和食

日本料理 一心

友人の還暦祝いに滋賀にある表記の店を訪問する。瀬田ゴルフのすぐ近くで建部大社にほど近い高台の住宅街にある老舗料理店。店主とは30年来の友人。

お店からは瀬田の街と比良山も見える。料理は昔から定評があってこの日はお祝い用の特別料理を格安でご提供いただく。

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前菜は海老とアボガドと大根おろしをともに和えたもの、見た目も麗しい辛子蓮根はうまく辛みを抜いている。川海老はもちろん生きたものを揚げられ小鮎の甘露煮は琵琶湖産。金目鯛に軽く塩をして手まり寿司にしたものやバイ貝の旨煮、衣被ぎなど旬の美味しいものばかり。かなりの技術を持っていなければこの見た目と味は作る事は出来ない。

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お造りは高台の器に車エビと中トロとイサキ。あしらえはスナップエンドウ。車エビの頭は衣を漬けて油で揚げて天ぷらにしている。下段は鱧を皮目だけ炙ったものと昆布で和えたもの。両方とも骨が当たらないような切り方をしている。かなりの技術を要するんだけどこの日の包丁は友人の子息30才の料理長。藻塩をつけていただくと甘味が引き立つ。この日は車だったのでノンアルコールビールで頂く。結局最後はノンアルコールを7本ぐらい飲んだので気分的に酔った感じがした。(アルコールは0%でした)

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吸い物代わりは鱧シャブ。お造りと同じように一枚ずつ丁寧に開いて包丁される。骨からとった出汁がとても香ばしい。最高のできばえといえる。

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セオリー通りに頭をカリカリに焼いた鮎は蓼酢で頂く。丁寧な火入れなのでかなり美味しい。あしらえのカボチャの漬け物も口当たりがとてもいい。

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茶碗蒸しはうすい豌豆の餡をかけて供される。トロトロの蒸し具合はできそうでなかなか出来ない。プロの技がが光っている。

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近江牛のA5のもも部分のタタキ、というかローストビーフ。脂の旨味が素晴しい。噛み締めるとジュワッと音がする感じ。でもあっさりしてとても食べやすい。マイクロトマトやアスパラ等の飾りも端正でいい。かなり上質な逸品である。。

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酢の物はしめ鯖にずわい蟹の絹田巻、タイラギ貝にもずくと山芋で作った市松。酢のゼリーも口当たりが良くてとても美味しい。何を食しても手抜きなし。一口食すと「ああ,美味しいねえ」とつい口に出る。

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食事はとうもろこし御飯と赤出汁。最後まで丁寧に作られている事に感激。

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デセールはプリンにパンナコッタにフルーツの盛り合わせでお腹いっぱい。かなりクオリティーの高い食事を頂き感激。予約制のお店なので連絡してから行ってね。

大津市神領3-5-23
電話: 077-544-5679

日本料理 一心懐石・会席料理 / 唐橋前駅石山寺駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 滋賀県, 和食, 大津市 |

懐石宿 扇屋

佐賀にて唐津焼をすこし見学してから武雄温泉で昼食。当地でもっとも格式の高い料理旅館と言われる表記の店を訪問する。元湯のすぐ近くに位置する。打ち水がされた涼感たっぷりの玄関を通って瀟洒な部屋に案内いただく。

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建物は歴史ある和風建築で古い木材があちらこちらに使われる。いわゆる数寄屋造り。上品で趣があって見所満載。玄関の横にはワインセラー。好みのシャンパンなどがあったがここは我慢する。

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待ち合い応接室もクラッシックはクラッシックが流れる。趣味性と美意識の高さが伺える。

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8畳二間続きの食事室は照明を落とし気味でゆったりした空間を醸し出す。格子戸をあけると綺麗に整えられた箱庭が見える。この日の昼食は24000円税サ別の特別なものをご用意いただいた。

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梅酒は多分自家製であろう。。かなり美味しかった。。。食前酒が美味しかったら期待が膨らむ。

