2016年05月

懐石料理 徳 住之江本店

父の一周忌の法要を私どもの店舗で行う。普段から法事利用のお客様が多いのでスタッフは慣れたもの。上質な料理と接遇をリーズナブルな価格で提供しているので日曜日は早くから予約が入る。この日は仏事用のお斎5000円をお願いする。

親戚15人が仏縁で集まり父の生前の話をしながら和やかに会食する。

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前菜として6つに仕切られた箱には北海道の根室産の雲丹と陸ひじき、フルーツトマトを乗せた雲丹プリン。名残の蕨のお浸し。鮑の柔らか煮と独活の黄味酢和え、細かく刻まれた香草が散らされた鱸の香り蒸し、うるいとレアにボイルされた蛤の上に生のりを乗せたもの。琵琶湖の稚鮎を蒸して南蛮酢に漬けたものを蓼酢のペーストをかけていただく。どれも仏事料理らしい地味ではあるがいい食材を丁寧に調味したものばかり。

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お椀は鯛の白子豆腐と走りの鱧。防風と菜種を添える。煮物の位置づけなので塩分は少し高めでしっかりとした食味。

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お造りはしっかりと脂ののった天然鯛と熟成したアブラメ、剣先烏賊の3種盛り。これはかなり良かった。

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八寸は餅に模したじゃがいもに海老餡をかけたもの。太刀魚の西京焼。一寸豆とチーズの味噌漬け、ヒラメを使ったちまき寿司、木の芽しん薯など。

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今や名物となった但馬牛のウチヒラを使用したローストビーフ。前日から醤油ダレに漬け込んでスチームコンベクションで蒸し焼きにしているのでしっとりした食感と小サシの入った肉質のためにかなり柔らかで脂分も感じる。和風のソースと八丁味噌で作った辛味噌でいただく。あしらえはアブラナ科のキャベツとカブを合わせたようなコールラビ、ズッキーニ、ラディッシュのワイン煮、海老を百合根で挟んで揚げたもの。これはかなりいい一皿でした。
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食事は餅米を新鮮な甘鯛で巻き込んで湯葉餡をかけたもの。スプーンでほぐして雑炊のようにしていただく。上に乗せられたワサビ菜の漬け物がピリっとしていいアクセントになる。法事の食事にふさわしい逸品。

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デセールは名残の苺、デコポン、びわをアソートしたもの。特製ソースをかけていただく。軽いお斎なんだけどお腹いっぱい。

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味よし 5月

弊社近くにある焼肉店に法事のために帰阪した姉夫婦と母親の4人で訪問。黒毛和牛にこだわり、上質な肉を比較的リーズナブルなローカル価格で提供されているので地元でちょっといい肉を食べたいときに重宝する。この日もGWの最中予約で一杯だった。

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ビールと共にしっかりと洗い込まれた生センマイ、キムチ盛り合わせナムル、突き出し3種をいただく。焼肉店なんだけどいろいろな韓国料理もメニューにあってしっかりとした作り込みのせいか何を食しても美味しい。

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お約束の塩タン(写真は2人前)は脂たっぷり。掘りごたつの席でカジュアルに上質のお肉が食せるのはとても嬉しい。炭火なので火力の調整が難しいけどホールの美人スタッフの方が丁寧に調整いただける。地元の会社や家族連れ、カップルなど客層はいろいろ。完全なる地域密着店。

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この店で必食の黒毛和牛のファミリーセット上6300円。口の中でジュワッと溶ける上ロースはサーロイン部分を使用、上バラは脂ありまくりだけど上質、希少部位でなかなか入手困難な国産ハラミ、上ミノ、シマ腸など。4人から5人で食す量なのでかなりお得と言える。

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塩胡椒したミノサンドを山葵醤油で食す。分厚くて脂たっぷりのミノがあっさりと食すことが出来る。

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仕上げは白濁したスープが特徴のテールスープ。トロトロした食感はテールから髄が出ている証拠しかし味はクリアで雑味なし。なかなかこのように炊き込むことは出来ない。1年前に死んだ父がテールスープ大好きで母がよく作っていた。

