カテゴリー:和食

ひろせ 5月 *東心斎橋和食の佳店【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

心斎橋の表記の和食店を訪問。大阪で美味しい日本料理を提供する店の一つ。心斎橋駅から徒歩7分、畳屋町の雑居ビルの一階に位置する。小体なお店はカウンター6席と小上がりのテーブル2卓のみ。店内全て掃除は行き届いていてとても綺麗にされている。

寡黙なご主人の手元を見ながら食事ができるカウンターが特等席。西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の素材重視の食い味のある仕事が口によく合う。刺身の美味しさと備長炭を使った炭火を駆使した焼肴は特に秀逸。ご主人はソムリエの資格も持っておられるので赤ワインと肉料理のみならず煮物椀を合わせる客も多い。

料理は全てひろせ氏が一人で作り、配膳は妙齢の女性が担当。料理は月替わりのコース16500円(税別)。遅がけの時間はアラカルトを提供されるようになったと聞き及ぶ。

普段は先付けで始まるんだけどこの日は勢いを感じさせる前菜盛り合わせから。

稚鮎の唐揚げ、鯛肝の玉子寄せ(これはかなり美味しい)、蛸の柔らか煮とフルーツトマト、秋田産の新蓴菜、鯛の子の含め煮など。どれも丁寧に作られていて特にトマトに掛かる酢味噌のワンランク上の美味しさに悶絶する。

刺身はミンククジラのロース、皮目を炙った金目鯛とノドグロ、平貝、締め鯖の錦巻き、鯛昆布締めなど圧巻の6種盛り。これだけで日本酒が大量にいただける。

続いての煮物椀は高知産の炭火でふんわりと焼いた白甘鯛。下には蓬豆腐が敷かれていてこしあぶらと蕗のスライスが添えられる。喰い味ある大阪料理らしい逸品。

大ぶりに包丁された蒸し鮑。一口で頬張れば上品な旨みが口いっぱいに広がる。肝のソースもかなり美味しい。白芋は鯛白子ソースで和えられる。

肉料理は和牛のいちぼ部分を使用。旨みも深く濃いめの純米酒と一緒にいただく。炭火で火入れした極太のアスパラガスも瑞々しい。

食事は釜炊きの帆立ご飯。ご飯に貝の旨みがしっかり入り込んでとても美味しい。

抹茶アイスを入れた最中でフィニッシュ。

珍しい夏酒含めしっかりといただきました。

デザートの最中に合わせて出していただいたデザートワイン(貴腐ワイン)。とても贅沢です。今回も大満足。ごちそうさまでした。

遅がけの時間からのアラカルトメニュー。

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大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食

米増 5月 *大阪を代表する和食店【大阪市 福島】

福島の表記の人気和食店を友人と定期訪問。毎回工夫を凝らした茶味あふれる料理は日々の活力のもとになる。カウンターで相伴する客の筋もとてもいい。誰もが大きな声を出さずにひそひそ声で話をする。厨房の中でもほとんど調理の音がしないのもさすがでお茶室にいる錯覚に陥る。

福島駅から北に徒歩7分、大阪屈指の予約困難店でミシュランは星2つだけどそのことには全く触れられない。食事のスタートは14時と17時半の2部制。料理のおいしさと気配りの効いたコミュニケーションにいつも魅了される。月替わりの献立も毎年新しいものを考えられ、その時期の一番美味しい物を常に提供される。

大阪の「本湖月」や「かが万」等で修行をされた温和な人柄のご主人と着物姿の奥さん、調理師学校を出た全員21歳の見習いスタッフさん3名トリオで切り盛り。コース料理の値段は使用される食材によって変動。この日は23000円(税・サ別)。予約の2日前に女将さんから確認の連絡があるのもありがたい。

