ランニングの帰りに表記のお店で一人焼肉。最近繁盛しまくりちえこ状態で土日は肉が売り切れて9時頃に閉店することもある。この日はカウンターが空いていたので本年初の松ちゃんとなる。
いつもはタン刺しをいただくんだけどこの日は生センマイをポン酢でいただく。一番柔らかい部位を丁寧に処理しているので。食べやすくてとっても美味しい。
最近マイブームな「のどちんこ」はこの日は売り切れ。塩焼きにしてガーリックオリーブオイルでいただくと天にも昇る感がある。隣の客が塩タンの厚切りを食べていたので同じものをいただく。
根元の真っ白けの部分は脂感があってとても甘い。タン独特の粘りのある食感と旨味が味蕾を刺激する。正月があけて屠畜量が減少しているために黒毛和牛の舌はとても手に入りにくいと言っていた。
こちらのお店はハラミも当然和牛を使用する。ロースと表記してモモ肉を使ったり和牛専門店でも内臓は外国産や交雑牛のものだったりするのがこの業界の常識であるが焼肉道場を名乗るこちらのお店は真っ向から正統勝負をされる。精肉は牛肉トレーサビリティ法. 牛個体識別台帳で記録されているので個体識別番号で牛の産地種類屠畜日、親牛の戸籍までわかると言っておられた。
今やこちらのお店の看板商品にもなっているサーロインの薄切りを所望する。この日の肉は鹿児島産。不要な脂をはずして一枚ずつ手切りをする。一人前が約90グラム。当然原価率は50%越えと推察する。
ニンニクがおもいっきり入った赤くて辛いタレをボールに入れて手切りした肉をしっかりと揉み込んで店主が客席まできておもむろに熱した鉄板で焼く。ここからはすべて店主の仕事。
焼きムラのないように何度も肉を返す。肉が薄いのと醤油ダレが焦げやすいので火入れが難しい。ミディアムに肉が一番おいしく頂ける火入れを的確にされるのはさすが。最後にレモン汁を思いっきり絞りまくる。
見た目はあまりよくないがサーロインをこのような形で焼く店は今まで見たことがない。白い御飯と一緒にいただくのがお約束。またはボルドーの酒屋価格7000円以上のちょっといいワインをお願いしてマリアージュを楽しむのもいいと思う。
この濃いーサーロインの薄切りにはナムルの盛り合わせが必須。当然手作りなので口の中がサッパリする。
大ご飯を注文してこのナムルと焼肉を盛りつけてビビンバを作る。羽曳野市役所勤務の内本氏の名前を冠した「ウチモトビビンバ」である。最近はどういうわけか女子客が「ウチモトビビンバ」目当てに遠方からわざわざこちらの店を訪問することも多いと聞き及ぶ。この日もテーブル席で女性客4人が同じものを食されていた。
「道場」とはそもそも釈迦が悟りをひらいた場所を言うと聞いたことがある。このビビンバを食すとまさに宇宙が見える。「美味しさ」には人それぞれの価値観があって値段の高いワインでもアルコールを受け付けない人には無価値であるように価値観とは実に不安定なものである。
年末にいただいた帝国ホテルのサーロインの100倍くらいの価値を私はこのビビンバには見いだすことが出来る。まさに魔法のサーロインである。価格は1人前で1300円という驚きプライス・・・
普段はこの後に冷麺をいただくんだけどダイエット中なので控えることにする。この店の焼肉をいただくと心の迷いが解けてかつ真理を会得することができる。まさに「焼肉道場」なり・・・・・・・
大阪市住吉区長居1-12-4
電話:06-6692-6171
営業時間:17:00~23:00
定休日:火・第1・3月曜日