すし寛 8月【大阪市 今船】 【大阪市 動物園前】

友人と西成の表記の寿司店を半年ぶりに訪問。西成では有名な創業65年を迎える高級大衆寿司店。飛田商店街の真ん中あたりに位置する。最近は中国人女性の「居酒屋」と偽った違法カラオケガールズバーが無数に立ち並ぶ賑やかな地域となっている。最近はぼったくりの店も多く客のドリンクは500円だけど女性のドリンクは2500円とメニューの裏に小さく表記していて最後に会計びっくりのトラブルもよく聞きおよぶ。

この家族経営の寿司店は動物園前駅2番出口から飛田商店街に入って徒歩5分。最近は16時からの営業で終業までずっと満席が続く。この地で創業60年を超える超繁盛店。お店はL字型のカウンター席と小上がり席が2つ。目の前の生け簀には大きな鱧や夏の高級魚のアコウ、鮑、クエなどが泳ぐ。

カウンター内では3代目のご主人とシニアの職人さんが2名で料理を作りまくる。ご主人の包丁さばきと仕事の早さにはいつも感心する。大きな声でキビキビ動きまくる小柄の女将さんの接客も昔からとても良い。

寿司店に行く途中で見かけるパンチのある啓蒙看板。。

渋すぎる意見広告・・・・

看板の前のスーパー玉出の入り口前ではおっさん6人くらいが地べたで車座になって酒盛りをされていた。日本は平和だなと感じる風景なり。

純米酒の「真澄」とともに酒肴色々。活鰯の酢の物はさっぱりしながらも脂のりもいい。鱧は焼き霜にして梅肉醤油で。定番のトコブシ、旬の赤雲丹、剣先烏賊のお造りなど。

お酒をたくさんいただいたので寿司は軽いめで。好物の貝柱はレモン塩で、肉厚の海老、コリコリ食感の剣先イカの耳、鰹節を射込んだ数の子でフィニッシュ。

今回もお腹いっぱいで大満足・・・会計は日本酒を2人で一升くらいいただいたのに一人6000円。。「安すぎるんと違う?」とおかみさんに聞くと「うちはすし寛ですから!」といつもの答え・・・毎回敬服いたします。。。

お店は予約ができないので16時開店の15分前に店に並ぶと入店できます。

食後はお店から徒歩40秒のオーエス劇場で大衆演劇鑑賞。途中からの入場なので800円でした。追っかけらしき中年のご婦人たちが5万〜10万円ずつくらい役者さんに渡している姿を見て驚きまくる。

過去のすし寛はこちら

大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
16:30〜24:00
月休

大阪市 今船大阪市 動物園前

Mカッセ【大阪市 粉浜】

住吉区にある表記のスパイスカレー店を訪問。雑誌やテレビなどの取材も多くランチタイムは行列必至の繁盛店。南海本線の粉浜駅東口から徒歩1秒。阪堺線の東粉浜駅から徒歩2分の場所に位置する。カフェのような外見で店内はL字カウンター5席とテーブル数卓。

フレンチ出身のシェフが作るカレーがインスタ映えのみならず斬新で新しく、創造性の高い一皿となっていることが特徴。

基本メニューは
●スパイスチキンカレー
●ビスク香るキーマカレー
●週替りカレー
●2種あいがけカレー

ダントツの人気が週替わりカレー。

今週はバスク風イカスミカレーで夏野菜と炙りイカのラタトウユ添えと壁の黒板に記される。

若い女性店員さんオススメのキーマとの合いがけ1200円にイカ増し300円とスパイス燻製玉子100円を追加で所望する。

しばらくしてカレーではあり得ないビジュアルで着皿される。カウンターでシェフの手元を見ていると注文ごとに一皿ずつ丁寧にたくさんの工程を経て作られている。

イカスミのカレーは鼻に抜ける香りを分析するとそのベースは魚介スープと推察される。そこに様々なスパイスと玉ねぎなどの野菜や別に作ったラタトウユが盛り込まれる。パンチのある色合いのイカスミ自身は磯臭さもなく思ったよりマイルドな仕上がり。スパイス感は軽め。