この日焼き魚に使用される夏の高級魚アコウのプレゼンテーション。1キロオーバーの大きなサイズで身がプリンプリンだった。これだけでも訪問する価値があったと思う。

料理写真掲載は禁止なので忘備録のため献立のみ記す。

・冷たい新茶
・碓井豌豆豆腐 蓴菜
・根曲筍の飯蒸し 柏の葉包
・淡路島の春子鯛、寄せ素麺、三度豆、青柚
・明石産油目焼き霜造り、ポン酢ジュレ、油目の煮凝り
・林崎の蛸柔らか煮、、徳島産もずく
・スナップエンドウの豆とハリ烏賊
・アコウの塩焼き、こしあぶら
・福井産の蕎麦粉を使った蕎麦、うどの天ぷら
・大鍋で冬瓜スープと福岡産鰻白焼
・釜炊きご飯とお供(小鮎煮、のびる、しどけ、桜鱒など)
・メロンと牛乳ソルベ、炭酸羹
・焼き餅とこし餡(全て手作り) 薄茶

お酒と一緒に全て美味しくいただきました。

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大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

浮田町 いま *本湖月出身のご主人の和食店【大阪市 中崎町】

北区浮田町の表記の和食店を友人と訪問。地下鉄谷町線 中崎町駅より歩いて5分くらい、浮田公園の横に位置する。

外観はシンプルでスタイリッシュな感じ。小料理屋のような店内はカウンター6席のみ。店主の杉浦氏は有名な本湖月のお店で約30年修行し、こちらで独立開業されたとのこと。完全にオープンになった小さな厨房は店主の杉浦氏と本湖月からきた見習いさん、ホールは奥さんとご子息で切り盛り。お店が小さいので配膳がかなり大変な感じ。

調理に関わる全ての作業は杉浦氏が一人で行う。下ごしらえから盛り付けまで全て1メートルの距離で見えるのでライブ感はあるけど少し丸見えすぎの感もあり。18時から一斉スタート。

菖蒲の葉を乗せた先付けは皮目を炙った太刀魚と金時草。レモン汁の入った出汁がかかる。一人で小さなまな板で魚を切りつけて串を刺して炙って盛り付ける。

琵琶湖の養殖の稚鮎のデモンストレーション。

大きくカットした油目が印象的な煮物椀は蓬豆腐が下に敷かれる。横には浜防風が添えられる。この日初めての献立なので提供に時間がかかる。お椀を温めていないせいか出汁は少しぬるかった。

刺身は甘手カレイと走りの由良の雲丹 オリーブオイルで味付けしたおかひじきが添えられる。刺身はもっちりしていい脂があって美味しい。

鱧の骨切り。1メートルくらいの距離なので手元が全て見える。調理場がかなり狭いのでずっと見ていて大変だと感じる。話によれば当初は天ぷらの専門店をする予定だったけど師匠の説得で和食店になったと聞き及ぶ。品数の多いコース料理を狭い厨房で全て作り上げるのは至難の業。

泳いでいた鮎を炭火で焼いたもの。。見習いスタッフさんがずっと火を見ていたけど焦がしそうになるところを寸前でフォロー。見ていてドキドキする。

いたどり、もみじかさ、生の木耳の上に手作りの豆腐のような味をつけた豆乳をかけたもの。優しい味わいで口休めにちょうどいい。

天ぷら4種登場。大ぶりにカットした太刀魚、タラの芽、鱧、こしあぶら。美味しいけど特にどおってことはない・・・・

とうもろこしの冷製スープには雪塩がかけられる。これもあっさりしていて天ぷらの後にはピッタリ。

メインディッシュの食材は行者ニンニクと鳥貝と独活。

これを順番に大きな鍋で煮込む。全て一人でされるので思うように行かない部分もあって気の毒な感じ。

花山椒は香りが抜けていいたのが残念。養殖の鳥貝は小ぶりだけど肝の部分が香ばしくてとてもおいしかった。

食事は釜炊きご飯とタレ焼きにした焼き鱧と香の物とハリイカのゲソの塩辛。

デザートは清見オレンジと牛乳羹。オレンジもご主人が一つずつ目の前で剥く。牛乳羹の上にはかえでシロップがかけられる。

煎茶でフィニッシュ

日本酒は6種類全てをいただきました。ワインセラーにワインはたくさんあり。シャンパンのサロンは28万円。この日の会計はお酒をいただいて一人4万円でした。ごちそうさまでした。

大阪市北区浮田2-5-27

大阪市 中崎町 和食