四天王寺前夕陽ヶ丘

ワッシーズダイニングスープル【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

母校の関西大学で花見をしたあと表記の店で友人と会食。1月末にも訪問したが何度来ても飽きのこないクオリティーというか価値を毎回感じることが出来る。ワイン専門店なんだけどその品揃えと質・コスパ・料理とのマリアージュの確かさは他店と比べて群を抜く。素敵な女性オーナーとの話も楽しみの一つ。気取ってなくてとても使いやすい。。

最初はフィリボナロワイアル・レゼルブで乾杯。さっぱりすっきりとした切れ味のあるシャンパーニュで花のような甘い香りと奥行きのある深い味はシャンパーニュならでは。

続けてドメーヌサンミッシェルを所望してシャンパーニューとスパークリングの味の異なりを試してみたが酸が立ちすぎて、双方を比べると甘さを押さえたサイダーのようで残念。葡萄品種と合わせる分量はほぼ同じなのに不思議である。

2016-04-04 06.35.02

季節野菜のオードブルはレンコンのバルサミコ漬、水ナスの黒オリーブをペースト状にしたカップナード掛け、クスクスと雑穀のサラダ、生ハムと隼人瓜をあわせたものなど・・特にどおってことはない。

2016-04-03 18.22.33

野菜に合わせたのがソービニオンブランのフィッシュハウス。カリフォルニアに次ぐワインの産地であるワシントンのワイナリーでジャケットのイメージのような柑橘系のアロマと余韻がしっかり感じる酸味のバランスもいい一本。

2016-04-04 06.35.07

この日のお楽しみの春トリュフのスクランブルエッグは今週ではじめで大量に仕入れて冷凍保存しながら使うと言っておられた。いわゆるイタリア産のビアンケットと呼ばれるもの。トロトロのスクランブルエッグの熱でトリュフの香りが周り一体に立ちこめる。スライスされたもの以外にも卵のなかにも細かく刻まれて入っているので口の中がトリュフの香りだらけになる。

これに合うワインをマネージャーソムリエに選んでいただくとコート・ロティ登場。

2016-04-04 06.35.10

雑味のないクリアで凝縮感のあるエレガントな果実味とシラーならではの華麗な芳醇でしっかりした香りがトリュフと相まって香りと味のマリアージュを同時に楽しむことが出来た。シルーキーなタンニンとその余韻のバランスにうっとりする。

2016-04-04 06.35.21

新鮮なミミイカがあるということでのペペロンチーノを作っていただく。

2016-04-04 06.35.15

これにはイタリアのベルディッキオ クラシコ2007年のDOCを合わせる。辛口でさっぱりしているけど濃い黄金色の凝縮された旨みはパスタとドンピシャの相性。

2016-04-04 06.35.24

京都産の鴨のローストは根セロリのピューレとバルサミコのソース。付け合わせは筍、スナップエンドウ、オニオン、金柑のコンポート。金柑との相性は◎。

鴨肉は分厚くカットされているので食べ応え満点。

2016-04-04 06.35.26

これにはオレゴンワインのキングスリッジ。ピノ独特の華麗な果実味と心地よい酸味が好みに合う。若々しくて飲み口のいい滑らかな印象。

2016-04-04 06.35.36

フロマージュにロックフォールのブルーチーズをいただく。ドライフルーツをミックスしたピュレと胡桃とともにいただくと食べ飽きない。
2016-04-04 06.35.31

最後の〆は春らしいロゼワインを所望するとカリフォルニアソノマのラセターファミリーワイナリーのロゼを選んでいただく。ジャケットもユニークで高飛び込みなり。

明るいサーモンピンク色でいかにも楽しげで明るい印象。辛口だけどしっかりとした口当たりで苺や柑橘の香りもするロックフォールの邪魔をしないバランスのいいワイン。この日も長時間楽しむことが出来た。

2016-04-04 06.35.58
そのあとは行きつけの近くの潜水艦バーで小休止。ごちそうさまでした・・・
大阪市天王寺区六万体町5-13
06-6774-9000

ワッシーズダイニングスープルワインバー / 四天王寺前夕陽ケ丘駅恵美須町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.7

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 バルフレンチ

こいき【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

日曜日の夜に四天王寺にある表記の店を訪問。四天王寺夕陽ケ丘駅から徒歩1分。マンションの1階に位置し、見た目は普通の街の寿司屋。

2016-03-13 17.59.03

店内は10席のL字カウンターのみ。ご主人と年配の女性2人で切り盛り。いつものようにマグロを外してもらってお任せでいただく。

2016-03-14 08.37.59

瓶ビールをいただきながら最初は蒸し鮑。大きなサイズではないがむっちりした食感と独特の旨みは秀逸。かなりいい仕事をされるのがこの一皿でわかる。続いて今が旬の愛知産の生の鳥貝。軽くボイルしているんだけど皿の上でうねうね動く。磯の香りと貝の旨味が凝縮した佳品でこれも若布の味のする塩でいただく。ここで最初から日本酒をいただけば良かったと後悔。ヒラメの刺身も脂がのりまくり。この店のスペシャリティーである甘エビの昆布締めもお酒がすすむ。

