年末に訪問した記載忘れのお店。
東住吉区の杭全にあるここも超お気に入りのそばがき専門店。友人に誘われてランチタイムに訪問する。駅から徒歩15分、近くにコインパーキングもないかなり辺鄙な場所に位置する。ファザードもかなり判りにくい。
店内は圧巻の内装。親しくされている有名な劇団の大道具の方に設計施工していただいたと聞き及ぶ。古材を使用したドーム形の天井など見どころ満点。
カウンタ−から見える棚に並ぶ食器も和歌山県葛城の作家さんのもの。朱塗りの器などはすべて骨董で古いものだけどかなり美しい。店主の審美眼にはいつも敬服する。
店主のふーちゃんは大正区にあった蕎麦切りのパイオニアとも言われる伝説の名店「凡愚」(現在は葛城に移転)で長らく修行されその店で出されていたそばがきを再現したくて此方の店を出されたと聞き及ぶ。そばがきの専門店はネットで調べると山形県に2店舗と大阪のこちらだけ。
お決まりのお昼ご飯(1,200円)を所望する。最初に出てくる看板商品の酵素玄米が美味しすぎていくらでも食べれそうになる。お漬け物や佃煮もすべて自家製。じっくり煮込まれたスープも優しくて温かいお味。
メインのそばがきは福井産の丸亀産の蕎麦を目の前のミルで挽いたものを手つきの小鍋で練り上げる。引き立て練り立てなので不味いわけがない。ミルの挽く加減で5段階の荒さを楽しむことが出来る。この日は細挽きでお願いする。荒く挽けば粒が残って野趣溢れる食感になる。
出来上がったものを葱醤油でいただく。挽きたて出来立てのそばがきは山芋のようにフワフワのトロトロでスプーンですくっていただく。かそけき甘さを感じながら喉を通ると透明感のある蕎麦の香りが鼻に抜ける。イメージしがちなモソモソ感や嫌なネッチョリ感は全くない。蕎麦粉なので当然の事ながらグルテンフリーである。
そばがきは時間をおけば少しずつ固くなってくるので、それを朱塗りの椀に入った熱々の鴨汁に入れていただく趣向。修業先の凡愚仕込みの鴨汁は言葉を失うくらいの美味しさ。いい出汁が鴨の脂分と相まって、贅沢で上質な椀ものと昇華する。
デセールは蕎麦湯で作ったかき氷に柑橘のコンフィチュールを乗せたもの。遠方からキラキラと光りまくる店主のふーちゃんとこちらのそばがきを目指して沢山のお客さんが来られる。一組ごとに心を入れてそばがきを作られる姿にいつも感動する。夜は揚げそばがきや茸鍋などもあって日本酒と一緒に最高のコラボレーションを楽しむ事が出来る。詳細は過去記事を参照ください。
最後にココア味のメレンゲのお菓子をサービスで出していただきこの日も大満足。とても豊かで贅沢な時間を過ごす事が出来ました・・・
1月は18日から営業との事・・・「少し休みすぎですかね〜」という店主の弁でした。
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大阪市東住吉区杭全8-6-4
06-7710-1913
11:30~14:00 17:00~20:00
日曜・月曜・火曜休み
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