西安その5

かつて西安(長安)はシルクロードの出発点と言われていてシルク(絹)だけではなく、人や文化、いろんなモノが運ばれ、メソポタミアで栽培が始まった小麦や麺文化をはじめとした食文化もシルクロードを通って伝わったといわれる。当時のシルクロード交易の担い手がイスラム人で西安にあるの回民街(回民というのはイスラム人のこと)の近くにはモスクの西安大清真寺があり、かつてはイスラム教徒が数多く住んでいたことが伺える。今では西安No1のB級グルメ街になっていてそこが今回の旅行で一番楽しく勉強になった。

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西安B級グルメ代表が羊肉焼き。10元なので170円くらい。柳の枝で作った串に刺して焼く。店頭で羊を解体しながら焼きまくる店もある。香ばしい区民等の香辛料の香りがとてもいい。何度も味をつけて何度も炭に叩き付けるように焼き上げる。串焼きだけではなく足を煮込んだものもよく見かける。

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西安バーガーとも言われる牛肉の柔らか煮を細かく包丁で刻んだものを饅頭のような生地のもので挟んだものや麺打を見せながら作る冷麺のようなもの、「桂花糕」という、カステラみたいなお菓子など郷土色溢れる食べ物を売る店が所狭しと並ぶ様は圧巻。

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巨大な天体望遠鏡で星を見せる屋台などもあったり中国人の商魂の逞しさにビックリ。西安で是非食べたかったのが「ビャンビャン麺」と呼ばれるもの。注文を受けると小麦団子を出して手で伸ばしておもむろに湯がく。丼の中には分厚くて幅広のうどんが1本だけ入る。その上に普通はスープが入るんだけどこちらのお店は油溌麺と言われるもので唐辛子入りの味噌やピーナッツが載せられているイスラムの汁なし麺。

スパイシーで完全にはまる味でビックリ。台湾の油そばのような感じだけど見た目よりもあっさりしている。麺を食べているというよりも春巻きの皮を食べている感触。コシもあってかなり美味しい。

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この漢字一文字で「びゃんびゃん麺」と読む。中国で最も画数の多い漢字らしい。なんと56画・・・・(おわり)

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