牡蠣やまと【大阪市 天王寺/阿倍野】

今シーズン最後の牡蠣を頂くために表記の店を訪問する。阿倍野キューズモールの西側にある住宅街の中の寂れたショッピングモールに位置する。オンシーズン中はほとんど予約の取れない超繁盛店。

オイスターバーのような洒落た感じではなくカウンタ−中心の昭和の居酒屋風情。スタッフはホールの女性を含めて若い方が多く活気がある。牡蠣は赤穂や坂越から仕入れる。それぞれの養殖場も5月末までといわれる。6月以降になると牡蠣が産卵するのでそれとともに身が痩せて美味しくなくなる為に出荷しないと聞いたことがある。

最初にビールを頂いて蒸し牡蠣と焼き牡蠣を所望する。

蒸したものはプルプルでスープもたっぷり。醤油の香りが香ばしい焼き牡蠣は程よく水分が抜けて旨味が強く感じる。両方とも身はよく肥えていたけど産地で頂く牡蠣と比べると雰囲気も含めどうしても劣る事は否めない。日本酒の品揃えも良くて価格も良心的。辛口のものを所望して牡蠣と合わせるが相性はイマイチだった。。

カキフライはデフォルトのタルタル、梅のタルタル、にんにくのタルタルで食べ比べ。味は普通で特にどおって事はない。

シャルドネとともにアヒージョを頂く。こちらは牡蠣以外のものや和食メニュー以外もいろいろあって食べ飽きない。アヒージョに使用しているタコも悪くはない。

〆は牡蠣のお好み焼き。岩塩で頂く岡山スタイルと豚肉が乗って濃厚なソースがかかる鶴橋スタイルがある。生地はふわふわなんだけど天かすがたっぷり入っていてそれがパリパリに焼けてとても香ばしい。牡蠣もプリプリでがポン酢をつけたり醤油で頂いたり味の変化をつけるとより楽しく味わえる。当然シャルドネとの相性も抜群。このお好み焼きが思いのほか品が良くて美味しい事に感激。岡山でも有名店の「もり」で頂いた事があるけど間違いなくこちらに軍配があがる。

これからは岩牡蠣もシーズンイン。。お腹いっぱいになってチンチン電車で帰りました。。

大阪市阿倍野区旭町2-1-2 あべのポンテ1F
電話:06-6636-5959
営業時間:17:00~24:00(LO23:30)

牡蠣 やまと牡蠣(かき) / 天王寺駅前駅阿倍野駅大阪阿部野橋駅

夜総合点★★★☆☆ 3.0

大阪市 天王寺/阿倍野 居酒屋

ひろせ【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

東心斎橋にある表記の和食店を訪問。ミナミの畳屋町の雑居ビルの1階の奥に位置する。昨年の10月に西心斎橋の「ゆうの」から独立したご主人のお店。ネット関係ではこのブログが初めての掲載。当然食べログにも未だ不掲載。。

食事内容はコース料理8000円のみ。カウンタ−8席と4人掛けのテーブル席が2つ。奥のカウンタ−に案内いただき最初に瓶ビールを所望する。「ゆうの」のコースは10000円と13000円だったと記憶する。

先付けは筍と蕗、独活、アスパラの軸部分、蕨を丁寧に盛り合わせて上に蕗味噌がかかる。蕗の薹で作った蕗味噌は本来もっと茶色に仕上がるものが多いがこちらは目にも麗しい仕上がり。これだけで丁寧な仕事をされる方と理解。

2皿目は旬の赤足海老をじゃがいもの衣で揚げたもの。あしらえは素揚げされたズッキーニと一寸豆。底に敷かれているのが赤足海老の頭からとった味噌ソース。コクと深みと若干の辛味もあって、海老好きの私にはたまらないモノ。あまりにも美味しいので日本酒を所望する。

ソムリエバッチをつけたご主人にセレクトいただいたお酒は春限定の「春霞 瓶囲い」。春酒らしく香りはフレッシュできめ細やかな舌触り。しみじみとした旨味のある辛口の酒。

初めて頂く山口の長陽福娘の無濾過の生酒は旨味たっぷりのどっしりした印象。複雑な味わいは無濾過ならではのもの。山口県内の鑑評会では大吟醸の部・純米の部でいずれも最優秀賞を何度も受賞する有名な酒蔵のものであとから出た鴨ロースにドンピシャの相性でした。

