日曜日の朝は雨が降っていたのでランニングは中止にして友人と表記の店で打ち合わせランチ。この店は創業元禄8年という尋常でないレベルの老舗。創業してから300年以上たつということか・・・
場所は阪堺線の宿院の駅前。近くに先祖の墓があるので子供の頃に墓参りの帰りに父とによく連れてきてもらった記憶がある。お店の形状がとても変わっていて製麺場と言うか工場が併設されている。のれんをくぐると明治時代さながらのテレビドラマのセットのような設えとなっている。もしくは田舎の資料館って感じ。レジを担当している若き店主に番号札を渡されてその番号の靴箱に靴を入れて指定された席に座る。お店が混んでくると2階席に通される。
昼時はどういうわけか100席近くあるお店が満席となる繁盛店でもある。ままごと用のようなちゃぶ台をはさんで2人で座る。
注文はせいろそばの一斤800円または一斤半1000円のみ。蕎麦は一斤という数詞なのかとこの店で初めて知った記憶がある。食パンと一緒なのね。。
まずは「つきだし」120円とビールを所望。鰹節にネギとワサビと醤油をかけたもの。。旨いとは思わないがまあこんなものと言えばこんなものか。
そして蕎麦登場。。気のふたを開ければ湯気がでまくり。30cm四方のせいろなのでボリューム満点。そのせいろの上にだし汁、生卵、薬味。。見た目の通り蒸篭で蒸されたようにして出される蕎麦はふにゃふにゃの角の取れたソフトな伊勢うどんのような食感。
濃い目の甘辛い出汁に玉子をかき混ぜて麺を入れていただくと摩訶不思議な食感で濃い卵の吸い物に麺を浸けて食している感じか。京都の竹邑庵太郎敦盛という店でもこんなの食べた記憶がある。
時間が経てば更に柔らかく伸びてでろんでろん状態でお箸でつかめなくなる。卵が絡んで歯がなくても食べれる状態である。たぶん時間は気にせずに大量に湯がいて蒸篭に入れて放置していると思われる。
そして最後は蕎麦湯で〆る。卵の味がよく利いていてこれは秀逸である。創業以来このスタイルでお店を続けられていることに敬意を表すると共にこの店のデフォルトが蕎麦の原点かといつも感心する。
あとどっちでもいいことなんだけど
お店はいつ来ても改修工事中。私の記憶では30年前から工事が続いている気もする。建物自体の築年数は不明で、ある方からこの店は
いまだに完成していないと聞いたことがある。ひょっとして設計者はアントニオガウディか?
堺市宿院町西1-1-16
TEL : 072-232-0093
営業時間 : 10時30分-21時
定休日 : 月曜
ちく満 (そば(蕎麦) / 宿院駅、寺地町駅、大小路駅)
昼総合点★★☆☆☆ 2.7