焼肉

焼肉萬野ホルモン舗 三休橋店

天王寺を中心に展開されている焼肉店の新店舗を視察がてら訪問。 ご案内いただいたようにこのお店は寿司屋のような感覚でホルモンやお肉を一切れずつの注文ができる「一切れ注文システム」を導入されている。

HPによるとホルモンだけでも30種類、牛肉の部位は80種類と聞き及ぶ。 お店は東急ハンズの裏ぐらいおしゃれなビルの一階。カウンター席と店の奥にテーブル席。

座ると七輪に炭をセット。

ビールで乾杯していろいろなものを一人づつお任せで出していただいた。

 

まずはナムルの盛り合わせ。キムチは苦手なのでパス。。。

最初のお肉はココロとハラミ筋、上ミノの盛り合わせ。タレどころか塩コショウもなしで素焼きでいただくのがお勧めと言われた。山葵漬けを乗せて醤油でどうぞと言われる。鮮度がいいために匂いや嫌な癖はほとんどない。

お肉はびわハラミという希少部分からいただく。。とても柔らかであっさりしている。。和牛のハラミは希少価値がありなかなか手に入らないと良く聞き及ぶ。

サーロインと腕の肉のくりみ。。これも一切れだけなのでペロッと食べてしまう。好きなものを好きなだけいただける仕組みに感心する。。お店の方の接客もとてもいい。

続いて上カルビとモモ肉。。。これもタレではなく素焼きで醤油でいただく。。。あっさりしいているのでいくらでもいただける。麦焼酎とぴったり。。。

まるちょうとハチノスはしっかり焼き込んでいただく。ホルモンには当然「マッコリ」飲みだすと止まらなくなってしまう。最近とくによく飲む。

最後はアゴ肉とコリコリという動脈部分をいただいてご馳走様。新しい業態店はいつも勉強になる。同伴者全員満足。お店は予約で満席続きと聞き及ぶ

大阪市中央区南船場3丁目3-1 BRAVI三休橋1F

焼肉萬野ホルモン舗 三休橋焼肉 / 心斎橋駅長堀橋駅四ツ橋駅


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又三郎 10月

20年前に南住吉でよく通った焼肉屋があった。30過ぎのお姉ちゃんが調理と接客をやりながら表でかんてきを洗って・・・必死のパッチでやっている姿に心が動き、また黒毛和牛をストレートに出す焼肉店も当時あまりなかった記憶がある。ポイントカードのポイントをためて手作りアクセサリをゲットして喜んだ記憶がある。。

人の口と好みは移ろいやすくいつの間にか私のお気に入り焼肉店からはずれてしまっていた。ここ数年熟成肉の日本のパイオニアとして店主の荒井さんとこの店が専門誌や情報誌にしょっちゅう出ておられるのをみて本当に懐かしく嬉しく思っていた。

先日長居に移転したのも知らず偶然店の前を通りランチをいただく。昔通った小さなお店が立派になって有名になって垢ぬけたフレンチレストランのような内装と巨大な熟成庫、プロパティシエが作ったと思われるセンスのいいスイーツ、上品な器。焼肉店で見たことのないオープンキッチンあの店が・・・・と感じいった

親戚のおばちゃんが久しぶりに会って「あんたちょっと見ん間に大きくなって~。ほんま立派になりはったなあ。子供のころからよう知ってんねんで・・・」という会話を巷で聞くがまさにそんな思いがした。。

この日は長居公園でナイトラン10キロ。つるがおか温泉で汗を流しそのまま自転車で直行。

(HP写真より引用)

ここ3回目の訪問でやっと店主の荒井世津子さんの顔を10数年ぶりに見た時は涙が出そうになった。。 私の顔も名前も覚えていてくれた。。もちろん私も覚えているが。。。人柄の良さと人を引き付ける優しさは相変わらずでまた業界の成功者としての自信がもたらす風格がオーラとしてでまくっていた。

この日の私との雑談にも「10年以上は鳴かず飛ばずで飲食店をなめていました・・・・」「焼肉やったらだれでもできる思って当時始めたんですわ・・・」プライベートな話なども・・・私よりも年上だったのには驚いた。。せやけどここまでなるにはかなり苦労されたよう。。

