カテゴリー:寿司

深瀬鮓【大阪府 堺市】

1948年創業の堺の出島にある持ち帰り専門の穴子寿司が有名なお店。高齢の父親が好きなのでいそいそと買いにいく。お店は普通の民家のような感じでこの日も小上がりの上にはコタツがあった。

最近は店の西側に4台くらい停めることが出来る専用駐車場があるんで便利。場所は国道26号線の出島の交差点を東に入って南海本線の効果をくぐって100mのところにある。阪堺線の御陵前駅から西に徒歩5分。真ん前には鷺橋という橋があって私の祖父がこの場所の出生で生前に寄進したと聞き及ぶ。

店に入るとご主人を含む3人の職人さんがせっせと寿司をつくる。この店の深井さんというご主人のお兄さんが近くにある堺の魚市場で穴子の卸をしている。彼の子供の頃のあだ名はずばり「ア◯ゴ」だった・・・・( _ _ )..........o

そういえば魚市場で乾物屋の息子さんもいて彼のあだ名は「ニボ」(煮干しの略)だった記憶がある。そんなことはどうでもいいんだけど定番の穴子にぎり寿司が900円。箱寿司が600円。それ以外にも海老箱、バッテラ、海苔巻き、握りもある。

2015-01-08 15.06.55

この日は奮発して上穴子寿司2205円を所望する。普通の穴子寿司はいくつか造り置きをしているようで上は注文してから5分くらいで出来上がる。

上と並みの差は穴子の切り身の大きさで分厚い身を大きくカットしているのが特徴。お店の方が一度上を召し上がられたら皆さんそればかり頼まれますと言っていた。お店はひっきりなしの注文で3人の職人さんが平日なのにフル回転。

見るからに柔らかそうな穴子に濃厚な煮詰めが塗られているのが特徴で口に入れるとふわふわで甘くてまろやかで皮のゼラチン質もねっとりしてとっても美味しい。柔らかいのに身崩れしていないのは老舗の技術であろう。

一般的に穴子の旬は夏と言われるが実はこの時期の穴子は脂が乗り切ってこってりしてとっても美味しいということはあまり知られていない。楽屋見舞いや土産にちょうどいいし女性には特に喜ばれる。予約をしてから取りに行くのがおすすめ。

堺市堺区出島町1-1-22

072-241-4593 9:30~18:00

火曜休

深清鮓寿司 / 湊駅御陵前駅寺地町駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

大阪府 堺市 寿司

にしまる 12月【大阪市 北加賀屋】

弊社近くにある超ハイコスパ居酒屋店。寿司から鍋から会席から串カツまでなんでも取り揃う。すべての料理がスクラッチの手作りで提供される。お店はいつも超満席。15席くらいある長いカウンター席やその奥にある掘りごたつ式の座敷、宴会も出来る2階座敷などもあり見た目よりもかなり大箱店となっている。

若手社員を連れて4名で21時時に訪問。こんな時間でもお店は超満席。どこから客が集まってくるのか不思議である。ビールで乾杯して早速注文。寿司の注文は紙に書いて手渡しするスタイル。若手女子社員のリクエストはとりあえずポテトフライ250円。

2014-12-18 21.40.43

てんこ盛りに入ったポテトフライと生ビールの取り合わせ。。こんなのもたまにはいい。

2014-12-18 21.44.52

女子社員君が特別に「社長が元気の出るフライ」を卓上調味料で作ってくれる。目玉が飛び出しそうな味だったがそれはそれで黙って食べる。

2014-12-18 21.49.17

子持ちししゃも300円。特段どおってことはないけど四方山な話をしながらわいわい食すものとしてはいいと思う。

2014-12-18 21.48.54

手羽先の唐揚げ300円。食べやすいように包丁しているのが嬉しい。かなり大振りで食べ応えもある。

2014-12-18 22.07.29

一押しの巨大な出し巻き玉子300円は味の加減と焼き加減が完璧。かなり熟練した方の仕事であることは一口食すとわかる。

2014-12-18 21.46.20

活たこの天ぷら600円。コリコリしてとっても美味しい。付け合わせの生姜の天ぷらもお酒が進みまくる。

2014-12-18 21.59.42

大好きな海老の天ぷらは10匹入って600円。油切れは良くないけど安いのでかまわない。

2014-12-18 21.41.45

寿司は2貫で100円から350円。これは本当に凄い。海老250円は冷凍だけど身が分厚く食べ応え満点。回転寿司とは全く異なる質がある。タイラギ貝も250円とあり得ない価格。タコ250円は生きたものを湯がいたものでかなり上質。サーモンは200円。分厚い平目も300円。鮑も小振りだけど300円。恐るべし加賀屋価格。

ミニ会席のコースは内容によって3種類のパターンがあってすべて1600円。サイコロステーキは500円、かしわモモ照り焼き450円、豚ヒレカツ300円、貝柱唐揚げ600円など何を頼んでも市価の半額くらいの値付け。
生ビール中はしっかり入って380円、酎ハイは280円、焼酎は300円の安心価格。

