すし豊 12月【大阪市 東天下茶屋】

最近結婚された普段仕事でお世話になっている友人と表記の店を訪問する。せっかくなんで伊勢エビのお鍋でお祝いをしようと思っていたんだけど店主曰く「中国人が伊勢エビをたくさん食べやがるんで仕入れが高くて困っちゃうよ〜」という理由で最近は伊勢エビの仕入れをしていないらしくそのかわり毎年この時期にいただく高知県の四万十川で獲れる川蟹のお鍋を前日から予約する。

江戸っ子のご主人は東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したと言う話もかれこれ25回は聞いている。名前は安田豊次、だから「すし豊」。

ファザードも店内もかなり昔の空気が漂う。カウンター8席とテーブル席が8席のみ。客層はいろいろ。。。
お鍋の前に寿司をいただく。

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寿司の最初は大阪湾のハリ烏賊。独特のぱりっとした歯ごたえとともに胡麻の香りが口の中に広がる。塩とスダチを軽くあてているので烏賊の甘味がいっそう際立つ。

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河豚はもみじ卸と葱ポン酢。。上身を少し熟成させているので特有の尖った食感もなくシャリとのなれ具合もとてもいい。

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マグロの漬けと名物ヒラマサの蕪寿司。この蕪寿司は味の三段ロケットと言われていて酸味のあるサッパリした蕪の味、続いてヒラマサの旨味とコク、そして唐辛子の辛みと続く。主人に「味が三回変わってから飲み込んでね〜」とい毎回言われてはや15年。月日の経つのは早いものである。

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かなり大きなコハダは身も分厚くてたべごたえあり。日本酒の熱燗といい相性である。。

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炙ったカンパチは香ばしくて脂が口の中に溶け出す感がとてもいい。ポン酢と紅葉おろしとの相性も抜群。身の甘さに感激する。

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濃いたれで味つけられたハマグリは濃いめの煮詰めが更に塗られる。しかし見た目ほど辛くはない。しっかり火入れするのが関東風。。

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鯛は少し熟成感も感じ、ねっとりとした舌触り。旨味たっぷりで噛めば噛むほど上質のアミノ酸が味蕾を直撃し、味の情報が味神経線維を伝わりながら脳幹を経て大脳皮質の味覚野に伝わる。

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「口の中で溶けちゃうよ〜」と言いながらさっと炙られて提供される大阪湾の煮穴子はスフレのような食感。提供されてから15秒以内に口に入れるのがこの店のルール。

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この店以外では食したことがない軽く炙られて提供される烏賊の印籠も江戸前の古い仕事。烏賊の胴体にシャリが詰められているんだけどまん中には白子、両端はイカの玉子が入っていてサクッとした身の食感と卵のプチプチ、白子の滋味がとてもいい。まさに新富寿司のスペシャリティー。

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カウンターの水槽にいる川蟹はもずく蟹ともいわれ爪の部分に毛が生えている。これをまず冷水で締めて失神させてからさばいて殻ごとミキサーにかける。それを裏ごして殻をとる。3回くらい繰り返して丁寧に身だけを削ぎ落とす。手間をかけて取り出した身を鍋に入れて食す。

一見して蟹とはわからないふわふわした身は独特のコクと旨みがある。出汁は甘味と塩分控えめなのでかそけき蟹の味がよくわかる。「最初は手前の身だけを食べてね〜」と言われる。日本酒と一緒にいただくと至福の時間を味わえる。

ぐつぐつ煮ていると殻から蟹のエキスが出てきてゴボウや豆腐に蟹の味が移り出す。ご主人の指示通りに少しずついただく。蟹の味噌やエキスが出汁と相まって最高の滋味を感じることができる。

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最後に鍋の底に沈んだ甲羅部分の味噌と卵をを齧り付く。。松葉かにの濃厚さは無い。どちらかと言えば上海蟹に近いがそれよりも上品な味わい。がその分上品な味わい。食べすすめていくと最後にご主人が鍋を持ち上げて鍋についたエキスを出汁に戻す作業をされる。この時点で出汁は蟹のエキスのせいでラー油状態。

最後にお漬け物をいただいてお腹いっぱいごちそうさまでした。。

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
電話:06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

大阪市 東天下茶屋 寿司

スタンド又三郎 12月【大阪市 長居】

日曜日に朝ランのあと銭湯に入って表記の店を訪問。
現在、食べログ焼肉部門日本一の「又三郎」さんのディフージョン店。本店はしばらく予約が取れないがこちらは少しまし。。

カウンターとテーブル席で10席余のこじんまりした感じなんだけどお店の半分以上をオープンキッチンが占める。

こちらのお店は熟成肉を使ったステーキやハンバーグを店内でカジュアルに食すことができるので一人でお肉をゆっくりと楽しみたい方にはぴったり。外観、店内共にカフェのような佇まいでかなりおしゃれな感じ。

