山はしる【大阪市 扇町/天満】 【大阪市 天神橋筋六丁目】

年間100回は焼き鳥を食べる「焼鳥女王」という異名を持つ友人に誘われて天満にある表記の店を訪問。お店は天満駅、天神橋筋六丁目駅から徒歩約5分の天五中崎通商店街の入口あたり、うまい屋のたこ焼き店の前あたりに位置する。

1階はカウンター8席のみの紹介制のお店で、2階は一見さんOKの鶏鍋料理のお店になっている。一枚板の檜のカウンターを始め内装は高級日本料理店のような設え。

座付はお吸い物から。昆布と手羽先で出汁をとった澄まし仕立て。ねぎと湯がかれた蕾菜が入る。

最初の一皿はもも肉の刺身。ぽん酢醤油でいただく。錨防風が添えられる。

続いては砂ずりを叩いてキャビアと一緒に海苔巻きしたもの。

ここで日本酒を所望する。とろりとした原酒ならではの深い味わいがとてもいい。酒器にもこだわりあり。

途中で甘味登場。自家製の干し柿。。とても上品で柔らかくいいお味です。

ワインも店主のこだわりの強いものがいろいろあって楽しい。。

こちらのご主人は人生の半分以上外国で過ごされて焼き鳥で修行はされたことはないとのこと。しっかりと科学的な分析を重ねられ他店ではないような火入れの方法や鶏の下ごしらえなどを自身で考えられたとのこと。特に焼いた鶏の水分量や独特の食感は今まで経験したことがないもの。

ピカピカに光るもも肉は塊のまま29分かけて焼き上げる。しばらく焼き込んで、水の入った大きな織部の器で肉を冷ます。必要以上に余熱で火が入りすぎないようにする工夫らしい。それを数回繰り返す。最後に皮を外してさらに焼き込む。鶏皮はあまり美味しいものではないのでこちらの店では提供しないとのこと・・・私も同意見なり・・

最後にカットされて供されるもも肉は驚くくらい柔らかで滋味深く全くパサつきを感じない。これは未遭遇の鳥料理でした。

続いては細かく包丁をして柔らかい食感にびっくりの砂ずり、ジューシーすぎるぼんじり、せせりや動脈部分。ココロもワンランク上の味わい。椎茸を焼き込んで出てきたジュースの上にトリュフをかけたものも秀逸。

もも肉のカツも棘のない自家製のソースと相まってとても美味しい。

ハラミと言われる肉を薄く削いで黄白菜、菜の花などと一緒に土鍋で炊いて銘々に供される。このお鍋も出汁含めて絶品。。

食事は鍋の残った出汁でずわい蟹の雑炊。。お供はお漬物代わりにリコッタチーズとシャインマスカット。

びっくりするくらいのサイズの走りのイチゴでフィニッシュ。最近ではスマッシュヒットの焼き鳥の概念を変えるお店。今まで食べた焼き鳥と比べても素直に美味しいなあと思った。。ご主人の会話も面白くていい時間を過ごすことができました。。

現地に早く着いたので黒崎町界隈の路地を一人で散策。年中夢求という名前の印刷店が休業していたのに思わず笑ってしまう。。休んじゃダメよ・・・

大阪市北区浪花町5-2

山はしる焼き鳥 / 天神橋筋六丁目駅天満駅扇町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 扇町/天満大阪市 天神橋筋六丁目 やきとり

スタンド ソバサンカク ハナレ【大阪市 堺筋本町】 【大阪市 松屋町】

ジムの帰りに南船場にある1月にオープンした表記の店を訪問。最近、裏なんばや十三、梅田などで一気展開されているお店。

昼は十割そばとつけ汁蕎麦をベースに豚丼や鰻丼のセット、かぶと煮定食などもある。夜は蕎麦と酒肴と日本酒を楽しむ最近はやりのネオ居酒屋とのこと。ステンレスのカウンターテーブルやコンクリート打ちっ放しの壁などがとてもモダンな空気感を醸し出す。たくさんの一升瓶の国産ウイスキーもディスプレイされていて若い人が集まりやすそうなかっこいい感じ。

この日は看板メニューの十割のもり蕎麦780円を所望する。多分、十割蕎麦では破格の値付けと思われる。

運んで来ていただいた若い女性スタッフさんが最初に4種類の塩(プレーン・柚子・山椒・カレー)で食べてください・・・とのこと。麺線はしっかりしていてしっかりとコシがあるタイプ。。でも私が今まで食べてきた十割蕎麦とは全く異なっていた・・・