明日は父の1周忌・・・早いものです
大阪市住之江区東加賀屋4-7-12
06-6686-722

味よし焼肉 / 住吉大社駅北加賀屋駅住吉鳥居前駅

夜総合点★★★☆☆ 3.8


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花あずき 5月

たい焼きマニアの私が個人的に大好きで日本で一番美味しいと思っている堺のお店。。たいやきブームも一段落した昨今、堺東駅から徒歩15分という辺鄙な場所にての営業にも関わらず不動の人気を得ておられる。場所は阿倍野筋を堺方面に南下して一条通沿いのスーパー玉出の横の道を入って3軒目。通りに小さな看板があるだけでかなり解りにくい。店内ではご主人が一人で1つ1つ丁寧に焼き上げている。自社の会社の社員の土産や友人に買って帰るんだけど焼きたてを店の前の椅子に座っていただくと悶絶するくらいの感動がいつもある。

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お薦めは粒あんとカスタードの2種。この日はいつものように店先の椅子に座って粒あん120円をいただく。

注文を受けてから一つ一つご主人が心を込めて焼き上げるのを見るだけで頭が下がる。焼き上げているあいだ店主の奥さんと世間話。彼女はこのブログの読者さんでもあり、愛想と人柄の良さに触れ、いつも心を温かくして帰る事が出来る。この日はマスクをしておられたがかなりお美しい方でこのような方に接客してもらえるたい焼き屋さんは日本のどこを探してもありえないと確信する。

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焼き上がったたい焼きはビジュアルに特徴があり、パリパリとした食感の羽は炭酸煎餅かゴーフルのよう。お腹の部分は薄皮で柔らかく仕上げられ食感の対比が面白い。餡は頭から尻尾までびっしり入る。他の方のブログでよく紹介されるがまさに「3Dたい焼き」のようである。

とにかく一口食べると「ああ生きててよかった・・・」と実感出来る。あんこは小豆の形を残しながらやわやわのフワフワトロトロに仕上げていて齧り付くと熱々のあんこが飛び出すので注意が必要。食べ出すと3個くらいいっぺんにいってしまう。お茶とか水とかはこのたい焼きには全く不要。軽いので水のように食べることが出来る。高級和菓子に匹敵する品質を有する。夜店や屋台のものとは全く別物である。

たい焼きに使用される粒あんは店の奥で十勝産の最上質の小豆を店主が大きなカマで直火で炊き上げる。上白糖だけだと甘さや旨みが不足するのでいくつかの砂糖を混合する。これが企業秘密らしい。確かに出来合いのあんこに比べるとあっさりしているんだけどコクがあって後を引く甘味が長く続く。これは他のたい焼き店では絶対にない。こちらのお店のたい焼きを食すと「他店では無理」と必ず思うはず。

前から凛とした品格が感じられる鯛の姿がずっと気になっていたんだけど、鋳型を作る木型は現代の名工と黄綬褒章受賞された伝統工芸士である市原吉博氏に依頼したものということを知り納得する。

たい焼きの味を形成する要素はあんこと皮しかないんだけどあんこは小豆の種類。炊き上げる水の種類と量、使用する砂糖の種類、炊き上げ方に分類され、皮は小麦粉の種類とブレンド、水とのバランス、その他の調味料、鉄板の成形などに分けられ後は焼き手の技術で決まるのかなと思っている。すべてがしっかりと計算し尽くされて作られている。あと隠し味は店主の人柄とたい焼きにかける情熱かな。

カスタードも必食できちんと作ったクリームを使用。バニラスティックのさやから取り出したバニラビーンズ、無塩バターを使用する。本物の味と香りは他店のものとは天と地ほどの差がある。少しやり過ぎの感もあるがこれがこちらのご主人の矜持である。現在食べログたい焼き部門で9位、全国では104位に位置するがトップに君臨する日はそう遠くないと確信している。

大量注文をするときは必ず電話で予約くださいね。

堺市堺区一条通9-24
11:00~19:00
水曜休み
TEL:072-227-0808(電話予約がお勧め)


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