本店より更に辺鄙な場所に合って価格もそこそこアッパーな感じなんだけどいつも客だらけ。。お店の入り口には「ステーキスタンド又三郎は、大人が寛ぐ空間にしたいと思っております。誠に勝手ですが、小さなお子様を連れてのご飲食は又三郎本店をご利用くださいますようお願い申し上げます」という看板がかかる。

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エントランスにある巨大な熟成庫には部位別にエイジングされている。オーナーは産地と牛の躯体にもこだわりがありまずは熟成してさらに肉質が美味しくなる牛のポテンシャルを追求されている。。ランチは 熟成もも肉、ハンバーグ、焼肉の3種類で構成される。売れ筋の熟成肉のランチセットは3500円。詳しくはこちら

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こちらのお店は本店でパティシエも兼ねる高見シェフがすべてを取り仕切る。仕事に対する熱意と細やかな感性は最近類を見ない調理師である。

ディナータイムの看板商品の熟成ステーキは
モモ肉 100g ¥2,800〜3,000、150g ¥3,900〜4,300/フィレ 100g ¥3,700、150g ¥5,300/サーロイン 100g ¥4,300/150g ¥6,200
というラインアップ。

この日の目的はハンバーグ。2500円のセットを所望する。

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まずはサラダが登場。ドレッシングがかなり美味しい。冷たい生ビールとともにいただく。

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前菜の盛り合わせがサッパリしているんだけどコクのあるカリフラワーの冷製スープ、ローストビーフとサラミ、きのこのキッシュはかなり美味しい。キッシュは普段食べないので具体的に説明出来ないがビールによく合う・・・蕪とパプリカのピクルスは優しい味わい。牛肉のリエットの安定感のある美味しさも嬉しい。

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しばらくして出てきたメインのハンバーグはパンパンに膨らんだビジュアルの美しさと相まって見ただけで美味しいとわかる空気感を纏う。

ハンバーグは最初にフライパンで両面を強火でさっと焼いてからオーブンでじっくりと焼き上げる。熟成肉のさいころ状の塊を入れているので火が通るまでにはかなり時間はかかる。しっかり下味をつけているのでそのままいただくのがおすすめ。バーベキューソースも添えられる。

ラギオールのナイフで大きめにカットして口に入れると熟成肉の塊が口の中で暴れ出す。それを噛み締めるごとに茶豆のような香りと熟成肉のアミノ酸満開の旨味と滋味で口の中がいっぱいになる。牛肉100%なんだけど思ったよりもあっさりサッパリいただける。

付け合わせは「インカの目覚め」をブイヨンで炊いたもの、蕪のソテー、エリンギ、アスパラなど一つ一つが丁寧に仕事を施されているのはさすが。美味しいコーヒーもいただいて滞在時間は2時間でした。満足感2000%。。   何もかも一流です・・・・

大阪市住吉区長居2-9-14
06-7506-7826
月曜、木曜定休

又三郎 ステーキスタンドステーキ / 長居駅鶴ケ丘駅

夜総合点★★★★ 4.0

大阪市 長居 焼肉レストラン

カドヤ 12月【大阪市 天王寺/阿倍野】

週末は天王寺の映画館でレイトショーを一人で見るのがマイブーム。
その前にキューズモールにある表記の焼肉店で一人焼肉をするのがお決まりコース。

こちらは昼間はワンコインで焼肉が食せる一人焼肉店。夜はバラ肉を使った焼肉定食1000円が有名。肉が上質なので一日中繁盛している。お店はL字のカウンター11席のみでコンロが一人に一個の配置。隣の客は4人連れなんだけどカウンターに並んでそれぞれのコンロで自分の肉を焼きながら食べながら話をする。この日は上焼肉盛り合わせの大盛り1900円を所望する。

いつものようにタン、ハラミ、上ミノ、バラ、ロースの盛り合わせ。過去に国産牛を使用と言っておられた記憶がある。結構厚みのある肉でホルモンの鮮度もいい。

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あとは単品でテッチャン、アカセン、センマイ、マメなどを個別に注文する方も多い。焼肉の盛り合わせに御飯とみそ汁とキムチとキャベツがつく。店内にあるテレビを見ながら気を使わず一人でゆっくりと食する焼肉はとてもいい時間である。

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目の前のコンロで自分で焼いて葱の入った甘辛濃いめのタレにつけて御飯と一緒にワシワシと食す。こちらのような味噌系のタレを出す店は最近少なくなっておりいつもノスタルジーも一緒に食す。それぞれの肉は結構分厚くて食べ応えもある。瓶ビールを手酌で飲みながら「美味しいなあ」と心の中でつぶやきながら黙々と食す。

どの肉も柔らかくて特にタンは上質。価格を考えるとかなりいいと思う。少量多種の盛り合わせはまさに一人客にぴったり。年配のご夫婦で営まれていてあべの銀座にあったころからの付き合いなんだけど無駄な会話はほとんどしない。夜の炭水化物もたまにはいいな。

大阪市阿倍野区阿倍野筋1-6-1 ヴィアあべのウォーク1F
06-6641-6611
11:30〜13:00 17:30〜21:00

大阪市 天王寺/阿倍野 焼肉