海外

ホーチミンシティ 2020

2020年に開業してコロナロックダウンのためにやむなく閉鎖したホーチミンの和食店をリオープンする準備で2年ぶりに渡越する。円安と現地物価高で3年前に比べたら家賃なども含め全ての商品が140%くらいの価格になった感じがする。新しい業態を持つ飲食店もどんどん増えて旧態依然とした和食店などはどんどん退場となっている。

今でも都会の道路はガタガタでボロボロで躓きまくる。ゴミは捨てまくりで一歩外に出ると湿った熱気のため汗だらけになる。街は埃っぽくて空気も悪い、信号がほとんどないので道路の横断は命がけで何度も轢かれそうになる。。でも住み暮らし、働いている人たちのエネルギーが半端なく強い。。これから経済発展することは間違い街であることは今回さらに再確認する。

ホーチミンの超一等地に最近できた日本人オーナーシェフの「Fume」は数種類のお任せコースが主体の和食店。黒を基調としたかなりかっこいい内装。この日の献立はスタイリッシュな前菜、日本から藁焼きを含む、直送の新鮮な刺身が4種類、イクラご飯を挟んでタラ白子の天ぷら、A5ランクの鹿児島産の黒毛和牛ステーキ、秋刀魚の塩焼きが乗ったパスタ、メロンが20万ドン(11814円)日本人だけでなく高感度の若いベトナム人客でいっぱい。アラカルトで北海道産の毛蟹が3000円だった・・・・

日本人街のレタントンにある友人の経営する立ち食い寿司。3坪くらいの店だけどアメリカ人などの外国人で連日満席。現地の魚も使用してリーズナブルにいただけます。100店舗くらい展開できそう。

昔からあるホーチミンに7店舗くらいある大型寿司店。ロール寿司も最近はスーパーマーケットで買えるので目新しさがない。ヒラメの刺身は冷凍。海老のわさびマヨネーズ焼きもどおってことない。最近は飽和状態で価格競争も始まっていると聞き及ぶ。

大型寿司店でイノベーティブ寿司をいただく。刻んだアボガドに蟹の身とトビ子が添えられ蟹味噌のソースが敷かれる。しっかり考えているんだけど創作性が強すぎてあまり美味しそうでない。

大阪のロート製薬が経営する薬膳和食。一等地で400席以上ある大型店舗。体の調子を入力するとその方にあったメニューが提示される。内装も綺麗で高級感満載。価格は比較的リーズナブル。でも客は20人くらいだった・・・

飲食店経営はやっぱり難しいな・・・・


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メキシコシティ外食 2022

ロサンゼルスから飛行機で5時間かけてメキシコシティに移動。メキシコ北部は以前に行ったことがあるけど首都のシティは初めて。街にはゴミもなく歴史的建造物など見所も満載。ネガティブなイメージがあったけどロサンゼルスよりも街も綺麗でかっこいいレストランも多い。今回は地元ロコにメキシカンの美味しいお店をたくさん案内いただく。

今回は露天の屋台の店からファインダイニングまで7軒くらいの店でタコスを食べました。豚肉や羊肉だけでなく薄切り牛肉を鉄板で焼いてトウモロコシの皮で作ったトルティーヤで包んだもの、海老や貝などの海鮮のタコスも想像以上の美味しさ。特にファインダイニングでいただく繊細なタコスの美しさにびっくり。黒いトルティーヤはイカ墨を練り込んだもの、それで淡白な白身魚をフライにしたものを包んでいただく。

市内にあるメキシコで一番美味しいと言われる屋台のハンバーガー店。男性4人で切り盛り。一人はオーダーと会計。もう一人は食材準備。一人がパテをすごい勢いで鉄板で焼く係。もう一人がバンズをスライスしたり最後の仕上げをする担当。製造時間を測ってみると1つ作るのに約30秒。長蛇の行列を一気に捌きまくる。価格はシンプルなものが280円でトマトや焼きパインが入ったもので450円。情報に違わず美味しかったです。

現地ロコのオススメの海鮮メキシカン。大きなハマグリのような貝のセビーチェは酸味と甘みと貝の味の深みが相まって白ワインにドンピシャ。角切りにした鯵のセビーチェも新鮮で綺麗でとても美味しい。新鮮な生の海老を使ったものも食べやすくて海老好きにはたまらない感動の味わい。トルティーヤも固いものと柔らかいものが交互に提供されてとても親切。お店も格好良くて白人の若いモデルのような若い人で満席。