まるで同窓会での旧友との再会のようであった。。 趣味のランニングを半年間やってきて「走った距離は嘘をつかない」というオリンピアンの野口みずきの言葉をいつも心に留めている。そんなことを考えながら「本当によかったね。。。」と心から言えた。。

前にも書いたように熟成肉を焼くのは全てお店の方の担当で出来あがりまで30分以上かかる。 その間に前菜をいただく。ナムル君と生レバーちゃん。。10月1日から法改正で生肉が出せなくなったとのことこれはしょうがない。。

生センマイとタン刺し。。これは生でもいいらしい。どちらも新しくおいしい。。 ワインはピノノワールのカレラを所望する。

箸やすめにトマトのサラダと大人の野菜サラダ(少しピリッとしていてワインと相性バッチリ)

そして登場の熟成肉。60日熟成の 土佐あかうしのリブロースと30日熟成黒毛和牛のヘレを200グラムずつ所望する。店主自ら一番いいところを切りつけていただいた。こんな気遣いがとてもうれしい。

肉を常温に戻すために炭火で表面だけ焼いてアルミで包む。。そして寝かす。。。

そのあと再び火を入れる。。。そしてまたまた寝かす。。。

最後に仕上げで焼きこむ。でもそんな長時間ではない。。 アルミで包んで余熱で仕上げて切りつける。。

肉にダメージを与えないように眠っている肉を起こさないように炭火の力を借りて優しく優しく火を入れる。何回かに分けて焼いては肉を休ませてその間にじんわりと火を入れる。そうすることでで、肉本来の柔らかさも肉汁も保たれる。やっぱ肉を美味しくするのも、 不味くするのも、焼きの技術にかかってくるなと感じた。

まずはヘレ肉。。熟成は赤身肉が合うこと再確認。旨み全開。。炸裂する後味の深さ。。肉汁も強烈。。

6週間熟成させた土佐牛のあかうしは、これまで食べたことの無い深い旨みと香りを纏っている。口に含むとミルキーでナッツのような香ばしさ。。。うまみ成分が凝縮した深い味わい。ホースラディッシュ(西洋わさび)と塩でいただく。醤油との相性もよし。。

熟成、厚切り、炭火焼と短角牛のあか牛が本当にいい相性となっている。ホテルで鉄板焼きはもう食せない身体になってしまう。

アメリカの高級ステーキハウスでいただく肉はコクとうまみが強くて一人で500グラムくらいぺろりといただける。その割に肉汁もいっぱいで後味もとてもいい。それは熟成の生と最近理解した肉のおいしさって科学的に分析すると脂と赤身のアミノ酸の旨みである。

たんぱく質が時間経過とともに分解され、アミノ酸がたっぷり増えた 状態なのであろう。 しかも、炭で焼くと、肉汁をたっぷり含んだまま香ばしくなっている。。

世の中にいい肉を提供する店はいくらでもある。それをさらにどうすればより美味しくなるかを必死で考えられ試行錯誤された姿が目に浮かぶ。。

肉の業界は実に保守的で様々なつらいことや嫌なことがいっぱいあったに違いないだろうと肉をほおばりながら考えていた。

サイドメニューのサラダ等も焼肉屋のレベルをとっくに超えている。ワインの価格も良心的。この日は2人で3本あけてしまった。

この店はもはや焼肉屋ではない肉料理を主力とした食の桃源郷である。

大阪市住吉区南住吉2-2-1(第2、3木曜日定休日)

HPはこちら


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又三郎 その②

前日のランチに続いてフードコーディネートの先生と取引先社長を誘って熟成肉食べ比べ大会を実施。。。

最近マスコミ引っ張りだこの女性オーナーがこだわる熟成肉は私も昨年ニューヨークの高級スーパーやレストランで体感してきた。 「STEW REONARD」 や「HOLE FOODS」といった高級スーパーにはまっ黒けになった肉の塊が専用の冷蔵庫に山ほど入っているのを見てあまりの見た目の悪さに驚いた。ピータールーガというレストランで山ほど熟成ステーキをいただいた。

