昨日の夜は表記にお店を訪問。次週に貸し切りで食事会をする打ち合わせ。食事の内容だけでなくお店の設えや店主の料理に対する考え方に強く共感し最近最もヘビーユースしているお店。
王道のブラックペッパルチキンを初めて食したときにはその美味しさに声も出なかった記憶がある。地元の人以外は通らないような路地裏かつ店舗と判らないようなファザードなんだけど一度この店を訪れた人は必ず虜になっている。まさにスパイス中毒患者続発のお店である。
この日は定番の桜富士山ミールス1500円を所望する。ミールスというのは南インド式の昼の定食のこと。夜の定食はミールストは言わないらしい。現地ではバナナの葉を使用することもあると聞き及ぶ。北インドではターリーと呼ばれる。
カレーは肉と魚のどちらかを選ぶことが出来る。この日は肉はブラックペッパルチキンか秋刀魚のカレーからチョイス。
内容はインディカ米とブラックペッパルチキンカレー、サンバルという野菜の入った清し汁仕立てのスープ、ラッサムというトマトの辛みと酸味のあるサラサラのスープ状のカレー、野菜や果物の酢漬けのアチャール2種、豆の粉を煎餅状に焼いたパパド、ミニドリンクのセット。
北インドと南インドのカレーは全く別のものということ食事をしながら店主のタマちゃんと語り合う。最近よく見かけるスリランカやパキスタンのカレーも全く別もの。
北インドは小麦文化なので大概ナンとかチャパティーがつくことが多くそれらが絡みやすいようにカレー自身も粘度のあるものが多い。インド料理店でよく見かけるサモサとかティッカも北インドだけのものらしい。
南インドはラッサム(酸味のあるスープ状のカレー)とサンバル(野菜の入った清し汁仕立てスープ)、アチャールが定番の取り合わせでカレーも米に掛けたときになじみのいいさらさらタイプでスパイスの感じ方がシャープでストレートなものが多い。油もあまり使わないのであっさりと身体に優しい印象がある。
本来はカレーやアチャールなどが入っている小皿を外に出してご飯を皿一杯に広げてパパドを砕いてご飯の上に掛けてラッサムやサンバル、カレーをドカンと掛けてアチャールも混ぜまくって食べるのが本場流と聞き及ぶ。最後にヨーグルトを混ぜて食べるのも南インド流と聞いたことがある。
看板商品のブラックペッパルはペッパーだけではないパンチの効いた様々なスパイスが脳を刺激し、鶏や野菜の甘みや旨みが口一杯に広がる。いろいろなものを混ぜていただくと味の層が幾重にも広がり、それが味蕾を刺激して高電圧を発生させその信号がシナプスを通じて大脳に伝わる。こうやって周りの客がこちらのカレーの中毒になる。
スパイスは熱で香りが消えたり味が変わったりすることが多いのであまり長時間加熱しないと言っておられた。そういえばコリアンダーシードもフライパンで煎り立ては何とも言えない香りが立つのを経験したことがある。
サンバルにはカレーリーフが浮かび,カレーには甘く濃厚な香りの元のクロブも発見。カレーって見た目はシンプルだけど奥が深くて作り方で味が変わるのが本当に楽しい。。
一人でさっと食べたいときにも重宝するし、身体がスパイスを求めるとき、お酒と一緒に楽しめるカレーもあれば楽しいと思うし、最近ブームの魚介の出汁が入っていたり味噌や醤油の入っているのも口に馴染む。来週宜しくね・・といって店を出る。
過去の桜富士山はこちら
大阪市住吉区住吉2-11-6
電話: 06-7181-1467