休日に阿倍野橋から近鉄電車に飛び乗って吉野を訪問。個人的には大混雑の桜の時期を避けて夏の蛙飛び行事や紅葉を目的に来る事が多い。昼食は界隈で有名な「初音」の「初音御膳」。
冷たいビールと一緒に美味しく頂く。葛素麺や胡麻豆腐など特産品の吉野葛を使ったものも何品かある。。
窓からは深い緑と鳥の鳴き声、虫の音が何重にも谺して自然のBGMを奏でる。食事はどおって事ないけど景色を見ながら頂くと凄いご馳走に感じるのが不思議。
知る人ぞ知る陀羅尼助のお店。大きなカエルがこちらをにらむ。街並を見ながら散策すると時間があっという間に過ぎる。
吉野葛の製造販売している店が通りに並ぶ。でも誰も買わない・・・・
そんな中で若いイケメン店主が実演販売する中井春風堂で吉野本葛を使った葛きりと葛餅を所望する。
葛粉の材料の話から精製を含め化学の実験のように葛の性質を分かりやすく解説。その場で吉野本葛と水だけを使って湯煎をしながら最後にお湯で固めると透明な葛きりと葛餅の出来上がり。
透明感と滑らかさを引き出すために温かい状態で提供。店主曰く、出来立ての状態から美味しく食べる事が出来るのは10分が限界との事。まさに「賞味期限10分の奇跡」という言葉が言いえて妙である。
吉野山が一望出来、開放的で木のぬくもりが感じられる店内で出来立ての葛餅と葛切りを頂く。黒蜜ときな粉が添えられるが最初はそのまま頂くとでんぷんの素朴な甘味をダイレクトで感じる事が出来る。驚くくらいの透明感と滑らかさと喉越し、他に例えようのない弾力と歯ごたえなどため息が出るくらいシンプルで美しい葛餅と葛切りである。
葛粉には「吉野葛」と「吉野本葛」の2種類があり、「吉野葛」というのは葛根の澱粉に甘藷澱粉(さつまいもの澱粉)を混ぜた物(割合としては葛根の澱粉が全体の50%以上)で「吉野本葛」は葛根の澱粉100%の物を言うらしい。価格は吉野本葛が2倍くらい高価。
帰りに柿の葉寿司の老舗「ひょうたろう」で鯖寿司をテイクアウトして列車で効き酒セット楽しむ。味が馴染む2日目が美味しいという事なので昨日製造したものをわざわざ分けて頂く。
杉の木箱に入った寿司は鯖の塩気と香りが強くその後で酢飯の酸味と砂糖の甘味が追いかけてきて咥内でそれらが混ざりあって一体となる。いろいろなところの柿の葉寿司をよく頂くがこちらのものはワンランク突き抜けた美味しさがあるように感じる。
青のシンフォニーという列車に始めて乗車。特急料金に+200円で乗れるらしい。
サロンカーもついていてこだわりのスイーツやお酒のアテもいろいろあって楽しむ事が出来ました。
柿の葉寿司と効き酒セットの組み合わせは無敵だな・・・