

大振りの煮鮑は私の好きなエンペラの部分をしっかりつけてくれる。コラーゲンたっぷりな感じでムチムチしてて嬉しい。この店のスペシャリティーの頭の味噌を鋳込んだ車エビは身震いするほど美味しい。一口で頂けるこの店のエビが世の中で一番好きかもしれない。生雲丹は北海道産。エグミやミョウバンの薬臭さはみじんもない。

シャリは空気を含んでフワフワしている。とにかく喉に入ったあとが軽い。煮ハマもこの店のスペシャリティ。伝統的な江戸前とは違ってさっとボイルして出汁につけ込む。かなりのレア感と磯の香が秀逸。身の大きさにもいつも驚く。しかしながら店主曰く豪雪で思っていた産地のものが手に入らなかったと言っていた。

新鮮なつぶ貝は軍艦巻にて。コリコリしてかなり美味しい。何かスパイスのような味を感じるんだけど最後までわかんなかったな。大間産本マグロのトロの炙りは私はパス。見ただけで美味しいと言うことはわかる。いろんな野菜が入った袱紗玉子焼きもとっても美味しい。〆は穴子と胡瓜の巻もの。

何を食しても上等な味わい。。次は春先に訪問予定。

大阪市浪速区下寺2-3-10
06-6649-7227
平日17:00~翌2:00日祝17:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 寿司

まさる 6月【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】 【大阪市 恵美須町】

数ヶ月ぶりのまさるさん訪問。。

もう15年くらい通っているのになにげに店の前を通り過ぎてしまう。それだけ目立たない外観。同伴いただいた大阪ナンバーワン焼き肉店主も「ここはひとりでは来れんわ」とのたまう。店はカウンターのみ9席。店主の顔面がいかついとこのブログで毎回紹介するとその顔見たさに客が訪れると聞き及ぶ。小さなお店なので当然予約は必須。

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生ビールで乾杯をしてまずはお造りの盛り合わせ。美しすぎて手が出ない状態である。白身は高級魚のアコウ。剣先イカに北海道産のウニを乗せたもの。シマアジに皮目を炙ったカマス。一見、鱧のように見える皮目を炙った穴子。赤貝もいい香り。。。ワサビはもちろん本ワサビ。これだけでノックアウト状態。。。

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続いて巨大な舞鶴で獲れた鳥貝をさっと炙ってもらう。炙ることで甘みが倍増。。コリコリしてシャキシャキして目が回るくらい美味しい。。美味しい食材は見た目も美しい。

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店主渾身の一夜干しを所望。この日は大羽イワシ。脂ののりも最高。。。アテも普通以上に美味しいのでいつも食べ過ぎてしまう。この日のイワシは推定30センチくらいの大きさ。旨味凝縮アミノ酸満載。。ここで麦焼酎の水割りを所望する。

ここから握っていただく。

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最初は鱚。6月の鱚は絵に描いたものでも食べよ。と昔から言われる。軽く昆布〆にして中には大葉を射込む。。口の中でふわりとシャリがほどけて思わず「おいしい!」と口に出る。

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続いてこの店オリジナルの鯵のなめろう。かなり新鮮な鯵を使っているのは口に入れればすぐわかる。。。酒・醤油・ネギ・スダチで味を整える。手を入れることで新鮮さが引き立つ。

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「アマテカレイ」はマコカレイの関西式の呼び名で同じ白身のヒラメとは違ったねっとりしてもちっとした舌触りと身にしっかりと脂が乗っていて身はひたすら甘くて若干の熟成感も感じられふくよかな食感。見た目も実に艶っぽい。。

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コハダは一枚漬けなんだけどしっかりと締められていてこれはこれでかなり美味しい。ビジュアルも美しくミニカーのようで走り出しそうな感じ。6月末には毎年シンコが登場。必殺の7枚付けは必見の価値あり。

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久しぶりに食したマナガツオ。。劣化が早いので滅多に生では食さない。関西より東では獲れないので関西ならではのレアネタ。口に入れたとたん溶ける。。融点が限りなく低いのであろう。これは本日のメガヒット。。。うっとりとする旨さ。。

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さより昆布締めはかなり分厚い細魚がひねられて握られる。繊細なんだけど豪快で昆布でしめることで確実に魚が美味しくなっている。。

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きんきは皮目を軽く炙って肝と芽ネギを乗せたもの。。皮の部分の脂分がとてもいい。握られた寿司はシャリに空気がたっぷり入っているので皿に置かれた瞬間少し沈み込む。口に入れるとはらりとほどける。。。。とにかく美し過ぎる寿司である。

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この店のスペシャリティーの車エビ。。シャリとの間にエビのミソを挟んでいる。まったりとコクがあって煮切りのせいで更に海老の甘みが引き立っている。食べやすさはもちろんこのビジュアルはまさに芸術。シンプルでかつ深遠なるセンスを持つ吉村氏のなせる技である。。

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毛ガニも今が旬。。。味噌と一緒に頂くと悶絶の旨さ。。甘過ぎる身に涙がちょちょぎれる。。

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アワビは大振りのものを柔らかく炊き込む。いつも好物のエンペラの部分を選んで切り付けてくれる。ぐにゅぐにゅして柔らかで味がとっても深い。ディスイズコラーゲン。。。

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煮ハマもこの店のスペシャリティ。伝統的な江戸前とは違ってさっとボイルして出汁につけ込む。かなりのレア感と磯の香が秀逸。身の大きさにもいつも驚く。この店のハマグリよりおいしいものは今まで食べたことがない。

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ウニは刺身の分と違い淡路産。ミョウバンを使っていないので少し崩れているが甘みが強烈。よく似たものが最近あちこちで出回っているがこの店のは粒が大きく最高の物を仕入れているので別格。。ご主人曰く史上最高のウニである。

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あさりの握りも珍しい。。寿司ネタになるくらいのものなのでかなり大きなサイズであることは見て取れる。

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目の前に獺祭の濁り酒があったので所望する。。

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ウナギも店主独特の反則技で炙ったウナギで寿司米を包み、それを焼き海苔で巻いて出される。鰻が鰻屋よりもうまいという掟破りの反則技。この店子供は連れて行かない方がいい。。店主の顔が恐すぎて夢に出て来る可能性あり。。

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〆は野菜やエビや山芋などいろんなものが入った袱紗焼き。味の宝石箱とはこのことなり。コースはこれで終了なんだけどあと10種類以上はネタを用意されている。しかし食べ始めるときりがなくお腹が破裂するまで食してしまうのでこの辺で終了とする。

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追加でかんぴょうと三つ葉の寿司のみ頂く。。お腹いっぱいごちそうさまでした。

ここは現在私が最も好きな寿司店である。3ヶ月に一度死ぬまで通い続けたいと思っている。。。

 

大阪市浪速区下寺2-3-10

TEL:06-6649-7227
営業時間:平日 17:00~翌2:00 日祝 17:00~23:00
定休日:水曜日

まさる寿司 / 四天王寺前夕陽ケ丘駅恵美須町駅難波駅(南海)

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘大阪市 恵美須町 寿司