2014年02月

紫苑【大阪市 梅田/JR大阪】 【大阪市 西天満】

言わずと知れた西天満の老舗料亭。大女将さんが2年前にお亡くなりになってから初めての訪問。

こちらのお店は大阪の法曹界が育てたお店とよく称される。5階建てのビルの中に大広間や掘りごたつの小部屋などがたくさんある。会合の内容と種類と人数によりいろいろ使い分けが出来るようである。外観もお店の中も料亭の雰囲気が漂っていてタクシーが着くと下足番の方が出て来られて案内いただく。。

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一階の部屋でお薄と和三盆のお菓子が供される。接待の女性の方がとても若くて美しい。お茶をいただき終わるとお部屋に案内される。

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どの接待の方もとにかくご挨拶がとても丁寧。きちんと教育がなされていることは一目瞭然。

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日本間でお膳をつかっての食事で2月なので立春大吉と書かれた縁高が春の気配を感じさせる。乾杯は濁り酒。これも又美味しすぎる。猪口は古九谷でグラスはバカラ。

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ふたを開けると丁寧に調理された前菜いろいろ。鯛の卵もしんみりした味付け。時期の金柑やゴボウも絶妙の塩梅。手のかかった繊細な仕事も素晴しいが素材のよさが際立つ内容。

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壁には輪島生まれの日本画家、中町進氏の金沢城のお軸と椿と寒梅が巧みに配される。これだけで個人的にはノックダウン。反対の壁には花園大学の学長も務められた天竜寺の山田無文老師の「梅花開五福」が掛けられる。

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お椀は蓬の入った清汁仕立て。塩梅も鰹が効きすぎない上品な加減。中に生雲丹が鋳込まれている。。まさに蓬山の風情。

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お造りは鯛、マグロ、シマアジ。。盛りつけの端正さはさすが。

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芹の和え物なんだけど普通以上に美味しい。かなり手がかかっているのと食材のよさが半端ではない。そして器のよさにうっとりする。。

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寒鰤を味噌漬けにしたものは不要な水分も抜けて鰤の旨味がしっかり感じられてホント美味しい。つけあわせの辛子蓮根と大徳寺納豆も秀逸。

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具も何も入っていない汁はゴボウのスープ。柔らかくてクセもなくてとっても優しいお味。

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炊きあわせは大根と豆腐。簡単なようなんだけど大根の柔らかさと味の浸み方が半端ではない。しっかりと灰汁抜きをして針で表面を刺して塩分が浸透しやすくする細やかな仕事ぶり。形を崩さずほろほろと箸で崩れる煮方はかなりの技術を要する。

豆腐は手作りで中に柔らかく炊き込まれた穴子が入る。簡単な料理に見えて実はかなりの手間がかかっている。すべての料理で厳選された材料を真面目に調理しているのが伝わる。同業者として一番よくわかっているがこのような当たり前のことが最も難しい。

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ちりめん蛸と胡瓜の酢の物。蛸は柔らかくて味も深くて見た目もとっても美しい。

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食事は温製の冷や麦。のっかてる温泉卵も美味しいし出汁の塩梅も完璧。手延べの麺の美味しさに驚く。

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デセールの盛りつけもとても美しい。厳選された素材はどれもが美しい。大女将さんが健在だったときには毎日お座敷に来て挨拶をされていたと聞く。80才を過ぎていたんだけど綺麗な着物を着て震えながら話されていたのを思い出す。

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最後の最後は白玉の入った一口ぜんざい。年内に食べてはいけないとされる干支の飴はお土産。最初から最後まで手抜きなしの超一流の料理。見かけも味も完成度の高さに敬服する。料理の味、器、調度品、床の間を含めたお店全体の風情、敷居の高さを客に気を使わせない気配りなどどれを取っても超一流の料亭だと個人的には思う。

