JR新福島駅近くの福島西通の交差点にあるサンクスの裏にある黒い壁の建物。パッと見はこじゃれた普通の一戸建ての建売り住宅。外には空のシャンパンボトルが並んでおり横目で見ながら小さな階段をあがると白い壁に 『kamoshiya KUSUMOTO』と小さな表札。
まさに隠れやレストラン。店内は、モダンな感じの8席のカウンターと奥に個室が一部屋のみ。
カウンター前にはウッディーなテーブルが広がる。2階はワインが2000本入っているセラー。
ピアノジャズクラシックが流れる店内。(醸し屋)と言うだけあって醸造酒しか置いていませんとマダムの丁寧なる説明。
ここは楠本さん御夫婦で経営されているお店。全ての料理が日本酒にもワインにもなんでも合うように構成されていると言われる。まずは生ビールで乾杯。
10000円と12000円のコースがあり、この日は10000円のコースを所望。
最初は小振りのお椀登場。肌寒いのでスープをどうぞと言われる。中は蕪のスープでとても滋味深い。上にかかっているのは大徳寺納豆。大豆の発酵食品。味は味噌や醤そのもの。
8席しかないのとダウンライトでとてもムーディーな雰囲気。マダムがすべてのお酒をサイズの違うグラスで量り売りするというシステムを説明。料理にあったお酒を好きなだけ飲んでいただきたいということらしい。
ここでお造り登場。焼き霜に作られた鯛に塗られているのは山椒のオイルらしい。少しぴりりとした感じがする。木の芽や芽ネギ、ちしゃ軸、防風などのあしらいも美しい
桜鱒のコンフィーは最近あちこちのレストランでよく見かける。50℃くらいの低温でじっくりと長時間熱を加えた桜鱒の上に、花わさび・新玉葱のペーストが乗ったもの。。ねっとりと粘り気のある食感が特徴。臭みもなくあっさりと頂く。
お造りに日本酒を合わすがジャケットで選んだ吟醸酒はすっきりとしていながらやや癖もあるしっかりした味わい。
この店のスペシャリティーらしい稚鮎のガダイフ揚げ。上に載っているのはトリュフなんだけど香りはかなり弱め。。少し残念。。。
鮎に巻きついているガダイフはトルコの細い小麦の麺状のでパリパリして美味。
ここでバーニャカウダ登場。鯛の肝が入ったソースと言っておられた。これを野菜につけていただくという趣向。酸味のある重たいめの日本酒をおかわりする。。
野菜は鴬菜、百合根、かぼちゃ、ミニキャベツ、そら豆、スナップ豌豆、菜の花・・・
この料理にはパンはお約束。。。
ここでマダムおすすめのマグナムシャンパン登場。。コクがあってかなり重たいめのもの。。
魚料理は土鍋で登場。脂がのりまくりの肉厚ののどぐろ。。。周りは蟹肉が入った春雨にエビのソースをまとわりつかせた中華風の味付け。。このシャンパンにドンピシャの濃い味加減。。お酒がどんどんすすみまくる。
肉料理は小鍋仕立て。当然マダムが丁寧に作ってくれる。濃いめの出汁に味醂と蜂蜜で甘さを足したものにいろんな種類のきのこを入れまくる。そのあとは鴨肉を入れて京都の菊菜を入れてムシャムシャ頂く。
鴨肉はシャラン産じゃなくてブルゴーニュの鴨と言っておられた。日本でここだけと言っていたが直輸入しているのであろう。とっても柔らかであっさりしているのが特徴。
最後のデザートまでフルーツがたっぷり麹につけられていてシャンパンにぴったり。最後にマダムが宝石箱みないな箱にお勘定書きを入れて来られそこに現金を入れるという会計。。摩訶不思議だけどどうってことはない。
創作度がとっても高く隠れ家感満載でとても面白いお店でした。。。
福島区福島5-17-14
06-6455-8827
営業時間:18:00~翌1:00(L.O)
定休日:月曜・第1日曜