カテゴリー:和食

料亭まつむら【大阪市 天王寺/阿倍野】

重陽の節句で天王寺の標記の店を訪問。JR天王寺の北口から商店街を抜けてすぐ、以前はラブホテル街が近くにあって怪しげな女性がウロウロしていたが今はそういったたぐいのものがすべてなくなり巨大マンション群が建ち並ぶ一角にポツンと位置する。

こちらは住家本家の大阪別邸として大正時代に建てられた数寄屋建築で建築物としては100年以上、料亭としては60年近くになると言っていた。この日は税サ別5000円の会席料理を所望する。

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重陽の節句なので菊酒で乾杯。蟹身とほうれん草のお浸しが座付きで出される。前菜は栗の甘露煮、むかご、卵黄味噌漬け、烏賊の明太子和え、鯵の寿司など。感動するようなものはないけど悪くはない。逆にごてごてした素材が判らないようなものよりは安心感がある。

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お造りは甘エビ、鯛、縞鯵。山葵は本山葵を使用。奥行きの感じられる美しい庭を眺めながらの食事はとても贅沢である。

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お吸い物代わりの土瓶蒸しは定番の鱧と松茸。松茸はイマイチだったけど鱧は脂がのって良かった。出汁も美味しかった。。

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炊きあわせは炒り卵を鰆で包んで蒸した巻繊と呼ばれるもの、粟麩、歯が要らないくらい柔らかく炊かれた蛸、梅肉を乗せた長芋など。派手さはないけど昔ながらの丁寧な仕事にお酒が進みまくる。

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サーモンの親子焼き。イクラが乗せられているので親子ということらしい。山桃の甘露煮は加工品。。

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穴子を大葉でまいた揚げ物は天つゆでいただく。昼間に提供される1700円のひょうたん型の3段弁当が有名で私もいろいろな方と相伴する機会が多い。

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ごはんは新米でかなり美味しかった。。

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甘味は巨峰のゼリー寄せとなしとポテトスライス。。古い建物は風情があり白いサルスベリがライトアップされる。サルスベリって赤いものばかりと思っていたが長居公園をランニングするようになってピンクや紫や白いものもあるって言うことを知る。花の種類で開花時期も変わるのも面白い。

大阪市天王寺区悲田院町1-24
06-6771-0421

大阪市 天王寺/阿倍野 和食

素料理 さとう【大阪市 新大阪/西中島南方】

経営セミナーの帰りに友人のIT会社社長と女性敏腕税理士先生の3人で西中島南方のグルメシティーという地下街にある表記の店を訪問する。初めて伺うがかなりの人気店らしく2週間前の予約で20時までの時間か、20時15分スタートかの2回転制という強気のシステムをとる。

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カウンタ−8席だけの狭小な店。若いご主人と美しい着物姿の奥様が2人で切り回す。注文しないで出てきた座付きは椀もの。蓋を開けるとなにわ百景の美しい蒔絵。胡桃豆腐を揚げたものにたっぷりのフカヒレが添えられビックリ。出汁は塩分高めだけどかなり上質。最初にいきなりカウンタ−パンチをいただいた感じ。

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お造りの盛り合わせはトロ、皮を炙った金目鯛、赤貝、紋甲烏賊の4種盛りで680円(写真は2人盛り)トリュフ塩でいただく金目鯛は脂もあってかなりよかった。

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すべての客が注文する季節の八寸10種盛りは驚愕の1人前500円。(写真は3人前)
この日は三宝に盛り込まれる。(向きが反対なのは残念)驚愕の美味しさの秋刀魚のパテ、鰹炙り、煮揚げにした子芋田楽、平目の蟹味噌和え、手作りの栗の渋皮煮、鴨ロースの立田揚げ梨みぞれ掛け、柿の胡麻和え、四角豆の天ぷら、鮎唐揚げ、チーズ味噌漬けなどどれも季節感のある手のかかったものばかり。これだけでお酒が2合飲めるくらいの佳品。

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活鱧をフライにしたものはタルタルソースに柴漬けを刻んだものが敷かれる。ビジュアルも美しいしこのソースとの相性が完璧すぎる。奥様はソムリエでワインもさながら料理に合った日本酒をすすめていただける。