内容の割りには値段が高いとか他店と変わらんと言ってる方もいるがセンス不足の味音痴としか言いようがない。客としても絶賛するし同業者としても常に敬服するお店である。

大阪府大阪市北区西天満4-9-16

大阪市 梅田/JR大阪大阪市 西天満 和食

ばらの木【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

1953年創業のミナミの周防町にある老舗洋食店。ドミグラスソースが看板メニューで25年くらい前はビーフシチューをこの店で頂くことが大人との出会いだった気がする。久しぶりに伺うお店は内装もほぼ変わらず。隣にバーがあった気がしたが今はもうない。当時はコックが6人くらいいたような気がする。

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2年前に一度お店を閉めたと聞いていたが今はメニューも変わって普通に営業。外観内装とも昭和な感じで私的には落ち着く空間。ランチタイムメニューのハンバーグと鯛の身が入ったクリームコロッケセット1200円を所望。店はカウンターのみ14席でシェフと見習いの2人でまわす。

夜は和牛ミンチのハンバーグ、ビーフシチュー、和牛へレ肉のビーフカツがウリらしい。

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野菜のポタージュは普通においしい。カボリャがベースであると思われるが見た目ほど濃厚ではない。

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ハンバーグはふわふわ。ナイフは使わずにお箸で頂く。和牛を使っているとメニューに書いてある。お箸を入れると肉汁が飛び出す。香り高くてまろやかなソースと相まってまさにプロの仕事である。懐かしさと昔の思い出が蘇る。

鯛のクリームコロッケも始めて頂いたがかなりクオリティーが高い。タルタルとの相性も悪くはない。店の方も愛想がよくて気負いなく美味しく頂くことが出来る。この店で一人で普通に昼ご飯が食べれるようになったのかと感慨に耽る冬の日の午後・・・

大阪市中央区東心斎橋1-16-14
06-6271-7417
営業:11:30〜15:00、17:00〜22:00
定休:月曜日

グリルばらの木洋食 / 心斎橋駅長堀橋駅四ツ橋駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 心斎橋/四ツ橋 洋食レストラン

新富士【大阪市 岸里】

表記の店で一人でランチ。玉出にあるポークチャップが有名な「新富士本店」とは別のお店。場所は地下鉄岸里駅を降りて交差点を西に200m。一方通行の細い道をくねくね行くと左手に現れる。

チーズケーキのリクローおじさんのお店の創業地の真ん前にある。今は本社工場となっている。

そんなことはどっちでもよくお店は「洋食と和食」というかなり変わったカテゴリー。とんかつと湯豆腐のついた会席膳なども予約で注文出来るよう。店の2階は座敷になっている。まさに地元に根ざした老舗である。

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店のファザードはメニューを含めいろんなものが貼付けられている。牛の置物などよく見ると見所満載。歩いて行くには遠いけどすぐ横にコインパーキングがあるのでとても便利。

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メニューはすべてリーズナブルな価格設定。おろしとんかつとカツカレーが有名。ピラフじゃなくてヤキメシとあるのが面白い。

ジャンボメニューも有名でジャンボかつカレー1300円はあちこちのブログで紹介されている。「バカ盛カツ丼1300円」と言うのが興味深いんだけどこの日は昔からある看板メニューの「牛ヘレあみやき定食1900円」をお願いする。週末のマラソン出場の後かなり身体が疲れていたので肉を食べたかった。。。この日は最初からこの店のこのメニューを狙って訪問。

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甘辛い醤油ダレで付け焼きにされた肉が登場。網焼きにされた肉の香ばしさもしっかり感じられてボリュームもたっぷり。一口で口に入らないくらいの大きさのヘレ肉が5枚くらい。

包丁でしっかりと下処理されていて歯がいらないくらい柔らかい。ムシャムシャと白い御飯と共に食すことが出来る。赤身肉と言うことと醤油の焦げた風味やタレの美味しさでいくらでも食べることが出来る。

完食したら身体からパワーがみなぎる。ホント疲れたときにぴったりだわ。。お客さんは地元の方ばかり「あっさりしっかりたっぷり」食べたいときとても重宝する。

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この店を西に行ったとこにある「なにわ飯店」昔はラーメン100円だったけど今は300円。時代の流れを感じるな。

大阪市西成区千本北2−28−13
電話番号/ 06-6661-4141
営業時間/ 11:00~21:00
定休日/ 月曜日

大阪市 岸里 洋食和食ラーメン