アメリカでは牛肉のブロックを乾燥熟成庫内に一定期間貯蔵する。USの肉は2カ月以上熟成したものをいただいた。

ビールをいただく前に熟成庫とその中にある肉の塊を拝見させていただいた。 真っ黒に変色したリブロースの塊は神々しい存在感があった。 土佐の短角牛のあかうし、黒毛和牛の様々な部位が所せましと並んでいた。

聞けば庫内の温度を1~3℃、湿度は60~80%くらいか。熟成期間中に、肉の中にある酵素等の働きで肉の繊維がゆっくりと壊れて肉が柔らかくなっていくらしい。

乾燥する目減りと黒くなった部分を切り取って商品とするロスがあるので、最終的に残るのはプロセスする前の7割くらいであろうか。

土佐あかうしの6週間熟成のリブロース。黒毛和牛のフィレ、モモ肉をそれぞれ200グラムずつ焼いていただきシェアすることにする。すすめられたが普通の焼肉には興味なしである。。

最初にビールと前菜をいただく。熟成肉だけをいただきに来たので普通の焼肉は今日は興味なし。真っ黒になった肉の表面をそぎ落とし脂身も取って塊をおもむろに焼く(というか完全に焼いてくれる)

前菜はかなりこなれていてタコ焼きのようなチーズの入ったガレット、牛タンの燻製、トマトのカルパッチョの盛り合わせ。アボガドとあわせたユッケも秀逸。綺麗な仕事の自家製ピクルスも実にいい。

ワインはピノノワールのカレラを発見。。良心的な値付けに感心する。至高のピノノワールと言われるカレラはロマネコンティと並べ表されると言われる。価格はたぶん30分の一くらいか。。

前菜をいただきながら店員さんが丁寧に肉を焼いてくれるところを見る。 最初に肉を常温に戻すためにさっと網の上に乗せて少し焼けたらアルミ箔で包んでむらす。 落ち着いたら再び焼く。。丁寧に焼き過ぎないように火入れをしてまたまたアルミ箔に包んで余熱でゆっくりと火を通す。

最後に仕上げるためにまた焼く。。。最後は肉汁を落ち着かせるためにまたまたアルミに包む。 焼き始めてから40分。。切り分けて持ってくる。。。。

まずはフィレをいただく。。黒毛和牛は熟成に向かないと聞いたことがあるがとんでもない。。 味わいも深く確実に濃い~味になっている。腐敗臭は全くない。肉汁はたっぷり。これは初めての体験。。

そして楽しみにしていた短角牛のあかうしのリブロースは食べた瞬間言葉をなくす。。。 喉を過ぎるとヘーゼルナッツの香り。アミノ酸凝縮の旨みは一同驚きである。。 あかうしと熟成肉との出会いは凄いわ・・としか言いようがない。。USビーフもそうだけど赤身肉に適しているのであろうし熟成期間が黒毛よりも2倍なのでその分パンチもあるのであろう。

多分これを食べたら普通の牛肉は食べれない。。。禁断の肉である。。ワインとのマリアージュも素晴らしい。 あまり渋く、重いワインよりも肉の味がはっきりわかるピノノワールを選んだのはグッドチョイスである。こんなに深い旨みと香りをまとった肉は初めてである。新宿パークハイアットのニューヨークグリルもかなり近い感じであるがそのときよりも旨みが強い感じがした。

モモ肉も旨かったが個人的には短角牛の赤牛が一番好みである。サイドメニューのクオリティーも高く、パティシエもいるためスイーツなどのデザートも本格的でとても豊富。

お土産に(イートインも出来ますが)、ローストビーフサンドやら、ハンバーグサンド、それにミートパイやら、勿論スウィーツまで。焼肉店の概念を変える店と行っても過言ではない。

オープンキッチンの焼肉店も初めて見た。

最後は小松菜ジュースが出てきて口の中がさっぱり。 お店のHPはこちら。熟成肉カレンダーのっています。

大阪市住吉区長居2-13-13長居パークホテル1F
06-6693-8534
営業時間 11:30~14:00 17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日 木曜日


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