お造り5種盛りは北寄貝(上にかかっているソースは失念)、皮を炭火で炙ったカマスの焼き霜、ホタルイカに酢味噌とマスタードを合わせたソース、北海道の雲丹と鰈の奈良漬け巻、ショウサイ河豚のてっさ。。これらを少しずつ日本酒を楽しみながら頂く。

煮物椀は旬の黒メバルの葛打ちしたもの。脂ののりもよくて出汁の表面に甘い脂が浮きまくる。一口目の味覚反射反応では淡く感じる品のある出汁もかなり上質。最後まで頂くと味わいから美味しさへシグナルが変化する。添えられた木の芽の香りがメバルの脂と相まった出汁と連合学習を引き起こしながら新たな食経験として視床下部にインプットされる。

炭火で焼かれたサクラマスには豆腐で作ったソースが敷かれ、コゴミと三度豆が添えられる。炭の香りに包まれたパリパリに焼けた皮としっとりした脂があるのにあっさりとした味わいの身部分の間にも旨味がしっかりと感じることができる。

口直しに土佐香美トマトのレモンソース掛け。糖度も高くて濃い味わい。さっぱりとしてとてもいい。

炭火で焼かれた鴨ロース肉にはバルサミコと苺ジャムがで作ったソースが敷かれる。鴨は外国産だけど舌触りが良くて柔らかい肉質のものを選んで使っていると店主の弁。

食事は桜えびを揚げたものと薄い豆をあわせたご飯。どの料理もちょっとした手仕事が光りまくる。

最後は胡桃と胡麻のアイスでお腹いっぱい。。。この内容でお酒を頂いて一人一万円弱の会計。実はこんな店がありそうでなかった・・・・他店なら15000円くらいの内容。献立は月替わり。5月は連休終了後献立変更との事なので私はもう一度訪問します。ワインも多数揃っています。持ち込みの場合は抜栓料3000円。

大阪府大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

ひろせ日本料理 / 心斎橋駅長堀橋駅大阪難波駅

夜総合点★★★★ 4.5

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食

百十本店 5月【大阪市 長居】

長居にある表記の「もんじゃ焼き」の店に遅掛けに友人と訪問。以前は長居公園でランニングの練習に行った帰りによく立ち寄っていたのだけど足を故障してからはご無沙汰となっていた。なんばこめじるしやグランフロント、長居交差点南にも大型の支店があるけどこちらの住宅街にあるお店が創業店でオーナー自ら焼いていただける。店はカウンタ−7席と奥にテーブル席が一つ。

「筍と蕨の付き出し」と「じゃがいもバター」、「砂ずりのガーリック焼き」と一緒にビールを頂く。店はアラウンド70のオーナーマダムと大学生のバイト君で切り盛り。食材の選定、下ごしらえ、火入れなどマダムが神経を研ぎすまし常にベストの状態で提供される。

もんじゃ焼きはアルバイト君の担当。大阪市立大学の4回生で現在就活中。機械商社就職希望でもう少しで内定もらえそう・・・とか言った話をしながら焼き上がりを待つ。どの学生アルバイト君も礼儀正しくきびきびとした動きをされる。マダムの教育が原因である事は間違いないと思う。

この日のもんじゃは好物の「餅チーズ明太」。コクのある生地は鶏ガラベースにワインやセロリ等の香味野菜と赤ワインが隠し味らしい・・・鰹と昆布出汁で作る店が多いけど焼き上がりの香ばしさが突き抜けている。

「はがし」と呼ばれるもんじゃ専門のコテでチマチマ頂きながら酎ハイプレーンを飲みまくる。餅の食感と明太子の塩気とカリカリのチーズの香ばしさが例えようのないくらい口に合う。時間が経つにつれて食感と味わいも変化するのも楽しい。

〆はモチモチの太麺を使った焼きそばを所望する。美味し過ぎて記憶がなくなるくらい酎ハイを頂く。こちらのお店はお好み焼きも美味しくてこれはもんじゃと違ってマダムが最初から最後まですべて手がける。キャベツの産地やカットの仕方、切り立て感などこだわりがあってそれが後口のいいワンランク上の美味しさとなってストレートに客に伝播する。

真摯に仕事に向き合う彼女の顔を見るたびに私も頑張ろうと思う・・・・

大阪府大阪市住吉区長居3丁目3-25
06-6696-7189
12:00~15:00 17:00~23:00

大阪市 長居 お好み焼き