南海難波給食場【大阪市 難波】

難波で用事を済ませた帰りに南海難波駅の構内にある表記の社員食堂を訪問。社員食堂なんだけど一般の客も利用できるようになっている。

場所は南海なんば駅構内の2Fの中央改札口から駅に入る。食堂利用の旨を有人改札の駅員さんに伝えると無料入場パスをいただける。(帰りに返却)

そこから551の店を横切って高野線乗り場方面の南海そばの前を奥に進むと通路の途中の黒い鉄のドアのに「食堂営業中」の文字がある。

なかなか渋い入り口で鉄の扉を開けて中に入るとさらに廊下が続きその先に食堂が見える。入り口に日替わり定食のメニューがある。昼夜で2種類ずつ、朝食もある。定食以外にもうどんやカレーなどの単品も選択ができる。

南海電鉄の社員の方向けの食堂なので価格も社員向け価格と一般価格が別々に設定されていて券売機も別になっている。調理スタッフさんはコック服を着た男性が3人と女性1名で切り盛り。

壁には「乗務員は時間に余裕がありませんので優先的に取扱い致します」と書いてあった。一般の利用者はできるだけ邪魔にならない時間帯を選ぶのがおすすめ。
調理スタッフさんが「入り口から3列は社員さんの席だから、その奥に座ってね~」とのこと。

この日は日替わりの豚肉炒め定食600円を所望。社員さんは480円。味は普通だけど一気に完食。見た目の閉鎖感がすごくてまさに「隠れ家的レストラン」

早い時間に朝食をいただくのもいいと思う。おすすめです。。

大阪市中央区難波5-1-60 南海電鉄駅構内
6:30〜20:00
土曜日定休

難波給食場社員食堂 / 難波駅(南海)なんば駅(大阪メトロ)大阪難波駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 難波 その他料理

米増 10月【大阪市 福島】

福島にある表記の和食店を定期訪問。関西屈指の予約困難店で来年8月までは予約がいっぱいとのこと。常連客が年間予約するので新規客の予約は現在受け付けていない。

座席はカウンター8席のみで14時と17時半スタートの2回転制。月替わりのコース料理18000円(税・サ別)で食材の都合で変更の場合あり。10月は国産松茸を使用と言うことで料理代金30000円とのこと。

本湖月等で修行をされた46歳になる温和な人柄のご主人の作る茶味溢れたケレンのない料理がお気に入り。ご主人夫妻と辻調理師学校卒業の見習いの調理スタッフ2名で切り盛り。店内は茶室のような設えで装飾を廃したもの。刺身の切り付けや盛り付けのみを客の目の前でされる。

ご主人と奥さんの接遇も温かく常連、新規客と分け隔てなく丁寧に対応される。

料理写真掲載は禁止なので忘備録としてこの日の献立を記す
今月の料理のテーマは伊勢神宮で毎年10月15日〜17日に行われる「神嘗祭」
・能勢の銀寄栗を使ったおこわ
・北海道の毛蟹の奉書巻き 柿を添えて
・朱塗りの煮物椀は叩いた里芋と炭焼きにしたカマス
・明石の鯛と酢漬けの菊花
・対馬産の鰹(私は大きな蒸し鮑に変更)
・岩手県平泉町の焼き松茸
・明石産の鰆と九条ネギの焚き合わせ
・シャインマスカットの白和え
・擦った佐賀産レンコンと牛肉
・釜炊きご飯 松茸のさっと煮 自家製いくら 香の物
・梨のソルベとゼリー
・自家製の栗きんとんと抹茶

お店の詳細は過去履歴をご覧ください。過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

すし豊 10月【大阪市 東天下茶屋】

私が30年以上ずっと通っている創業50年を超える阿倍野の寿司店を訪問。国道13号線(あべの筋)の松虫交差点を南に200m、路地を東に入った場所に位置する。(チンチン電車の東天下茶屋駅徒歩3分くらいで天王寺からタクシーで1000円くらい)

昭和の残り香が漂う店内はカウンター8席と小上がり2卓のみ。ご主人とご子息、奥さん3人の家族経営。。大阪の江戸前鮨のパイオニアと言われるお店でよく雑誌にも掲載される。

こちらのお店のご主人は東京生まれで東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したと言う話もかれこれ25回は聞いている。名前は安田豊次、だから「すし豊」。

この日は「川蟹が入ったよー」という知らせをいただき友人と訪問。川蟹鍋のコースは給仕の都合で1日3組までとなっている。

寿司の前に白雪のぬる燗と鮎の腸を入れて作る苦味満点の「うるか味噌」をいただく。この味噌少しずつ箸で舐めながら樽の香りの効いたお酒をいただき胃を活性させる。

寿司のスタートは黒胡麻を射込んだハリイカの新子から。 しっかりと締めた明石の鯛、炊き込んだ子持ちのシャコは古い江戸前の仕事が施される脂のよく乗った小肌は大きなコノシロサイズ。軽く炙ったカンパチ、秋刀魚と続く。

脂のよく乗った身厚の鱧、加太の鯖もよく肥えたもの。毎回「口の中で溶けちゃうよ〜」と言いながら提供される泉州産の穴子は熱々のふわふわでスフレ状態。「提供されて15秒以内で全部食べてね」とのこと。水槽で泳ぐ名残の鮎は刺身にしてもらう。鮎の頭と骨は唐揚げで供される

寿司を一通り頂いたら鍋が登場・・・

事前に生きた蟹を冷水で締めて失神させる。それをさばいてから殻ごとミキサーにかける。それを裏ごして殻を除く。同じ事を3回くらい繰り返して丁寧に身だけを削ぎ落とす。手間をかけて取り出した生身を蟹味噌と卵のついた殻と一緒に鍋に入れて煮出す。

淡雪のような見た目と食感の蟹身は独特のコクと旨みがある。途中で殻や卵から蟹のエキスが出てきてゴボウや豆腐に蟹の味が移り、出汁と相まって最高の味わいとなる。上海蟹より上品な食味で蟹の味噌やエキスが移ったスープの味わいは超一級品。ご主人が最初から最後まで給仕してくれる。

最後に鍋の底に沈んだ甲羅部分の味噌と卵をを齧り付く。食べすすめていくと最後にご主人が鍋を持ち上げて鍋についたラー油のような蟹のエキスを出汁に戻す作業をされ、名残の濃厚なスープをいただいてフィニッシュ。

川蟹がいただけるのは11月上旬まで。蟹のあとはあまごが入って1月からは琵琶湖の天然もろこが供される。この日は思いっきりお酒をいただいて会計は一人9000円。

ご主人の東京言葉での解説や軽妙洒脱な会話もご馳走の一つ。人気店なので早めの予約がオススメ。

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

大阪市 東天下茶屋 寿司