ご主人の気配りも行き届いていてホスピタリティを感じまくりながら食す。九州産の鰆の塩焼きは鬼おろしとともにいただく。火入れも完璧でビックリするくらい美味しいと思った。

2016-03-13 17.56.55

壁に貼られたご主人の似顔絵。そっくりなので笑ってしまう。客が書いたのであろう。ビールをいただいたあとはお薦めの愛知の純米大吟醸「醸し人 九平次」をいただく。あてが全く要らない美味しすぎる酒。

2016-03-14 08.39.47

握りのトビラは平目エンガワ。刺身でも美味しかったので間違いない味。カワハギは大きな肝を添えてポン酢でいただく。軽く締められた鯵も秀逸。熟成させていない小肌の〆具合もかなり御上手。ハリイカの鮮度もよく細魚の活かり気にもびっくり。

ほんのり温かい寿司飯は赤酢を使用。甘味も塩分も控えめなシャリ。ここ5年くらい高級店で赤酢を使ったシャリを良く見かける。酒粕を原料とする赤酢はコクと旨みがあるといわれるが古くなった酒のような独特の香りが邪魔をしてどうしてもネタを選んでしまう気がする。

2016-03-13 20.47.46

小さな皿に入れられたイクラご飯とウニご飯。濃い色のバフンウニは昆布の味のする塩でいただく。大粒の小柱は東京から仕入れると言っていた。鮮度も申し分なし。レア状態に湯がかれた車海老もかなりおいしい。北寄貝は少し焼き過ぎで残念。焼き物でいただいた鰆も握っていただく。名物の煮た鰻の握りは焼かれて供される。小骨が気になるが穴子よりも脂が多く、味が濃厚で鰻独特の旨みを楽しむことが出来る。最後はもう一度海老をいただいて玉子で〆。

隣の客は手で寿司を食べていた。東京ではスタンダードなんだろうけど野蛮な感じがするので、出てきた寿司をすぐに食べない人と同じくらい個人的には苦手。

スリランカカレーは手で食べるんだけどな・・・

総じて満足度はかなり高い。価格も近辺の高級寿司店と比べて3割くらい安い。惜しむらくは人気がありすぎなのと敷居が比較的低いので予約が取りにくいことであろうか。

 

このあと目の前にある「ワッシーズダイニングスープル」で美味しいワインをいただく。

2016-03-13 18.24.30

そこでしこたまワインを飲んで、そのあと映画を見ようと思い、時間つぶしでゲーセンでアーケード用ゲーム機「スター・ウォーズ:バトルポッド」したら気持ち悪くなって吐いた・・・(涙)

大阪市天王寺区四天王寺1-7-15
TEL:06-6772-0379
営業時間:17:00~23:00
定 休 日:月曜

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 寿司

ワッシーズダイニングスープル【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

四天王寺のワイン専門店「Wine Store Wassy’s」直営のレストランを友人と訪問。ワインの品揃えとそのコスパは大阪では比類なし。中之島ダイビルにも最近出店。1階にワインショップがありそこで購入して持ち込んでも抜栓料が2000円と言っていた。土日はもちろん平日も満席になることが多いのでこの日は開店のタイミングを狙って伺う。場所は四天王寺夕陽ケ丘駅から徒歩2分くらい。オーナーが鷲谷さんなのでワッシーズと言う名前らしい。私は鷺岡なので「サギーズ」かとひとりごちする。

1階のワインショップの横のエレベーターで3階にあがる。入って右側にテーブル席があって正面にカウンター席。厨房を見ながら食すことが出来る大きな1枚板のカウンタ−席もゆったりしているので個人的にはお勧め。

2016-01-28 17.46.03

お始めはテタンジュ・ノクターン・スリヴァーの限定ボトルをすすめていただいたので所望する。辛口のシャンパンもいいけどフルーツの芳醇で繊細な香りと熟成した旨みが乗った滑らかでまろやかな味わいはまさに夜想曲。泡も柔らかで余韻も長くすっきりしすぎないのがいい。最近よく見るものだけどショパンのノクターンのように何とも言えない脱力感と神経を麻痺させるような無重力感を感じさせる味わい。

こちらのお店はコース料理もあるけど個人的にはアラカルトがお薦め。この日は好物のオマール海老と鴨肉をメインにしてサイドメニューとお酒はすべてお店のスタッフにお任せする。

最初から最後まで同じワインだと上質なものでも飽きがくるので最近は事前に申し上げて食事にあう上質なものをグラスで所望するようにしている。

2016-01-28 23.26.19

最初のワインはトレフェッセン・エステート・ナパバレーのドライリースリング2014を季節の野菜のサラダ1300円とともにいただく。酸味と果実味がしっかりしたリースリング独特の香りのすっきりドライな口当たり。和食にも合うであろう飲みやすさが特徴。あまり冷やさないのが個人的には好み。料理との相性はさすがである。

