美味しいフレンチを気兼ねなくカジュアルにと思った時、ああこの店があってよかったといつも思う帝塚山のビストロエピス。この日は個人的なお祝いがあったので事前に普段懇意にしていただいている奥野シェフにその旨を伝え好物のオマールエビをリクエストする。。
このお店ナイフ、フォーク は 使いまわしなんだけど料理の内容はグランメゾン級。一流ホテルと言われるフレンチダイニングの若いシェフが作る料理とは格が全く違う。。でも価格はリーズナブル。。。カジュアルな気分 で 本格的な フレンチ が 楽しめる希少なお店。席数が12席。。お店が小さいので予約が必須。。。
とりあえずビールではなくこの日はシャンパンでお祝い。。。と言ってたらお勧めのリーズナブルなスパークリングを薦めていただく。。シェフ同様サービス担当のイケメンも最近ソムリエ資格取ったらしく胸にぶどうの金バッチが光っていた。
ヴーヴ・ド・ポールのブリュット・レッド・ラベル。。。多分1000円以下のスパークリングなんだけど香りもよく爽やかで軽やか。。さすがソムリエ君。。。財布に優しいのはとてもうれしい。奥野シェフは小さな火口で黙々と順序良くクリエイティブかつガストロミチックに料理を作りだす。しかしながらしっかりとパンチのある魂の入った逸品はビストロの域を大きく超えている。。
アミューズはアンチョビバターソースでソテーしたホワイトアスパラと魚介のサラダ仕立て。。野菜の中にソテーした牡蠣、ホタテ、ホタルイカ。。。火入れも完璧。。スパークリングとの相性抜群。ホワイトアスパラってホントに美味しいねえと声が出る。しっかりとエッジのきいた塩づかいはまさにオーセンティックフレンチ。やっぱフレンチはこれでないと。。。。
この店もとは「白い家」というチーズケーキで有名なカフェがあった場所で30年前学生の時にによく来た記憶がある今は店の前にフランス旗がひらひらしててこの街のシンボルになっている。
前菜は活オマールエビのクリュ。透明なゼリーはトマトのジュレ。赤いのはビーツのムース。ラタテュイユ添え。。この調理はシェフの真骨頂。。とても細やかな仕事に目を見張る。トマトのジュレはエキスのみを抽出。ビーツのムースは味わい深すぎ。オマールはほぼ半生。。口の中で酸味や海老の旨みソースとしてのビーツの甘みアクセントとしてもラタテュイユ。。。。言葉にならないくらい旨過ぎ。。。
奥野シェフ は スイスホテル(元サウスタワー)のメインダイニング 『 ラツール 』 で 修行された。いまどきの軽いフレンチではなくしっかりと腰の据わった味わい深いソースと絶妙な火入れが特徴。。私の口にとても合う。何をいただいても美味しいのはいつものこと。。
どの料理もソースが美味しすぎていつもパンを4回くらいおかわりしてしまう。。スープはカボチャ。。。一見ありふれたスープなんだけど口どけ感とまろやかさ風味。。。そこらのお店のスープとは完全に一線を画す品の良さ。こういった普通のものが普通以上に美味しいというのはシェフの腕の良さに他ならない。
ポワゾンは大きな活オマールエビを片身使い。絶妙な火入れは海老の甘みと旨みを最大限に引き出す。プリプリノのポリポリ。。ソースは珍しくアメリケーヌ。。。食べたかったものが予想よりもおいしく提供される喜び。。。ああ幸せ。。粒マスタードをきかせたブールブランソースと香草バターソースで何度かいただいたことがあるがアメリケーヌソースも奥野シェフにかかるとかなり濃く、風味がありまくりで気が付いたら皿の上のソースを全部すくっていた。
イトヨリのポワレも身がほろほろして皮はパリパリ。。。
ヴィアンドはスモークした鳩胸肉のロティとホロホロ鳥のムースで包んで焼き揚げた子牛フィレ肉のクレピネット包みソース ノワゼット。。。癖のある鳩は食べやすいように軽くスモーク。。。手づかみで骨までしゃぶってしまう。トリフソースがたまらん。。
メルロ―ワインをいただきながらフーと美味しすぎてため息が出る。。シェフはこんな焦がしバター系のソースもお得意。
デセールはレモンタルトとヨーグルトムース、バニラアイスの乗ったクルームブリュレ。。。もう満腹で幸せで大満足。。
飲み物込みで2人で21000円なり。。。
この店は帝塚山の宝。。東京の白金台で食べても、芦屋で食べても、このボリュームでこの値段は絶対にあり得ない。 御馳走様でした。。。
大阪市住吉区帝塚山東1-3-36カーサ帝塚山B1F
TEL:06-6675-0211
営業時間:ランチ11:30~14:00
:ディナー17:30~22:00