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焼き茄子と松茸と生ハムのサラダ。ありがちな組み合わせなんだけどワンランク上の美味しさがある。すっきりした白ワインと一緒にいただく。

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酒盗を塗り込んだ新秋刀魚の杉板焼き680円は価格以上の価値がありすぎる。杉板の香りと酒盗の旨味と秋刀魚の脂が混然として味蕾を刺激する。それを純米酒で洗い流すと言葉にならないマリアージュを感じる。

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ホタテとトリュフとニンニクの芽のかき揚げ。想像していたものをいい意味で裏切る内容。火入れも完璧でそれぞれの素材の味を深く感じることが出来る。焼いたり揚げたりするのは奥さんの担当で接客もしながら着物の袖をまくって無駄なく踊るように料理を仕上げる様は見ていて気持ちがいい。多分どこかの料理店でちゃんと修行したと思われる。

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のどぐろの塩焼きを注文するとこれもいい意味で予想を裏切る盛りつけで登場。奥さんが焼き上げたのどぐろだけど火入れは完璧。素材もハイレベル。でも価格は居酒屋並。

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〆はお抹茶にお茶菓子。お菓子は御名とその解説がイラストで書かれたものが添えられる。思わずニヤリとしてしまう心遣いが嬉しい。この他にも松茸ご飯のお釜が780円、名物の蓮根のフォワグラはさみ揚げなど財布に優しくて美味しいものが勢揃い。次月も訪問予定です。

大阪市淀川区西中島3-18-9 新大阪日大ビル B1F
電話:06-6305-1606
営業時間:17:30~24:00(日曜日は、23:00まで)
定休日:月曜日

大阪市 新大阪/西中島南方 和食

料亭 天王殿【大阪市 天王寺/阿倍野】

表記の店で会食。大阪市内で大人数の宴席を本格和食で提供出来る数少ないお店の一つ。庭園の見える部屋でお任せコース料理を相伴する。

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先付けはカボチャを裏ごして調味したものを玉子豆腐とミルフィーユ状に重ねたもの。上にオクラの叩いたものと山の芋を擂り下ろしたものを合わせたものがかかる。全体の食感のバランスもよく座付きにふさわしい佳品。

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豪華絢爛な前菜は小鉢に焼き茄子ときしめんで作った和風パスタ。朝顔の器には芋茎と蒸し雲丹と黒胡麻の冷菜、ガラスの器にはホタテ貝柱とアロエと椎茸に桃をすりつぶした果実酢がかかる。ウチワの器には穴子とレタスの煮こごり、満願寺唐辛子の煮浸し、小メロンの西瓜見立て、海老寿司などが盛り込まれる。

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造りは中トロ、厚切りの河豚、カンパチ、大量の北海道産雲丹、鮑、伊勢エビの6種盛り。ドライアイスの演出が涼しげ。外国人を招待すれば必ず喜ぶ趣向。

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とうもろこしの糝薯と松茸のお椀。すっきりとした出汁が秀逸。

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お祝い仕立ての焼肴は伊勢エビの殻の中に蒸し鮑とボイルした伊勢エビとペコロスが入る。ほきの西京焼、松茸塩焼き、蒸し焼きにした鴨ロースにマンゴーソースをかけたものなど。

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合肴として和牛ロース山椒焼き、タイラギ貝、松茸、長芋など。コンロ仕立てで提供。

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酢の物は梨をくりぬいた中に鱧の砧巻とササミのスモークが入る。

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〆は松茸のしぐれ煮が添えられたおにぎり茶漬け。お腹いっぱいで食べることが出来ませんでした・・・このあとデザートが出てフィニッシュ。

お食事が美味しいだけでなく建物、お庭も綺麗。接遇も秀でていて見えなくなるまでお見送り。次回は外国の方をお連れしようと思いながらタクシーに乗る。
大阪市天王寺区逢阪2-8-52
電話: 06-6771-6010

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<br />昼総合点<span style="color: #FFD700;">★★★</span><span style="color: #A9A9A9;">☆☆</span> 3.5
</p>

 

大阪市 天王寺/阿倍野 和食