2016-01-28 23.25.59

皿の中身はハヤトウリのアンチョビソース、トマトのジェノベーゼ、黄人参のマリネ、クスクスと雑穀のサラダ、重茂の昆布、胡瓜のミント風味、紅心大根のマリネ、黄金芋とリコッタチーズのサラダ。しっかりと手をかけられていて素材も上質でとても美味しい。

2016-01-28 23.26.04

好みで自家製のワイン塩をつけていただくことを薦められたが不要であった。

2016-01-28 23.26.25

こちらのお店でずっといただきたかったスペシャリティの「トリュフのスクランブルエッグ2400円」を所望。つい最近、総料理長の岩田勝己シェフが自ら産地まで訪問してトリュフ市のセリで買い付けた、今が旬の新物と言っていた。フランスのオプスで現地価格1キロ10万円くらいと聞いたことがある。

2016-01-28 23.26.38

私はトリュフ中毒なので追加料金2000円を払ってトリュフを倍増していただく。こういったシンプルな料理ほど素材感が際立つ。スクランブルエッグの熱でトリュフの香りが器の仲で爆発する。卵のなかにも細かく刻まれて入っているので口の中がトリュフの官能的な香りに満ちあふれ、鼻腔を通って脳幹を刺激する。かなり贅沢な味わいに気を失って卒倒しそうになる。卵や生ハムなどとの相性は素晴しく良い。これぞまさに大人の味わい。

2016-01-28 23.26.31

これに合わせていただいたのがジュエルゴット・ピノノワール2013。サンタバーバラとモントレーの2つの畑の葡萄をブレンドしたもの。バランスもよく果実味に溢れた味が主張しすぎないソムリエールのナイスセレクションの佳品。

2016-01-28 23.26.44

活オマール海老のまるごと一匹ロースト マンゴーソース 4200円は石釜で高温で一気に焼き上げる。火入れは完璧なんだけど海老のサイズと身が痩せていたのが残念・・・料理はどれも優しい味わい。

2016-01-28 23.26.55

この料理にはナバロヴィンヤードシャルドネ2012を合わせていただいた。エレガントだけどピュアな味わい。しっかりとした果実味とコクがあり甲殻類にドンピシャ。スタッフの方は全員ソムリエさんなのでワインのことならなんでも知ってらっしゃるのが素晴しい。ワインの品揃えは常時1000種類らしい。バケットはお店の近くの有名なブーランジュリー・パリゴさんんもの。

2016-01-28 23.27.08

鴨ロース肉は塩だけで味を付けたものを普通にカットしたもの、超厚切りで噛み締めて食べるものと3種の形でプレゼンテーション。岩田シェフがわざわざ出てきて説明いただく。ソースは定番の根セロリ。あしらえの金柑と鴨肉がいい相性を見せる。

2016-01-28 23.27.02

これに合わせていただいたのが ナバロ・ヴィンヤード・ピノノワール2012とクロデュヴァルピノノワール2013。双方を飲み比べするとナバロンは予想とは異なり少しクセのある香りと味にびっくらポン。かなり個性的でベリー系の味なんだけどかなり複雑な味わい。クロデュヴァルはナパバレーによくある渋みも少なくまろやかで酸味のバランスも良くてとても飲みやすい。樽香もしっかりと効いていて味わい深い。味の違いがとても面白い。

2016-01-28 23.27.30

この日ソムリエール一押しのスターレーン・カベルネソービニオン・ハッピーキャニオン・オブサンタバーバラ2010をチーズと一緒にいただく。もちろん今までいただいたことのないもの。カリフォルニアワイン独特の繊細な香りとかなりスパイシーかつコクと旨みが凝縮されたフルボディの熟成されたもの。

2016-01-28 23.27.23

特別に出していただいたチーズはシェフがハンドキャリーで持ち込んだという噂のアルプスのフレッシュチーズ3種。サヴォア地方で歴史が最も古いらしい粘りがあって少しだけ酸味のある軽やかな味わいの「トムオサヴォワ」。山羊のミルクで作ったを熟成させないフレッシュな優しい味わいの「シェーブル」。藁で包まれたチーズの3種はよく似た味わい。どれもアルプスの少女ハイジがチーズの塊を木の枝で刺して焚き火で炙ってパンに乗せて食べるシーンを思い出させる山の味わい。

2016-01-28 23.27.38

これにはチーズと相性のいいシャトーグラン・カラモンメディテラネ・アリカンテ2012を選んで出していただく。【C】のマークのジャケットもユニーク。甘い香りと酸味や苦みが特別なチーズやドライフルーツの入ったバケットによく合う。フォアグラとも相性はいいだろうなと思いながらいただく。最後はサプライズの誕生日ケーキの登場。スタッフの皆様に思いがけず祝っていただく。皆さん忙しいのに恐縮である。

素敵な女性オーナーもアットホームな雰囲気を持ってかいがいしくお世話をしてくれる。これだけ上質なグラスワインを味を比べたり楽しみながら心地よくいただけるお店はあまりないかもしれない。帰りはマダムとシェフが外までお見送りいただく。ワインも料理も接遇も大満足でした。

大阪市天王寺区六万体町5-13 Wビル 3F
06-6774-9000

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 フレンチ