天王寺/阿倍野

麺と心7

阪堺電気軌道鉄道上町線阿倍野駅南100mにあるラーメン店。電車で店の前を通るたびに行列ができているのでずっと気になっていた。この日は知人の葬儀参列の帰りに訪問する。鶏と魚介のW白湯スープが看板商品なんだけど普段ラーメンを食する習慣がないのであまりよく理解出来ない。

「新味」と呼ばれるカジキマグロをスライスしたものを温燻低温調理でレアに仕上げたものがチャーシューと共に麺の上にのっかったものが有名らしいがマグロが苦手なのでチャーシューだけがのっかったデフォルトの商品を所望する。

2014-03-17 12.32.58

ビジュアルがとても美しい。。美しいものは必ず美味しいと言う原理原則がある。W白湯スープは鮮魚のアラをベースに昆布と煮干し、サバ節(と思う)などで取った出汁と鶏のもみじなどをに出したコラーゲン系のスープを合わせたもの(と思う)。魚の臭みは皆無で、逆に甘くて旨味が凝縮している感じはするのだけどこの味になれていない50才のおやじにはスープの粘度とクリーミーな舌触りが違和感を感じてしまう。

麺は平打ちのストレートでコシもあってかなり美味しい。小麦の味がしっかりとする。粘度のあるスープにしっかりと絡みながらものど越しもいい。 食したあとの後味もクリアで全くしつこくなくよく考えられたモノと感心する。メンマのかわりに筍の天ぷらがのっかっているのも悪くはない。
ラーメンもどんどん進化するのかといい勉強をさせて頂きました。

大阪市阿倍野区阿倍野筋4-12-13
tel:06-6657-7479
11:00~15:00
18:00~22:00
定休日:無休

麺と心 7ラーメン / 阿倍野駅松虫駅天王寺駅前駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 天王寺/阿倍野, 麺料理 |

神戸元町ドリア 天王寺ミオ店

表記の店でお一人様ドリアのディナー。祝日だったので満席なんだけど女性客率98%。皆がやがやとしゃべりまくりながらドリアを食べる。

普段はドリアって食べることも全くないし、と言って特段ドリアが嫌いなわけではないのだけど途中で食べ飽きてしまうのが難点。お店はドリアの他にリゾットやオムライスもある。サンマルクの経営で全国に展開中。大阪は箕面と天王寺。お店の方お勧めの人気ナンバーワンの「ぷりぷり海老の伊勢海老風味クリームドリア」1180円を所望する。

2014-01-12 20.58.16

 

結構たくさん海老は入っているので甲殻類好きの私としてはとても嬉しい。でも伊勢海老の風味はあまり感じなかった。最後まで冷めないように固形燃料で保温しながら供される。最後はお焦げも出来て味の変化もあり楽しい。塩分が強いのが気になるがビールと一緒に食べれば問題はない。

しかし御飯が柔らかくてべたっとしたお粥のようになってしまっているのが残念。これはこれで日本風のドリアと思って食せばいいのかもしれないな。惜しむらくは価格でサイゼリアだと299円で同じようなものを食すことが出来る。3.5倍の価値があるかと言えば否といわざるを得ない。。

でも女性がワインを頂きながら長話をする場所としてはいいのかもしれないな。。

神戸元町ドリア 天王寺ミオ店洋食 / 天王寺駅大阪阿部野橋駅天王寺駅前駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0


カテゴリー 天王寺/阿倍野, 洋食 |

阪口楼

私どもの会社の調理師社員と表記の店を訪問。店の前で待ち合わせをしたんだけどかなりわからないところに位置しているため茶臼山のラブホテル街をひたすら一人で歩き回った。

2013-11-25 20.14.26

ラブホテルを左右に見ながらお店に到着。なんとも立派な門構えの料亭である。聞けばこのお店は300年以上の歴史のある普茶料理の専門店で、中国から伝来した精進料理といったものらしい。もちろん長年にわたる日本の文化の中でちゃんとした和食になっている。私どもも大阪で仏事料理専門店を5店舗やっておりその担当調理師からこの店でお勉強したいと言うおねだりがあり本日の訪問に至る。

普茶料理は京都の万福寺の僧・隠元和尚が江戸時代に黄檗宗とともに伝えたといわれ生もの(動物性タンパク質)を一切省いて植物性食品を使った料理。「普茶」とは「普(あまね)く衆人に茶を施す」という意味で本来は大皿で取り分けていただく料理らしい。(能書きから借用)いわゆる長崎の卓袱のようなものかと思っていたが料理人の腕とセンスの良さで料亭仕立ての会席風の献立で供された。

