動物園前駅徒歩5分のヘビーユースする西成の超繁盛寿司店。新世界界隈よりも数倍ディープな空気が溢れている動物園前商店街を南下する。商店街には少し違和感のあるオッサンやオバハンが多数いらっしゃる感じ。緊張しながら移動するべし。
この日はブラインドのラン友と久しぶりに会食。基本予約は取っていないので満席かと思いながら訪問するとちょうど客が帰ったところで「ラッキー!」といいながらカウンターに座る。
超高級大衆寿司店と個人的には呼んでいる。大きな水槽には4キロオーバーの平目や河豚、大きなオコゼがうようよ泳ぐ。メニューに価格は一切表記していないがすべては安心価格。
4人掛けの掘りごたつの小上がりには家族連れ、カウンターには個人客と超満席状態が終日続く。カウンターの中では若主人と2人のベテラン調理師。若奥さんを中心に女性が3人でフル回転サービス。寿司以外の旬の魚を使った肴がなにを食しても美味しい。その日のお勧めがホワイトボードに記してあるんだけど種類が多過ぎて好きなものを好きなだけ頼むのがいい。
ビールと一緒にまずはスケソウ鱈の卵の炊いたもの。。甘くて辛くてとっても美味しい。手前の角のようなものは平目の卵を炊いたものを特別サービス。こんな気配りがとっても嬉しい。あしらえは椎茸と菜の花と子芋。
国産筍の炊いたのも所望する。柔らかくてとっても美味しい。。寿司を握る係のおじさんと活け魚をさばくご主人と揚げ場担当のおじさんのよどみのない動きが素晴しい。
仕事をしながらお客さんの相手をしてしゃべりまくるこのスタイルは創業60年の年期を感じさせる 。昭和の料理屋さんのいいところだけど凝縮した感じである。お店で働く方々が皆さん優しい。いい空気が充満している。。
店主お勧めの天然ブリのお造り。養殖魚と違ってぎとぎとしていない。あっさりとして澄んだ味の脂はいくらでも食す事が出来る。甘口の燗酒と共に頂くと至福の時間となる。マグロのトロのジュワッとした脂の溶け方ではなく静かな旨味が後口に残る。
かなり大振りの天然鯛の刺身はビロードのような舌触り。上品な白身の味を堪能する。鯛がこんなに美味しいと思ったのは初めて。卵を持つ前で今が一番鯛のおいしい時期だと思う。
アンキモは大振りに切られて提供。臭みなどは全く皆無。日本酒と最高のマリアージュ。こういう本物をたっぷりと食せるお店が今まで全くなかったな。
メインは河豚の酒蒸しを所望する。骨についた大振りの身を手でつかんでむしゃぶりつく。豆腐にも河豚のエキスがうつってとても美味しい。普段はてっさか唐揚げしか食さないけど酒蒸しもいいなと再確認。難はお酒が進みすぎる事。
巨大な甘エビはいつも頂く定番。デカすぎで新過ぎの一番ネタ。いつも〆で頂く。。
最後に大振りの穴子を頂いてお腹いっぱい。食べたいものはまだまだあるけど次回までお預けなり。友人も大喜び。ビールと日本酒を一人3合頂いて会計は一人6500円。相場の半額・・・・
大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
15:30〜24:00
月休