LA視察を終了してメキシコに陸路で入る。訪問したティワナと言う町のタコスはメキシコナンバーワンと言われる。この街でタコスをいただくのが目的。入国してすぐに数店のタコス店を廻る。店舗型と屋台に分かれるが美味しいと言われる屋台はたくさんの人集りがあるのですぐにわかる。
ハンバーガーのようなファストフードとしても人気があり、街のあちこちに「タケリア」と呼ばれるタコスショップや、道路沿いに屋台のタコススタンドがある。
メキシコ人の食生活は食事の時間が決まってなくてお腹がすいたらいつでも食べると聞き及ぶ。小腹がすいた時に、飲んだ後に(日本のラーメン感覚)、2〜3枚食べるのがメキシコ流らしい。
タコスはトウモロコシの粉を薄く延ばして焼いた「トルティーヤ」が主役。この薄く焼いた生地の上に「鶏肉」「豚肉」「牛肉」のみじん切りされたものや、「魚」「海老」等の魚介類をフライしたものをのせてその上にお好みで「トマト」「玉葱」「コリアンダー」「チリ」等から作られたピリ辛ソース(サルサメヒカーノ)をかけて提供される。
店舗型のタコス店では最初に海鮮スープが提供される。見た目は悪いが滋味深くかなり美味しい。繁盛店のタコスは炭焼きの網でステーキ肉を焼いてそれをおもむろに大きな包丁で切り刻む。
包丁で荒くカットされた牛肉にサルサソースとアボガドソースに生の玉ねぎなどの野菜や炊き込まれた大豆など。
肉から染み出てくる肉汁と、辛味の効いたサルサソースが口の中で混じりあってなんとも言えない味わい。
コロナビールやメキシコ産のビール、マルガリーターとともにいただくととてもいいマリアージュを感じる。アメリカや沖縄で売ってるようなハードシェル(厚皮の生地)タイプのものはメキシコではタコスと言わないらしい。
屋台のタコスはほとんど1ドル。並んでいる食材を指差して個数と具材をオーダーするシステム。
屋台のタコスはカルネ・アサダ(タコス・デ・カルボン)=炭焼きの牛肉を細かく切ってタコスにしたもの、同じく炭焼きの鶏肉、白身魚のフライ、塩茹でした豚肉(カルニータ)、羊の蒸し焼き(バルバコア)、またシシカバブの様にアドバーダ(ADVADA)ともいう漬けこんだの豚肉を串に刺しまわしながらじっくり焼き、焼けたところから削ぎ切りにする(パストゥール)などを具にしたものもある。
具を挟んだタコスの上にかけるサルサ(ソース)もいろいろある。
最も基本的なサルサは赤いトマトと、チリ・セラノ(小さい青トウガラシ)、玉ねぎ、シラントロ(コリアンダー)をみじん切りにして混ぜ合わせたもの。この他にニンニクの入った超辛い赤のチリソース系や緑のチリソース系もある。タコス屋台には3~5種類のサルサが用意されているので好みでタコスにかけて食べる。玉ねぎと香草、塩、サルサ、ライムを好きなだけかけていただく。もちろんかけ放題。
この地では世界一うまいコーラがいただける。理由は砂糖が違うらしい。メキシコでは黒砂糖(サトウキビ)が使用される。甘さの後味がすっきりな印象。
外で食事をしていると、どこからともなく流しのおじさんが現れる。哀愁が漂う演奏と歌声が旅情を感じさせる。
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この街を訪れた2番目の目的はシーザーサラダは発祥の地と言われるレストランの訪問。その店の名は「シーザーズ・プレイス」(Caesar’s Place)。1924年、この店のオーナーだったシーザー・カルディーニさんが、残っていた材料でサラダを作り、それがシーザーサラダとなったと聞き及ぶ。
こちらのシーザーサラダを食べるために、ロスアンゼルス、ハリウッドなどから国境を超えてたくさんの著名人がレストランを訪れる。その様子をうかがい知ることのできる写真やパネルがクラッシッックな店内に展示されている。
シーザーサラダ(90ペソ / 約683円)オーダーすると待つこと10分でテーブルの横に大きな木製のボウル、その他調理器具、幾つかの調味料が並んだワゴンが運ばれる。
大きめのボウルにマスタード、アンチョビ、ガーリック、パルメザンチーズ、ペッパー、ウスターソース、ライム、黒胡椒、半熟卵の黄身を入れてパドルでしっかりと混ぜまくる。最後に大量のオリーブオイルを注ぎながら混ぜ込んで乳化させる。
でき上ったシーザードレッシングの入ったボウルにロメインレタスを浸し、表、裏、端々までしっかりとドレッシングを丁寧にあえていく。その上には固めに焼かれたスライスバケットが1枚のせられて、その他のトッピングは一切なし。
苦味のあるロメインレタスとクリーミーで濃厚なドレッシングの相性は抜群。イタリアンレストランなのでパスタや肉料理もいただいた。
サラダ以外は総じて凡庸であるが価格はワインを入れて前菜、サラダ、パスタ、肉料理で40ドル。アメリカの4分の1の感覚・・・いい経験が出来ました。