仕事で疲れたり粗食が続いたりしたときに一人で訪問する私どもの会社のオフィスから徒歩1分の地域ナンバーワン寿司店を訪問。
地元で一番イケてて格好いいと私どもの女子社員が話すロック系の世良正則に似た超いかつい(実は話すととても優しくて親切)店主がサウスポーで握る寿司は徹底的に素材にこだわった佳品。こだわりのある丁寧な仕事ぶりが特徴。。
お勧めのお任せコースは仕入れによって異なる8種類くらいの鮨がテイストを変えて2つづつ供される。それに茶碗蒸しか赤出汁がついて5000円くらい(それも仕入れによって異なる)赤と黒を基調としたモダンなお店はカウンターと奥にテーブル席が一つだけなので7時ごろは超満席。。どちらかと言えば早い時間帯がお勧め。
まずは瓶ビールとてっさをいただく。今年の養殖河豚は仕入値も安く当社も年末にたくさん販売させて頂いた。養殖技術が進んで変な餌に匂いなどは全くない。天然のほうが河豚独特のクセがあって後味が悪いときもある。分厚くカットしてもらってポン酢と頂くと仕事の疲れが一気に抜ける気がする。あしらえの蓮芋や振り柚子など仕事の細かさも地元ナンバーワン。
大好物の蟹味噌グラタン(500円)は蟹味噌とチーズの相性がとってもいい。剣菱を燗してもらって合わせると塩っけと辛口の酒がとてもいいマリアージュを奏でる。
ちょうど仕込みの最中の佐賀牛のすじ煮込み。牛肉を塊で仕入れて脂とすじを掃除して半分ぐらいのサイズになった良い部分だけを握りにする。
その残ったすじを煮込むわけだけど美味しくないわけがない。一口頂いて「美味しい!」と口に出る。丁寧にあくを取られているのであろう雑味は全くない。味の入れ方も完璧。歯がない方でも美味しく頂ける。肉の旨味が凝縮されてその割りに全くしつこさを感じない。薬味は柚子胡椒。まさにキングオブキングのすじ煮込みである。こういった素晴しいものを作り上げて寿司屋で出す店主の才能に敬服。
超でっかくて新鮮きわまりない3貫づけの甘エビはまさに甘甘。一つは塩で一つは煮切りで供される。とにかくネタ揃えにかなりのこだわりがあり旬の魚をリーズナブルにいつも提供しておられる。 店内には価格のついたメニューの札が貼ってあり全て安心価格。
個人的に好物の貝柱もとても新しい。熱燗がどんどんすすむ。。シャリが小さいのでいくらでも食べることが出来る。。店内にはテレビもあって敷居は全く高くない。
甘エビの頭と卵を持った胴体の部分は塩焼きにして供される。これだけで日本酒が3合くらい頂けそうな感じである。
タラの白子は熟成しまくりで味がとっても濃い。一つはポン酢で、一つは一味醤油で焼かれて登場。生きててよかったと思う握りである。
お約束の穴子はしっかり炊き込まれてフワフワ仕上げ。これも塩と煮詰めの両方で頂く。
最後は大好物の海老巻でフィニッシュ。普通の海老なんだけどとっても美味しい。何日か前の日記で私がマグロだけは食べることが出来ない・・・と言う記事を書かせてもらったんだけどこれについて読者さんから「ぜひその秘密を教えてほしい」と言うメールを私どもの本社宛に数通頂いたのでここでカミングアウト。。
というか社員に聞くと社長のその話は前にブログで後悔していましたよとのこと・・本年50才になって物忘れがいっそう激しくなっていることを知る。。
以下以前の記事のコピーペースト。。。。
私が中学生の頃、両親が地元の加賀屋で小さな小さな寿司店を2人でしていた。学校から帰ると母親の顔を見にその寿司店に飛び込む。。母は私のおやつに海老の握りを作ってくれた。。それに飽きたら鰻がのっかっていない鰻丼だった。
その握りが私の寿司の原風景になっている。。活きた車エビではなく普通の冷凍の海老がとても美味しく感じる48才(当時)。。
その話をすると友人は「海老のお寿司が子供のおやつというのは変やわ!」とのたまうが実際そうだったのでしょうがない。。翌朝の3時まで寿司店を営業して明け方に自宅に帰ってくる両親はそれでも子供にお弁当をいつも手作りしてくれた。
しかしたまに手を抜いて弁当に残り物のネタの寿司が入っていることもあった。キュウリ巻きやシンコ巻きならいいがある日、マグロの握りが入っていて夏場だったせいか蓋を開けると変色して異臭を放っていた。
でもせっかく母ちゃんが作ってくれた弁当なので感謝しながら辛抱して食べた。。悲しくなるほど不味かった。。。(涙)
それ以来40年近くマグロを口にしたことがない・・・・
大阪市住之江区東加賀屋3-16
06-6683-4084