2014-12-18 21.56.42

〆は鰻の握り300円とうな胡瓜巻200円とサラダ巻150円で口直し。。しこたま飲んで死ぬほど食べて一人2500円の会計でした。。お店はそんなに綺麗じゃないけどこの安さと価格に対してのクオリティーはすべての問題を凌駕する。。地元の方々にずっと愛され続けている名店。。

大阪府大阪市住之江区中加賀屋1-2-3
06-6681-3967

大阪市 北加賀屋 寿司居酒屋

すし豊 12月【大阪市 東天下茶屋】

最近結婚された普段仕事でお世話になっている友人と表記の店を訪問する。せっかくなんで伊勢エビのお鍋でお祝いをしようと思っていたんだけど店主曰く「中国人が伊勢エビをたくさん食べやがるんで仕入れが高くて困っちゃうよ〜」という理由で最近は伊勢エビの仕入れをしていないらしくそのかわり毎年この時期にいただく高知県の四万十川で獲れる川蟹のお鍋を前日から予約する。

江戸っ子のご主人は東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したと言う話もかれこれ25回は聞いている。名前は安田豊次、だから「すし豊」。

ファザードも店内もかなり昔の空気が漂う。カウンター8席とテーブル席が8席のみ。客層はいろいろ。。。
お鍋の前に寿司をいただく。

2014-12-15 17.52.03

寿司の最初は大阪湾のハリ烏賊。独特のぱりっとした歯ごたえとともに胡麻の香りが口の中に広がる。塩とスダチを軽くあてているので烏賊の甘味がいっそう際立つ。

2014-12-15 17.54.46

河豚はもみじ卸と葱ポン酢。。上身を少し熟成させているので特有の尖った食感もなくシャリとのなれ具合もとてもいい。

2014-12-15 17.57.03

マグロの漬けと名物ヒラマサの蕪寿司。この蕪寿司は味の三段ロケットと言われていて酸味のあるサッパリした蕪の味、続いてヒラマサの旨味とコク、そして唐辛子の辛みと続く。主人に「味が三回変わってから飲み込んでね〜」とい毎回言われてはや15年。月日の経つのは早いものである。

2014-12-15 18.00.17

かなり大きなコハダは身も分厚くてたべごたえあり。日本酒の熱燗といい相性である。。

2014-12-15 18.07.02

炙ったカンパチは香ばしくて脂が口の中に溶け出す感がとてもいい。ポン酢と紅葉おろしとの相性も抜群。身の甘さに感激する。

2014-12-15 18.08.35

濃いたれで味つけられたハマグリは濃いめの煮詰めが更に塗られる。しかし見た目ほど辛くはない。しっかり火入れするのが関東風。。

2014-12-15 18.13.22

鯛は少し熟成感も感じ、ねっとりとした舌触り。旨味たっぷりで噛めば噛むほど上質のアミノ酸が味蕾を直撃し、味の情報が味神経線維を伝わりながら脳幹を経て大脳皮質の味覚野に伝わる。

2014-12-15 18.18.02

「口の中で溶けちゃうよ〜」と言いながらさっと炙られて提供される大阪湾の煮穴子はスフレのような食感。提供されてから15秒以内に口に入れるのがこの店のルール。

2014-12-15 18.20.48

この店以外では食したことがない軽く炙られて提供される烏賊の印籠も江戸前の古い仕事。烏賊の胴体にシャリが詰められているんだけどまん中には白子、両端はイカの玉子が入っていてサクッとした身の食感と卵のプチプチ、白子の滋味がとてもいい。まさに新富寿司のスペシャリティー。

2014-12-15 18.32.11

カウンターの水槽にいる川蟹はもずく蟹ともいわれ爪の部分に毛が生えている。これをまず冷水で締めて失神させてからさばいて殻ごとミキサーにかける。それを裏ごして殻をとる。3回くらい繰り返して丁寧に身だけを削ぎ落とす。手間をかけて取り出した身を鍋に入れて食す。

一見して蟹とはわからないふわふわした身は独特のコクと旨みがある。出汁は甘味と塩分控えめなのでかそけき蟹の味がよくわかる。「最初は手前の身だけを食べてね〜」と言われる。日本酒と一緒にいただくと至福の時間を味わえる。

ぐつぐつ煮ていると殻から蟹のエキスが出てきてゴボウや豆腐に蟹の味が移り出す。ご主人の指示通りに少しずついただく。蟹の味噌やエキスが出汁と相まって最高の滋味を感じることができる。

2014-12-15 18.51.41

最後に鍋の底に沈んだ甲羅部分の味噌と卵をを齧り付く。。松葉かにの濃厚さは無い。どちらかと言えば上海蟹に近いがそれよりも上品な味わい。がその分上品な味わい。食べすすめていくと最後にご主人が鍋を持ち上げて鍋についたエキスを出汁に戻す作業をされる。この時点で出汁は蟹のエキスのせいでラー油状態。

最後にお漬け物をいただいてお腹いっぱいごちそうさまでした。。

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
電話:06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

大阪市 東天下茶屋 寿司