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先付けは茄子の冷やし揚げ出しに呉豆腐と山芋をかけたものに生の鮑と生雲丹。。高級食材の取り合わせ。。生姜のアクセントもとってもいい。

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前菜は赤クラゲと胡瓜の胡麻酢和え、合鴨ロース煮、鯵の卯の花まぶし、烏賊雲丹焼きと鯛の源平焼、出し巻き卵、かなり大きなバイ貝、川蟹の唐揚げ、三度豆の味噌和え。。特にどおってないけど食べやすくてビールがすすむ。

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椀ものはこの時期のお約束の鱧。。葛打ちではなくそのまんまの状態。独活と秋田産の蓴菜。青柚子の香りが夏らしい。店主は今はなき船場吉兆で修行をされ大阪出身の板前さんと2人で調理場を切り盛りしていると言ってられた。

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お造りは豊後水道と玄界灘で獲れたものと言っておられた。天然鯛、天然車エビ、剣先烏賊、生シラス、ヒラマサ、赤貝。

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炊きあわせは冷やし鉢。旬の野菜に柔らかく炊かれた蛸が入る。見た目は凡庸なんだけどいい味がついている。特に蛸は軽く干されているのか味がとても濃い感じがした。地元産の日本酒と一緒に楽しむ。

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佐賀牛の炭火焼。2日連続で同じようなものを食したがこちらの方が融点が低く脂が甘くて軽い感じがした。肉料理は素材がすべてであるがかなり上質なものを頂いた。

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このあとは天ぷらが続く。調理場で一品づつ揚げられて仲居さんが急いで持ってくる。抹茶塩とレモンをかけて頂く。まずは脂のよくのった鱚。まさに旬真っ盛りでかなり美味しい。

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続いてとうもろこし。元から新鮮でかなり上質のものを使っておられると推測されるのでめちゃめちゃ美味しい。よく似たものをあちこちで食すが久しぶりに美味しいと思った。

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アスパラガスもかなり甘い。火を入れすぎるとべちゃべちゃになるんで加減が実は難しい。これも素材の勝利でかなり美味しい。

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紋甲烏賊はかなりの薄衣。これはセオリーとは逆にしっかり揚げられている。これはこれでとっても美味しい。

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穴子も素材、揚げ加減ともにベスト。一番美味しいサイズの上質のネタである事は間違いない。

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食事は鯛のお茶漬け。タレに漬けられたものに出汁の入ったお茶がかかる。赤出汁も一緒についているのは不思議だけどそう言う地方の特性であろうか。

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デセールは大きくカットされたマスクメロン。。お酒と税金、サービス料を入れて一人35000円なり。いろいろな意味で勉強になりました。

佐賀県武雄市武雄町大字武雄7399
0954-22-3188

懐石 宿 扇屋懐石・会席料理 / 武雄温泉駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 九州地区, 和食 |

なだ万 福岡店

福岡方面に出張。。お昼ごはんに新大阪駅から知人が用意してくれた「なだ万」の高級そうなお弁当。ビールと共に電車の中で同伴者と相伴する。

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4つ切りの紙製の松花堂弁当なんだけど左上から白色と黒色の胡麻豆腐。全くの加工品・・・冷凍の蒸しアワビと子持ち昆布。。かなり残念・・・

口取りは鮭の南蛮漬け、出来合いの厚焼き玉子。鰈の照り焼きはまあまあ。角切りのこんにゃく、青唐辛子、加工品の源氏蒲鉾、これも加工品の合鴨ロース、野菜入り豆腐青海苔揚げ、まんま加工品で身体に悪そうな月見烏賊。

炊きあわせは子芋、南京、茄子オランダ煮、椎茸、季節外れの筍、たぐり湯葉、海老芝煮、スナップエンドウ。味付けは悪くない。。

菊の形の物相に抜かれた御飯はふんわりしてとても美味しい。御飯が一番良かったという印象。。この弁当の価格はなんと6000円。製造記号があったのでどっかの給食弁当屋さんに下請けに出しているよう。だけどこの価格はあんまり・・・というか「なだ万」と言うネームバリューというのに考えさせられる。お客さん少し可愛そう・・・