キーマカレーは旨味が強くて海老蟹系の香りがしてフレンチ風。そこに数種類の野菜のアチャールやレンズ豆や色々な色とりどりの酢漬けや生の野菜が飾られる。皿の縁にはガーリックの香りのアイオリソースが添えられる。これらを皿の上で全て混ぜ込んで最後にパパドを砕いて口に入れると味の表現が困難な曼荼羅模様の味わいが口いっぱいに広がる。よく計算された和のテイストもしっかりと入ったフレンチ風スパイスカレー。。15分前から並んで開店直後の入店がおすすめです。

このイカスミカレーは8月21日まで。急いでお店にレッツラゴー!

過去のMカッセはこちら

大阪市住吉区東粉浜3丁目22-9
11:30~15:00 売り切れ次第終了
不定休

大阪市 粉浜 カレーライス

ひろせ 8月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

東心斎橋の表記の和食店を訪問。数年来ずっと毎月欠かさず定期訪問している私が大阪の和食店では一番美味しいと思うお店。

心斎橋駅から徒歩7分の畳屋町の雑居ビルの1階にお店は位置する。白い暖簾が目印で店内はカウンター6席とテーブル席2卓のみの10坪サイズの小体なお店。メニューはコース料理12000円のみだけど界隈の相場で言えば18000円くらいの価値とお得感のある内容で紹介した友人は皆ファンになる。

店主の廣瀬氏は西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行され、「喜川」系譜のなにわ料理の「喰い味」重視のいい仕事をされる。食材に対する探究心とこだわりもかなり深く、毎回新しい発見をすることができる。その選び抜いた食材を素材感を活かしながら丁寧にかつ細やかに佳品へと昇華させる技術は突出したものがある。

最初に麦焼酎のソーダー割りにすだちスライスを5枚入れていただき乾杯する。料理の扉はたっぷりの毛蟹と塩茹でした車海老、アボガド、巨峰を白和えにしたもの。タスマニアマスタードが天盛りにされる。それぞれの食材を白和えがうまく繋いでいてインパクトと美味しさを兼ね備えたボクシングに例えると試合開始直後にカウンターパンチが入るような逸品。

鮑の酒蒸しも圧巻の迫力。火入れはいつもながら完璧。あしらえに茄子と加賀野菜の金時草。そこに旨味抜群の鯛味噌が掛けられる。大胆かつ丁寧な仕事が光る一品。

刺身には純米の日本酒を合わせる。ガラスの器には皮目を炙った鱧、梅肉を添えた真蛸、昆布締めの鱚には大葉が射込まれる。メイチ鯛、旬の石陰貝とその肝のぬた和え、鯵の美味しいものばかりを集めた7種類盛りは圧巻である。

煮物椀は夏の平椀に琵琶湖産の「鮎の炭火焼」と白だつ、濃厚な味わいの玉蜀黍豆腐、名残の蓴菜が盛り込まれる。いつもながら出汁の美味しさは特級品。

2キロサイズの真魚鰹を炭火で丁寧に火入れ。北海道の塩水雲丹と卵黄を合わせたソースで供される。鰹の酒盗を少し入れて旨味とコクを出しているのはさすが。素材の良さもさながら食材同士の出会いのセレクションが素晴らしい。

ここでご主人おすすめの赤のワインを所望する。和食に合う赤ワインはかなり限定されるがこちらのお店ではワインを開ける客が多いと聞く。

肉料理は時間をかけて休ませながら火入れしたランプ肉と夏野菜を使った和風のラタトゥーユ。ラタトゥーユは醤油とカレーの風味と丸みのある味付けで完全に日本料理の副菜になっている事にびっくり。

ボトルワインが少し残っているのを見てチーズ盛り合わせが黙って供される。心遣いに感動・・・

食事は甘々の玉蜀黍ご飯。。

デセールは杏仁豆腐とスモモの煮物にパッションフルーツのソースをかけたもの。。スッキリさっぱりでいい口直しになる。

この日も好みの日本酒とワインを美味しくいただきました。ごちそうさまでした。。小さいお店なので予約必須です。初めての訪問は「ペロペロ」を見たとお伝えください。

過去のひろせはこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食