カテゴリー:和食

お食事処 さいかや

和歌山県白浜の表記のお店に伊勢海老をいただきに訪問する。大阪市内から高速道路で約2時間。海岸線を走って円月島の前くらいに位置する。大型駐車場完備の昭和のドライブイン風のお店。すぐ隣に同業の人気有名店があるけど接客などが荒っぽくて鼻につく。個人的にはこちらの家族経営のお店が好み。

2階に続く階段を登って入店すると手厚いお出迎えあり。入り口に大きな水槽があって伊勢海老等がうじゃうじゃ入る。テーブル席に案内いただき伊勢海老とくつ海老だけを食べたい旨を告げると早速水槽で好きなサイズの伊勢海老をチョイスする。選んだ伊勢海老の重さを測ってから値段を決めていくつかの調理法を選ぶシステム。

まずは湯気が出る、蒸したて伊勢海老12000円。コリコリシコシコの予想通りの美味しさ。頭部分の味噌もたっぷりで手を使ってムシャムシャいただく。大きな口で大きな身を頬張る贅沢を楽しむ。食感の異なる触覚や脚、お腹部分の身も残さず綺麗にいただく。

続いてカットして香ばしく直火で焼き込んだ鬼殻焼き10000円。蒸したものと味わいの異なりもあってこちらも食べ応え満点。関西での市場での仕入れ価格を知っているのでお得感もあり。

せっかくなので串本で獲れる特産の「くつ海老」を所望する。漁獲量は伊勢海老よりもかなり少ないと聞き及ぶ。全国的には「せみ海老」という名前だけど和歌山では「くつ海老」と呼ばれる。大きなサイズのものは伊勢海老よりも高価でこの日選んだものは15000円。全て刺身にしてもらって、頭は味噌汁にしていただく。

出てきたクツ海老の見た目はその名の通り靴のような姿形。硬くて厚みのある頭胸部は上から見ると長方形で扁平。全体に赤褐色で背に白色のまだら模様がある。透明感のある身は伊勢海老よりもしっかりしていてほどよい弾力がある。磯の香りと上品な甘さと旨味も感じる。

残った頭胸部は縦二つに切り分けて味噌汁で提供いただく。エビのミソが汁に溶けてなんとも言えない風味にうっとりする。
脚の節までコリコリの身が入っていてかなり美味しい。しばらくは伊勢海老は要らないと思うくらい堪能して帰阪する。ごちそうさまでした。。

和歌山県西牟婁郡白浜町臨海508-7
0739-42-2113
9:00~18:00

お食事処 さいかや海鮮・魚介 / 白浜町その他)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

その他料理和食郷土料理 和歌山県

米増 2023年2月【大阪市 福島】

毎月定期訪問する福島の表記の日本料理店を訪問。最近は新規予約は常連以外取っておられないのでさらに予約困難店となっている。カウンター8席のみで14時と17時半スタートの2回転制。普段はコース18000円(税・サ別)当然ミシュラン店であるがその部分は微塵も見せない。

SNS掲載は禁止なので忘備録として献立のみ記します。

・大豆をすりつぶして出汁と合わせた温かい「呉汁」
(辛子和えにした菜種と生湯葉が入る)
・香住産の細かく包丁目を入れた大きな水ダコを醤油に絡めて炭火で炙ったもの。
(あしらえは栃木産独活のぬた和え)
・オコゼの身と皮部分の入った煮物椀。分葱と焼き餅が入る。
・和歌山県すさみ町のケンケン鰹
(鰹が苦手な私には現在最高品質と言われる大分産の赤貝にチェンジ)
・分厚く包丁された柔らかな茶振りなまこは長芋素麺と海鼠腸が添えられる
・かなり新鮮な鰯の酢の物は秋田産のあさつきが添えられる。
・数日間ドライエイジングさせた徳島産2キロ級の白甘鯛の西京焼き。
(皮がパリパリで身はしっとり。あしらえは細かく包丁目を入れたべったら漬け)
・和風カンジャンケジャンのような坊瀬産のワタリガニの醤油漬け。
(生の内子の色が艶かしく、傍に柔らかな茶碗蒸しの口直し)
・見た目は普通の鰤大根の煮物は愛媛産。
(鰤が口に入れるとふわりと解けるのが凄すぎる・・・)
・食事は釜炊きにした秋田産の芹ご飯。生からすみと三重産の生青海苔が添えられる。
・八代産のザボンのような世界最大の柑橘の晩白柚(バンペイユ)とせとかのゼリー掛け
(晩白柚はさっぱりして香りもよく上品な酸味)
・ニッキを効かせた椿餅と薄茶(薄茶は小原春香園の春香の昔)