その日の夜はグランハイアットの5階にある「福岡なだ万」。日本料理ではかなり有名。この日はええもんをということで特別料理で一人4万円のコースを所望する。

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シャンパングラスには生雲丹のプリン。赤雲丹を半分漉して作ったもので素材の美味しさが光る。才巻海老が乗っかったマスカットの霙酢和えはそんなに美味しくない。干子を出汁につけたものを白芋茎で和えたもの、鰻の押し寿司は天然鰻と言っていたが食べてわからなかった。鮑ともろ胡瓜を串で刺したもの、大きな川海老は美味しかった。カップに入った蓴菜は酸味のある出汁とベストマッチ。赤いすぐりがアクセントになっている。

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煮物椀はすっぽん仕立て。エンペラが入った玉子豆腐にしっかりもどされたフカヒレ、白木耳に青味と人参。すっぽんの出汁がしっかり効いたパンチのあるお椀。

こちらのお店は飲み物の価格も一流・・・

◎瓶ビール/スーパードライ:924円
◎日本酒/一合:1039円
◎梅酒:924円
◎ウーロン茶:577円

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お造りはガラスの器に入った伊勢エビ、今が旬のアコウ、鯵、鮪が食せない私は鱧の焼き霜作り。熟成醤油なるもので食す。

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ここで福岡店の料理長が登場して料理の説明・・・聞いてもよくわからんかったな。。。でも一生懸命に丁寧な仕事をしている事はわかった。

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コンロに乗っかって炭焼きされながら出てきた焼き物は黒胡椒を振った佐賀牛の香味焼きは白トリュフが乗っかる。でもあまりトリュフの香りがしない・・・。肉質は融点が低くて口の中で脂がしっかりと溶ける。

マナガツオは塩焼きで提供。本来は冬が旬の魚で味噌漬けがおいしく頂けるんだけど夏にもいいものが玄海灘で揚がると聞き及ぶ。新しいものは刺身や塩焼きでいただける。かなり大きなサイズで肉質はいい。ただ藻塩のせいか食味が異常に塩っぱい・・・残念なり・・

2014-06-24 19.48.43

煮物は賀茂茄子のオランダ煮。つまり揚げてから煮込んでいるという料理。とろ湯葉豆乳餡といわれる餡が始めて頂くんだけどとってもおいしい。ソフトでしんみりした味付けで茄子との相性が素晴しい。人参とインゲン豆、みょうがもいいアクセントになっている。。ああ美味しいなあと思っていたらガリッとした歯ごたえ。口の中から小石が2つ出てきてビックリ。

仲居さんに言うと「すいませ〜ん」と気のない返答。結局最後まで女将さんも料理長も責任者も誰も出て来ずに嫌な気分だけが残る。異物混入は仕方ないけどあとの処理が全く出来ないのがとても残念。

同伴者と「これはないわな・・」といいながら食事を嫌々続ける。

2014-06-24 20.13.53

毛蟹の酢の物はレアに湯がいているんだけど旨味が不足。。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態で何を食しても美味しく感じない。。でも反面教師としていい勉強をさせてもらったと思うことにする。

2014-06-24 20.28.13

食事はトウモロコシ御飯で豚肉を少し入れて脂分を補う。これはさすがに美味しかった。

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デセールはかなり上質の宮崎産のマンゴー。これはこの世のものとは思えないくらいの美味しさ。静岡産のマスクメロンに旬のすもものワイン煮。。とろける食感が 素晴しい。

飲みものと税金サービス料を入れると一人6万円の支払い。異物混入と従業員さんの行儀の悪さがなければとっても良かったんだけどいいものを食べたのに残念な気分で店を出る。。まあこんな日もあるわな・・・

なだ万 グランドハイアット福岡店懐石・会席料理 / 祇園駅中洲川端駅渡辺通駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0


カテゴリー 九州地区, 和食 |