南海本線住吉大社駅から住吉大社に行く通りの路地を北に50mにある居酒屋。1年前に立ち退きで廃業したんだけど再営業の知らせを頂き久しぶりに訪問する。
以前あった店のさらに北に奥まったところの以前「てっぱん」という鶏料理の店の跡を居抜きで借りて以前同様に店主の手作りのお番菜と粉浜商店街で仕入れた鮮魚を使ったお造りを提供する。私の顔を見るなり「おー兄ちゃん久しぶりやんけ〜⤴️よぉ〜来てくれたなぁ〜」と言う出迎えの言葉。
以前に商売を廃業した経緯から店主の家族の話など四方山な話まで一通り聞いた後、ビールをいただく。食事のお薦めは選べるお造り3種盛りとお番菜が2種類ついたセットが800円なり。お造りはカンパチ、紋甲烏賊、マグロ。マグロは嫌いって言ったのにマグロを出すのがこの店主の凄いところ。麻婆茄子と若筍煮と一寸豆を所望。どれもボリューム満点。
今年70歳の金髪のショートヘアが特徴の彼女(店主)は30歳の時に娘を産んでそのあと母一人の細腕繁盛記で39年間の居酒屋経営。店舗立ち退きとともに廃業と思いきや半年の充電期間をへてこの地で復活。相変わらず近くの会社員から年金生活者、近所の主婦まで客層は多種多様。
阪神戦のテレビを見ながら世間話をするんだけどこのトークが強烈過ぎ。普通に放送禁止用語が炸裂しまくる。彼女の毒舌と普段聞かない下ネタ(ここには書けない淫語)を聞きにくる客も多いと聞き及ぶ。りそな銀行住吉支店の行員出入り口の前に店があるので「兄ちゃんちょっとよってこいや!!」と声をかけたり外に出て客引きをしたりもする。夜にこの店主と会えば裸足で逃げ出しそうになる風体。。。客からの電話の電話口では「はよこんかい!」とのたまふ。
「私もあっという間に70歳やで、熟女どころかジュクジュクや。でも下半身はまだ使えるで〜」など言ってることはエグいし、かなりムチャクチャ。。と思いきやいきなり「私が一人で育てて大学に行かせて外国に留学させてた娘(かなり綺麗らしい)は今40歳になって未だ独身なんよ」「結婚しなくていいから子供産んでほしいんや・・・」としんみりする話もする。藤山寛美の松竹新喜劇を見ているような感じ。
「ところで兄ちゃん!鉄板焼き食べるか〜?」「むっちゃ得でおいしいで〜」と聞かれ「御意」とお願いすると以前の店(鶏料理)の名残をそのまま使った鉄板焼きが出て来た。ブラックタイガー2匹と商店街のええ店で買う牛ハラミ肉、生ホタテ貝柱、紋甲烏賊ゲソといろんな野菜が入ってこのボリュームで800円は確かに安い。
お店をお手伝いする女性は若くてチャーミング。仕事は自宅マンションでトリマーしているらしい。「下の毛も巻いてあげますよ〜」という突っ込みが入る。彼女もこの店でかなり鍛えられているようである。
大阪で最もお下劣な店だけど南海電車に乗ってこのおばはんとしゃべりにくる価値は間違いなくある。客はいじるしエグいしエロいし奇天烈で酔っぱらいだし・・でも温かいし一定の節度はある。とにかく私の知っている中でも5本の指に入るおもろキャラおばはんの店。・・訪問したらトマト酎ハイ奢ってあげて下さい。
「前にうちの店エロマガジンに載ったんや」と言ってたが多分エルマガジンであろう。最初に訪問した頃、料理の写真撮ってたら「このまえシーツも来たで」とか言ってた。 多分それは雑誌「ミーツ」であろうと理解する。この日もいい夜でした。
*最近体調が優れないため訪問がローカルB級店ばかりのことお許しください
大阪市住吉区長峡町3-7
木曜休み