2013-11-25 18.43.22

麻腐(マブ)はこの日はスタンダードな胡麻豆腐。しかしながら胡麻の香りと粘りが素晴しい。付け出し汁の塩梅も素晴しい。この店の出汁はかつおを一切使わずに昆布と椎茸とかんぴょうでとると聞いたことがある。このデフォルトの胡麻豆腐を頂いただけでこちらのお店の実力がよくわかる。

2013-11-25 18.43.35

特菜(トクサイ)は湯葉の長芋巻き。濃厚でトロっとした風味の湯葉の中にシャキシャキした食感の長芋がとってもいい感じ。付け合わせはブロッコリーの胡麻和え。

2013-11-25 18.54.11

「澄免」(スメ)は精進出汁仕立て。鰹節を使わないのにしっかりとコクのある味。塩加減も強くないしこれには驚いた。胡瓜のようなのはズッキーニ。美味しさの秘密は白ネギを炒めて甘味をしっかり出し柔らかいとこだけを食べやすいようにして入れている。コクがあって素晴しいお味。海苔を練り込んだ白玉団子も秀逸。

2013-11-25 19.11.32

窓からは天王寺公園が見えて借景も素晴しい。その横には川底池も見えて上品な池畔の佇まいを醸し出す。こちらのお店は明治十年で創業で南地大和家の分家として今日に至る。はんなりとした上方文化の色が料理や店の設えの細部に残る。器はすべて輪島塗で塗り替えをして90年は使っていると言っておられた。

2013-11-25 19.12.01

温菜は茄子の赤味噌田楽。茄子と油の相性がいい。濃厚な味噌がかなり美味しい。ぶぶあられと柚子の風味もよく計算されたあしらえとなっている。

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笋羹(シュンカン)は懐石でいう八寸。かなり手が込んでて素晴しい内容。香ばしさが他店とまったく異なる焼き茄子の胡麻クリーム、シャキシャキした食感と火入れがお見事の蓮根の有馬煮。百合根を裏ごして団子にして作った柿。かぼちゃを裏ごして味を入れて薄揚げで巻いた信太巻。菊菜と栗の白和え。梅の甘露煮は瓶詰めのような見た目であるがしっかりと赤紫蘇を使って柔らかくかつ甘味を抑えて含め煮にした佳作。

2013-11-25 19.21.34

柿の葉に包まれた寿司は赤蕪が口直しにとてもいい。しみじみ「美味しいねえ」と口に出る。

2013-11-25 19.33.10

「油磁」は揚げもの。手前は筒ゴボウをくりぬいて中に高野豆腐の炊いたものを詰めたもの。その横は火入れが見事な三度豆と長芋の湯葉巻、プチトマトにアボガドを詰めたファルシ仕立て、舞茸、里芋をミディアムに炊き上げて大葉で包んだものも驚くほど美味しかった。

2013-11-25 19.42.39

雲片は野菜の切れ端を炒め葛寄せにしたものらしい。この日は京別巻(ロールキャベツ)中身は玉ねぎや銀杏、生麩、椎茸。。しっかりとついた味が素晴しい。。何を食しても感激の連続。

2013-11-25 19.54.31

食事は白ご飯と合わせ味噌仕立てのみそ汁。具は薄揚げと巻麩。塩梅は完璧。

2013-11-25 20.00.58

最後の「甘味」はリンゴのゼリーに洋梨の刻んだものをあわせたもの。上にキウイと黒豆とミントとクコの実。動物性タンパク質を一切使っていないのに満腹で大満足。

2013-11-25 20.17.38

同伴者はこのコースの価格8000円くらいと思っていたようで実際は4500円。税サ別でコスパも素晴しい。天王寺公園の借景があってこの価格であれば再訪したいと思った。お酒を飲んで一人7000円あれば充分。ぐるなびクーポンで10人いくと一人サービスになるらしい。とってもいい勉強になりました。

帰り道に天守閣のあるラブホテルとハルカスを撮る。なかなかいいアングルと自画自賛。

2013-11-25 20.18.55

この天守閣のあるラブホテルの前には二宮金次郎先生の象がある。。この店の玄関を入るまでにラブホ街を通らないといけないのがネック・・・というかそれもギャップがあって面白いかもしれないね。。

大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-30
Tel:06-6771-3522


カテゴリー 四天王寺前夕陽ヶ丘, 天王寺/阿倍野, 和食 |