2016年05月

西安その3

今回の旅行の目的であった西安の名物である餃子料理を食す。
西安で1936年創業の最も老舗で有名な「徳発長」という国家特級酒家の店を当日、通訳ガイドに予約いただく。

今は西安のあちこちで食せる餃子宴と言うオリジナルの餃子コースを考案されたお店で4階建ての店鋪は1000人収容出来るらしい。1階は普通のテーブル席で2階以上が特別個室席となっている。この日は内容を特別仕様にしていただき餃子宴を楽しむ。

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まずはビールと前菜。玉子で巻いたハム状のものや牛タンの冷製、白菜の塩漬け、胡瓜の漬け物、乾燥豆腐の和え物など・・特にどおってことはないものばかり。

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イカスミを練り込んだ皮で作ったものやおなじみのほうれん草を練り込んだ皮の翡翠餃子、ピリ辛の焼き餃子。アヒルの形をかたどった餃子の中はアヒルの肉の餡が入る。

ユニークなのは胡桃の餡が入った胡桃の形をした餃子やココア味の生地などもある。形はとても面白いけど味はかなり普通。あらかじめ蒸して置いているので皮が全体的に硬くなってしまっているのが残念。しかし華やかなので見た目で楽しめる。日本語が出来る女性店員もいてかなり楽しめる。

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パンダの形をしたものはパンダの肉が入っているかと思ったが豚肉だった・・・オレンジの皮を練り込んだの餃子は初めて食べた。食べ放題のスタンダードな水餃子が一番美味しかった。他にも白鳥、金魚、蛙、兎、亀、蝉、猿の顔などの形をした餃子があるらしい。現在は中身と包み方の異なる180種類の餃子レシピがあると聞き及ぶ。

最後にホットボットで供される名物の西太后真珠餃子が登場。
一つの大きさが指先サイズで中には手羽先の肉が入る。それぞれの茶碗に取り分けるときには、小さな餃子がみんなに行き渡るよう配分せずに中身を見ないで自分で盛りつけるのが正式な分け方らしい。

いざ食べるときにそれぞれの茶碗にいくつ餃子入っているかを数えて、最もたくさん入っていた人は運勢がいいという遊びをする。
「1つだと仕事がうまくいく、2つだと恋人とうまくいく、3つだと健康になれる・・・・」と店員さんが説明されていた。

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その他にアヒルの焼いたものや白菜の漬け物、朝鮮人参のお酒なども提供いただき楽しみまくる。飲み過ぎを見て冬虫夏草ドリンクもサービスで出してくれた。デセールはあんパンみたいなものとパイ包みのお菓子とフルーツ盛り。お腹パンパンで店を出る。

中国の観光地やレストランの子供料金は身長で決めるらしい。120㎝以上あればすべて大人料金と通訳者が言っていたが真偽は不明。
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西安その2

西安天龍宝厳素食館という精進料理点を訪問。私どもの会社も三徳庵と言う仏事に特化した和食店を4店舗運営しているため参考になると思い現地旅行社に予約を依頼。

藤原紀香さんお薦めのこちらのお店は西安のシンボルとされている大雁塔の直ぐ傍にある。仏教をテーマとした風格のある個室に案内いただく。
日本の精進料理の技法を取り入れ健康素食をテーマに調理されているらしい。現地の裕福層を中心に大繁盛と聞き及ぶ。総席数はなんと600席らしい。

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料理はどれも丁寧に作られていて彩りも美しい。苦瓜をはじめとする身体に良さそうな野菜や茸など植物性のものや大豆の粉で作る擬製豆腐のようなものや生麩のようなもの豆腐を乾燥させたようなものまでいろいろと揃っている。

食感を重視して牛肉や豚、鳥などに似せたものまでとてもよく出来ている。全体的にあっさりした味付けなので日本人の口によく合う。

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食パンをくりぬいた中にカレーソースで炒めた大豆で作った牛肉もどきの料理はとてもお見事。
大学芋のようなもの「抜絲地瓜」と呼ばれるもの。味は大学芋とほとんど同じ。華北の料理らしく西域(イスラム)から中華圏にやってきたもののひとつ。

調理の方法によって全く味わいやニュアンスの異なるものを提供されるということにビックリ。さすが中国4000年の歴史である。中国の歴史は実際、殷以前の遺跡は発掘されていないので3200~3600年くらいが正しいと私は思う。夏の時代の文字の書かれた遺跡が採掘されれば4000年が立証されると言われている。

中国の歴史の長さは石器時代を含めると5000年といわれ、それを臆面もなく主張する私の周りの中国人は実に多い。石器時代を含めるとどこの国でも5000〜7000年くらいになると思うのが・・・続く

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西安 その①

本業の仕事が少し暇になったので西安を訪問。青島乗り継ぎで約5時間のフライト。
西安は古来、唐の長安の都があった場所で中国4000年の歴史を象徴する場所と言われる。特に食文化は内陸独特の特色があり、小麦粉、羊肉、スパイス、香り油(辣油、葱油、山椒油等)などを多用したものが多く、特に麺類や餃子が有名。

この日の晩ご飯は藤原紀香さんお薦めの西安君楽城堡大酒店の「楽宮」にて楊貴妃宴と呼ばれる伝統宮廷料理をいただく。

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古来から伝わる酒器に入った甘酒で乾杯する口元が狭いのは髭にお酒が付かないようにするため。蝶の形の前菜は楊貴妃の玄宗皇帝への愛を表しているらしい。味はイマイチ。

牛肉の黒胡椒炒めはアメリカ産のアンガス牛を使用(と思う)西安はシルクロードの発着点と言われていた(2007年に中国政府がシルクロードの起点は洛陽と発表)のでスパイスをたくさん使用しているとのこと。

卵白入り海鮮スープはかなり塩分控えめで宮廷料理のような優雅な感じ。悪くいうと水臭い・・・特撰蒸し餃子は皮にほうれん草を練り込んだものと普通のものの2種類。味は普通。

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名物料理の鶏の橙風味はアーモンドを衣にしたチキンカツ。けったいな味というのがぴったり。藤原紀香さんはこれが絶品と言っていたが・・・味オンチ認定なり。

キノコいろいろと青梗菜の鮑ソース炒めは鮑茸や数種類のキノコが独特の醤で炒められていて歯触りもとてもいい。

名物のスズキの蒸し料理は古来黄河を使って長安に運んだと言われる。川魚独特の泥臭さにビックリ。手延べ麺もあっさりすっきり。この辺りでは最も優雅で高級な料理店であるがなんとも上品過ぎて肩すかし状態。

楊貴妃の杏仁豆腐もじゃりじゃりした舌触りで古来の杏仁豆腐はこのようなものだったのであろうと懐古しながらいただく。この後は回民街と呼ばれるイスラム民族がたくさんいるB級グルメ街に遊びに行く。(つづく)

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