この日は大手術をした友人の快気祝いのためシャンパンで乾杯する。

好物の日本酒もかなり美味しい。

晩白柚(バンペイユ)のプレゼンテーション。人の顔みたいな大きさ・・

今回も茶味溢れる献立で大満足。ごちそうさまでした・・・

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

ひろせ 2月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

心斎橋の畳屋町筋の表記の和食店を訪問。開店以来毎月欠かさず行く個人的にお気に入りのお店。難波・心斎橋方面の日本料理では一番美味しいと思う店。カウンター6席とテーブル2卓の小体な店だけど西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の喰い味とけれんのない素材感重視の仕事は、お酒をいただきながらの友人との食事というカテゴリーでは最高のレベルと思う。当然カウンター席がお勧め。

コース料理は月替わりの12000円のみ。しかしながら大阪の人気店の18000円くらいの料理に匹敵かそれ以上の内容のものが常に提供されるハイコスパ店。こだわり抜いた食材を最高級の炭を使って焼き上げる料理が秀逸。

この日記の読者さんもよく来られるらしく、多くの方が常連になられていると聞き及ぶ。女性のグループ客も多い。

最初に麦焼酎のソーダ割りに柚子の皮を入れてもらったもので乾杯する。座付はパリパリ食感の旬の「ワカサギの香草春巻き」、白和えの素が秀逸の「うるいの白和え」、走りの食材の穴子の稚魚の「のれそれの漬け」の3種盛り。

続いての刺身は大葉を射込んだ「細魚昆布締め」、甘々の「白ミル貝」、コリコリ&トロトロの厚みのある「ヒラメ」には「あん肝」が添えられる。この日、ご主人がかなりいい仕入れをしたと豪語する熊本産の「真鯵」は炙りで供される。しっかり塩を効かせて仕上げた「鯖きずし」も日本酒が進みまくる。フグ皮の煮こごりもかなり美味しい。この盛り合わせの一皿で日本酒2合は飲めそうな感じ。

蓋に梅花の象嵌の入った煮物椀は河豚の上身と卵豆腐が入る。あしらえは菜種と新わかめと生青のりが添えられる。青のりの香りがとてもいい。しんみりとした味の出汁は昆布がかなり上質なのがいただけばわかる。

蓋物は旬の上質な「ずわい蟹」をたっぷり使ったひろうす。焼いた蟹殻を使ってエキスを取った蟹味噌餡と一緒にいただく。。これも日本酒が進みまくる。

脂が乗りまくった千葉産の金目を炭火で焼きあげたもの。皮はパリパリで身はふわふわ 。。火入れの妙に敬服する。。コクのある鱈白子の餡で供される。。唐墨のおろしたものが掛けられる。

肉料理は小サシの入った和牛のランプ肉の炭焼き。こちらも火入れが完璧。表面をカリカリに仕上げて中は綺麗なロゼピンク。よく焼けたところの厚みは1mm以内という職人技。蕗の薹味噌と一緒にいただく大人の味わい。

あしらえの野菜は「こごみ」と「芽キャベツ」の炭火焼とさっぱりと炊いた丸大根。

食事は河豚の身皮と大豆の炊き込みご飯。。河豚の出汁が効いてかなり美味しい。。

甘味は酒粕味のブリュレ。。残った日本酒と一緒にいただく。。

この日も好みの日本酒を2銘柄頂戴する。ソムリエ資格を持つご主人が選ぶワインも秀逸。肉料理にワインを合わせる客も多い。何度訪問しても飽きることがない。。気取らずに本当に美味しい日本料理をいただける稀有な店。小さい店なので予約必須。ペロペロ日記を見たとお伝えください。

過去のひろせはこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食