大阪市中央区南船場1-6-15

スタンドソバサンカク ハナレ居酒屋 / 松屋町駅長堀橋駅堺筋本町駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 堺筋本町大阪市 松屋町

又三郎 2月【大阪市 長居】

長居にある表記の肉料理店を友人と訪問。大阪メトロ長居駅2番出口から徒歩3分、JR長居駅から北へ徒歩1分の長居パークホテルの1階にお店は位置する。日本の熟成肉(ドライエイジング)のパイオニアと言われる荒井勢津子オーナーが営むお気に入りのお店で30年前から通っている。2年前に内装を大改装されてさらにおしゃれで格好のいい店となる。

「あまから手帳」を始めさまざまなメディアにも取り上げられることも多く、全国から芸能人を始め、スポーツ選手、フレンチやイタリアンのシェフなど著名な方々が常連客として訪問する大阪を代表する有名店。予約が取りにくいのが玉に瑕なのでランチタイムに来られる方も多いと聞き及ぶ。

重く大きな扉を開けて高い天井の店内に入るとすぐに巨大な熟成庫が壁の中に埋め込まれていて、その中には赤色や茶色の骨付きのさまざまな部位と種類の塊肉が納められている。この日は大きな赤い椅子のある個室でお任せのコースを出していただく。業態は焼き肉店なんだけど、ほとんどのお客はステーキのコースを注文するらしい。

まず最初にこの日提供いただく牛肉のプレゼンテーション。
熟成させた岩手産の黒毛和牛のサーロインと外ヒラと呼ばれるモモ部分、熟成しないランプ肉の3種を食べ比べさせていただくという趣向。いつもこのプレゼンテーションだけで感動する。

熟成肉は ただ冷蔵庫に放置させているわけでなく肉のアミノ酸が何倍にも増える一定条件をしっかりと研究し、温度と湿度の調整、風を加える事で余計な水分を飛ばし、タンパク質やミネラルを凝縮させることでより美味しくなるタイミングを見計らって食べごろで提供される。

コースの始まりはガラスの器に盛り込まれた熟成肉を使ったユッケ。もちろん法律に則ったもの。岩塩がかかっていて肉の旨味と甘みがより感じるようになっている。

七輪の中に高知産の備長炭が入り、こんもりと盛り上がった網の上に3種類の熟成肉が置かれる。この日はオーナーが自ら焼いていただく。このお方が焼くと2割増しで美味しくなるとよく言われている。荒井オーナーのウイットに富んだ会話もこちらのお店の調味料の一つらしい。

最初に片面3分焼いてから裏返して2分。火からおろしアルミ箔で包んで5分間、肉を休ませる。この作業を約40分かけて3回繰り返し出来上がり。目の前で時間と手間をかけて少しずつ焼き上げるライブ感とシズル感がなんとも言えない。七輪から出る煙は全て吸気口から吸い込まれるようになっている。

続いてはこちらのお店で初めていただく春巻き。熱々の春巻きの中にはプリプリの海老と熟成肉が入る。スイートチリソースをつけていただくのも流石なり。肉の焼き上がりを見ながら美味しくいただく。

続いては肉料理の盛り合わせ。。皮目をカリカリに炙った豚バラ肉は中がとてもジューシーでかなり美味しい。小さなバンズに挟んでいただく巨大な熟成肉のヒレカツ、熟成肉で作るトロタク、塩漬けした熟成生肉とカラスミ、センマイ刺身など。。どれも上質でこだわりのあるものばかり。。

途中で安くて美味しいイタリアのワインを勧めていただく。ワインの品揃えも界隈の焼肉店のレベルをはるかに超えている。好みと予算を言えばドンピシャを出していただける。

焼けた熟成肉は調理場でカットされ綺麗に盛り付けされて再登場。表面は炭火ならではのカリッとした食感で肉汁感たっぷりのロゼピンクの断面も芸術的に美しい。非熟成のランプ肉は最後に藁で燻され燻煙をつけて供される。

このような贅沢な食べ比べができることに感動。

最後はスパイスの効いた熟成肉のエキスが入った一口カレーをいただく。梅茶漬けの選択肢もあるとのこと。

デザートも好きなものから選べるようになっていて、私はオーナーが研究をやり尽くして提供されているかき氷を所望する。当然、蜜や餡は自家製で器もかなりのこだわりがある。

スタッフさんの教育も行き届いており接遇も目を見張るものがある。焼肉店と思えば高級だけどそれに見合った価値のある時間を過ごすことができる一流店です。

過去の又三郎はこちら

大阪市住吉区長居2-13-13
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日:日曜日・木曜日

大阪市 長居 焼肉その他料理