イタリアン

Il Povero Diavolo/イルポーベロディアヴォロ  12月【大阪市 大国町】

個人的に一番好きなイタリアンを久しぶりに訪問。12月は当然の事ながらどんな日も満席なんだけど、この日は2日前キャンセルが出たらしく知人を誘って早い時間に伺う。

こちらは大国町の木津市場横の簡易商業施設にある唯一の高級レストランなんだけど食材には魚だけを使用し、独創性と芸術性に溢れた逸品を提供される。こちらの羽田シェフの科学的に食材の特製と相性を考察し、様々な技法を駆使しながら独自の世界観を持つ料理に昇華させる技術とセンスにいつも敬服する。最近は辻調理師学校の講師もされていると聞き及ぶ。

この日は全10品のフルコースをカウンタ−でシェフの手元を見ながら楽しませていただく・・・・と思いきや、撮った写真の半分を誤って消してしまった・・・

2016-12-12-18-41-43

いつも最初はグリッシーニが出て来るんだけど、この日は手作りのビスケットのようなものが登場。コースの始まりは「烏賊と三つ葉」を使った一皿(写真なし)。生の甲烏賊とその下足とイカスミを合わせてスフォルマートしたもの。三つ葉を素揚げしたものと一緒にいただく。文章にすれば単純だが細かな手間がたくさん入る。

2皿目は真魚鰹のお造り状態のもの(写真なし)を根パセリのソースと一緒にいただく。脂の乗った真魚鰹は新鮮だけどどうしても味が淡白なので羽田シェフは帆立のジュを加えたりして深みを出す。

2016-12-13-10-36-03

3皿目はホウロウの鍋で提供される。鮮魚をヒバと杉板に挟んでフィンランドサウナ状態で蒸し焼きにしたスペシャリティ。火入れする前のプレゼンテーションも嬉しい。

2016-12-12-19-19-34

中身は新鮮なオーブンでレアに焼き上げた鱈とその白子が入ったもの。「これはもう完全に和食でしょ」と尋ねると「この料理は羽田(シェフの名前)が作る【羽田リアン】です」との答え。あしらえは百合根のペースト。

どの皿も和の食材や調味料を一部に使う事でとっつきの良さと食べやすさを工夫されている。

2016-12-12-19-37-18

4皿目は絶妙な火入れをした「鰤大根」。オーブンで常に中心温度を測りながら的確な焼き具合を探る。身の中心はロゼピンクだけど皮目はパリパリ。大根はシャーベット状態。鰤との温度差も刺激的である。

2016-12-13-10-40-03

5皿目は若布に包まれて蒸し焼きにされた鰆。青さ海苔のソースとグリーンレモンでいただく。鰆を柔らかい若布と一緒に青さ海苔のソースをつけていただくと瀬戸内海の海に浮かぶ島々が目に浮かび、「瀬戸は〜日暮れて〜夕波~小波~」と小柳ルミ子さんの歌声が頭の中を横切る。

6皿目はヨコワを焼いたものなんだけど苦手なのでパスさせていただいた。コースをすべていただくといつもお腹がはち切れるのでちょうどいい。

7皿目はワタリガニのスープのようなもの(写真なし)。

8皿目は自家製の大和芋で作ったニョッキ。自然薯とパルミジャーノの濃厚なソースはバケットとともにいただくと中毒になりそうな後を引く味。

この辺りになるとワインのアルコールのせいで頭が酩酊状態となり記憶も不確かとなる。

2016-12-12-20-50-50

デセールの一皿目はフレンチトーストにはったい粉で作ったグラニータを乗せたもの。その上に粉末のはったい粉がかかる。食べた事がない食感だけど懐かしいお味。

2016-12-12-20-58-51

最後はホワイトチョコでくるんだ液体状の「安納芋」でフィニッシュ。杏仁豆腐やバナナのときもある。。でもビジュアルはいつも同じ。。

2016-12-13-10-32-59

すべての料理にワインをペアリングしていただく。価格は料理と同じくらいなのでかなりお得。いつもお任せだけど外した事が全くない。スタートは果実味たっぷりの辛口シャンパーニュ「ロワイエ・エ・フィス 」。続いての「スキオペット」のソービニオンブランは果実味たっぷりで酸味とミネラルのきいたヴォリューム感のあるもの。真魚鰹のお造りにドンピシャ。

「リムー・ブラン[2015]シャトー・ド・ゴール」は シャルドネ中心の淡いイエローのふくよかボディータイプ。余韻も長くて蒸し焼きの鱈との相性もいい。

鰤大根と合わせたランドックの「ゼリージュ=キャラヴァン」は更にボリュームのある黄金色の 味わい深いもの。香りも濃厚でモンラッシェのような印象に残るエレガントな佳品。いつまでも残る余韻にうっとりする。本当に「美味しいな〜」と思う最近のスマッシュヒット的な一杯。

ここで日本酒登場。秋鹿の「朴」は特別純米無濾過生原酒。木の香りがほのかにして甘めで濃厚な旨味たっぷりで熟成感と野趣溢れながらもまとまりのある穏やかな原酒。料理との相性は当然ドンピシャ。

続いていただいたのはスロバニアのワイン。アメリカでいただいた事があるが日本では初めて。しっかりしたボディと圧倒的なふくよかさとまろやかさでムルソーのようなミネラル感と葡萄の凝縮感を感じる。