メキシコは牛肉も美味しい。赤身肉でしっかりとした深い味わい。今回の視察で今までの日本で食べてきたメキシコ料理のイメージが大きく変わりました。テキーラやメスカルは胡椒をかけた甘いレモンを齧ってからいただくのが現地流。

ずっと見たかったピラミッドやルチャリブレ(メキシコのプロレス)、国立民族博物館、いくつかの美術館にも訪問でき、充実した視察旅行になりました。


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ロサンゼルス外食 2022

先週から3年ぶりにアメリカロサンゼルスに外食・流通業視察に行って参りました。現地で外食上場のコンサルをされている先生に同行いただき繁盛店や定点観測をしているお店を見てきました。ここ数年、日本と同様にコロナ禍で飲食業態は苦戦していましたが大きく店舗を増やしている店や新業態の飲食店もあり、アメリカ飲食業の変化のスピードに驚きの連続でした。15年くらい続けているアメリカ視察の中で、数年で数100店以上拡大した店もあれば10店鋪くらいで消滅した業態もあり、成功の共通項は「変化」と再認識して日本に帰ってきました。

訪問した飲食店の一部を忘備録として記します。

ここ数年、アメリカで日常食となっている「アボガドトースト」。単純に食パンにアボガドを塗って焼いているものから写真のように様々な野菜を飾ってデコレイティブにしたものまで色々。

大人気のラーメン店。デフォルトの豚骨味以外にバジル味、イカ墨、ホットスープ、ベジタリアンなどの展開。どれも1杯1800円くらい。味変は酢に昆布を入れたものが人気。

スーパーマーケット等の惣菜で「寿司」は日常食の一部となっている。日本よりも陳列されている種類は多いと思われる。人気はやっぱりマグロのよう。そのマグロもベジタリアンやビーガン用にブロッコリーから作ったものも最近は登場。寿司レストランも手巻きの専門店やSushi Barなどの業態も色々視察しました。

日本のミスタードーナツのポンテリングだけを横展開したドーナツ店。ダンキンドーナツをはじめアメリカはドーナツ文化が進んでいる。総じて肥満率も高い。

最近のトレンドのメキシカンのストリートフードのホットタコス。唐辛子を練りこんだトルティーヤで包んだタコスを牛骨味のホットソースに浸して食べる。そのソースに麺を入れたものがビリアラーメンでこれも大人気。

イタリアンの大繁盛カジュアルレストランを訪問。日本ではチェーン展開しているところはほとんどない。日本のイタリアンはサイゼリアがほぼ独占でその上の価格帯の店がブルーオーシャンになっている。

日本でも激戦のフライドチキン。こちらはホットチキンの専門店。開業3年目で大繁盛店となっている、こちらの店はササミだけを使用して7段階の辛さを選択できる。一番辛い「リーバー」を注文すると「絶対に文句を言いません」と記したものに署名が必要となる。ジョークと話題性に富んだアメリカらしい商品。これから3年で500店舗展開の予定。

日本にはほとんどないメキシカンのファインレストラン。屋台のタコスも美味しいけど科学的に味を重ねて味覚を呼び覚ますような料理に感動。赤いドリンクはハイビスカスのジュースでロサンゼルスで大ヒット。

アメリカの人口は20年間で17%増加。外食産業の伸びも生活スタイルと相まって急成長。特にロサンゼルスは人口の48%がラテン・ヒスパニック系なので(アメリカ全体では19%)メキシカン業態がファストフードからファインダイニングまで勢揃い。今回の渡米は高級店を中心にメキシカンを視察しました。メキシコ料理を基本にしながらも世界中を俯瞰したフュージョン料理の高級店が大人気。

どの店もコロナ禍で売り上げを落としているのでチップは20%以上が常識。いいサービスを受けた時は30%と言われる。食材費の値上がりとインフレ、円安も含めて3年前に比べると、どこで何を食べても1.5倍の価格上昇感がありました。。3日間の視察でしたが様々な経営のヒントを得ることができました。。


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