最後に出されたニョッキと一緒にいただいたのはトスカーナのビオワイン「ソラティオ・デ・ラ・チェレータ」 素直で優しい味わいで自然な甘さがソースによく合う。

最後はイタリアのpantelleriaという島でつくられる「Moscato Passito di Pantelleria(モスカート・パッシート・ディ・パンテッレリア)」というデザートワインをいただく。栗や杏のような甘い香りが特徴。葡萄を乾燥させて糖度を高めて発酵させるものでフランスの貴腐ワインも同じ製法(だと思う・・・)。こういったワインをハードタイプのチーズと一緒に食すのが大好き。

料理のみならずお酒も大満足の良い時間を過ごす事が出来ました。そのあとは市場にある太平の湯で温まってマッサージをしていい気分で帰宅する。

過去のIl Povero Diavoloはこちら

大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 大国町 イタリアン

anello(アネロ)【大阪市 扇町/天満】

天満で友人と打ち合わせを兼ねた会食。天満駅より徒歩5分の駅から少し離れた池田町にあるイタリアン。

2016-12-09-19-33-18

テイストが似ていると思い、後で調べると近くの繁盛店の裏ヒロヤ出身のシェフが独立した店らしい。

p7036483s

最初にビールをいただいてお薦めの前菜盛り合わせ5種 1,000円を所望する。ポテトサラダが蜂蜜がかかっているのか、甘いのにビックリ。軽く炙られたシラスのブルスケッタはガーリーックと塩がかかっていてイタリアンな味になっているのに感心する。

2016-12-09-18-09-30

鴨ロースのタリアータは特にどおってことはない。キッシュはバーナーで炙られて中のチーズが少し溶けて柔らかくなっているのが特徴。大きなカットのヨコワは食べていない。1000円でどかーんとこれだけ食せるというのがビックリ。

p7036477s

ボリューム満点でこれだけでお腹いっぱいになる。ハウスワインのグラスは350円はサッポロの「北極星」酒屋で買えば1升で1500円くらいだったと思う。高いワインはあえて置かずにリーズナブルに安心して楽しめるようにしているのはさすが。

p7036478s

お薦めのイタリアの辛口白ワイン2300円をいただいたけど不味くはなかったけど美味しくもなかった・・・

日替わりのアヒージョをすすめていただいたので所望する。この日は野菜とベーコンと海老ということらしい。

2016-12-09-18-23-57

野菜炒め風に盛られたアヒージョ登場。いろいろな野菜が山盛りになってそれをバケットに乗せていただくという趣向。しっかり堪能できるありそうでなかったアヒージョである。バケットが進みまくる。横の客が食べていた貝のワイン蒸しも美味しそうだったが腹パン状態。こちらのお店は何人かで来てシェアするのがお薦め。時分時はいつも満席とスタッフさんが言っていた。寒空で若い女性客が席が空くのを待っているのを見てそそくさと店を出る。。。

大阪市北区池田町14-12

大阪市 扇町/天満 イタリアン

青いナポリ【大阪市 天王寺/阿倍野】

テンシバ公園で大きな女性イベント?があって飲食店経営をする友人がそこに仮設の飲食店を出すということで日曜日の午後にお出かけする。あべちかでビールと串カツを食べて、その隣の居酒屋のおでんがおいしそうだったので軽くつまんで100円ショップでレジャーシートを買って友人のブースを訪問。

2016-11-13-13-06-24

お好みの「千房」や「はり重」さんのブースの横でスープや手作りソーセージを売りまくっていた。軽く挨拶をして芝生にシートを敷いてウトウトしていたら2時間経過。寒くなってたので撤収して表記の店を訪問。

カウンタ−の窯の前の席を用意いただき、サービス係のアルバイト大学生とよもやまな話をしながら安いピノノワールと一緒に好きなものをつまむ。

2016-11-14-10-58-03

アオナポ魚介プレート1400円はいつもいただくメニュー。大きなサイズの赤足海老は冷凍だとは思うけどかなり上質。ムール貝や蛤も新鮮でボリュームもあって食べ応え満点。手作り感あるバジルのソースもとても口に合う。

お店は内装外装含めてかなりおしゃれで客層も家族連れから若いカップル、私たちのようなおじさん客まで多種多様。

2016-11-14-10-57-57

小海老のスパイシーフリット650円も来るたびに注文するメニュー。トビアラ海老をクミンと塩で味付けてるだけだけど海老のクオリティーがいいために食べ飽きない。

2016-11-14-10-57-51

シーズナルメニューの小カブと釜揚げシラスとモッツァレラのピッツアはスライスニンニクがしっかり効いたパンチのあるお味。カブの甘味がトマトソースの酸味と相まって初めて頂いたけどかなり好みの組み合わせ。

昔にナポリでピッツアの自動販売機を見たことがある。5ドルくらいで焼きたてのピッツアが出てきてビックリした記憶がある。さすがイタリアと感激したが日本でもうどんの自動販売機くらいあっても良さそうと思うのだが・・・

子供の頃に「ピザって10回言って」と言って、肘を指差して「ここは?」って聞くと「ひざ」って答えちゃう遊びを思い出した。・・・どっちでもいい話だが。。

大阪市天王寺区茶臼山町5-55
TEL/06-6773-2225
営業時間/ランチ 11:00~15:00 L.O.
ディナー 17:00~22:30 L.O.
カフェ 11:00~23:00 L.O.
定休日/なし
席数/全180席(店内120席・テラス60席)

大阪市 天王寺/阿倍野 イタリアン